
頭文字D』(イニシャル・ディー、英語表記: Initial D) は、しげの秀一による日本の漫画。また、それを原作にしたテレビアニメおよび映画。通称「イニD」。『週刊ヤングマガジン』(講談社)にて、1995年30号から2013年35号まで連載された。
単行本累計発行部数は2020年11月時点で5000万部を突破している。アニメの関連CDは70万枚、ビデオとDVDは合わせて50万本を販売している。
目次
1 概要
2 反響
3 あらすじ
3.1 高校生時代
3.1.1 アニメFirst Stage
3.1.2 アニメSecond Stage
3.1.3 アニメThird Stage
3.2 プロジェクトD編
3.2.1 アニメFourth Stage
3.2.2 アニメFifth Stage
3.2.3 アニメFinal Stage
4 登場人物とその愛車
5 書誌情報
5.1 原作コミックス
5.2 廉価版コミックス
5.3 新装版コミックス
5.4 電子書籍
5.5 公式本
6 アニメーション
6.1 テレビシリーズ(初代)
6.2 劇場版(初代 / 二代目)
6.3 OVA(初代)
6.4 スタッフ
6.5 アニメに関する備考
6.6 音楽
6.6.1 主題歌
6.6.2 作中で使用されたSUPER EUROBEATと挿入歌
6.6.3 テレビシリーズ「頭文字D」
6.6.4 テレビシリーズ「頭文字D Second Stage」
6.6.5 映画「頭文字D Third Stage」
6.6.6 OVA「頭文字D Battle Stage」
6.6.7 OVA「頭文字D Extra Stage」
6.6.8 アニマックスPPV「頭文字D Fourth Stage」
6.6.9 OVA「頭文字D BATTLE STAGE 2」
6.6.10 OVA「頭文字D Extra Stage 2」
6.6.11 アニマックスPPV「頭文字D Fifth Stage」
6.6.12 アニマックスVOD「頭文字D Final Stage」
6.6.13 映画「新劇場版 頭文字D Legend1 -覚醒-」
6.6.14 映画「新劇場版 頭文字D Legend2 -闘走-」
6.6.15 映画「新劇場版 頭文字D Legend3 -夢現-」
6.7 放送局
6.7.1 第1期
6.7.2 第2期
6.8 各話リスト
7 メディア展開
7.1 音楽CD
7.2 ドラマCD
7.3 ビデオゲーム
7.4 Webラジオ
8 実写版
9 脚注
9.1 注釈
9.2 出典
10 関連項目
11 外部リンク
概要
峠道において自動車を高速で走行させることを目的とする走り屋の若者たちを描いた作品である。
峠の走り屋を扱うしげのの漫画作品としては、『バリバリ伝説』『トンネルぬけたらスカイ☆ブルー』に続く3作品目となる。本作ではアマチュアドライバーの主人公が関東各地の走り屋との対戦を重ねながら、“公道最速”を目指していく姿が描かれている。また、主人公が属する精鋭チーム「プロジェクトD」の県外遠征を、各エリアの有力チームが迎えうつという対抗戦も本作の特徴である。
作中に登場する秋名山(あきなさん)は架空の地名であり、実在しない[注釈 1]。そのモデルは群馬県にある上毛三山の一つ、榛名山(はるなさん)。その他の地名は実名[要出典]。
作品の舞台となる年代は、第一話の冒頭に199X年と表記されているが、ランサーエボリューションVIIやZ33型フェアレディZなど、2001年以降に発売された車も登場しており、現実とは時間軸が異なる。
作品タイトル「D」の意味は、「ドリフト(drift)のD」であると作者が発言しているが、プロジェクトDの「D」に関しては、作中で高橋涼介が複数の意味を持つ言葉であるように語っており、その詳細については最終話で「Dream(夢)」「Driver(ドライバー)」「Diamond (ダイヤの原石)」であることが示唆された[要出典]。
反響
主人公の愛車となるトヨタ・スプリンタートレノAE86 3ドア
主人公が公道バトルで乗るトヨタ・スプリンタートレノ・AE86型、通称「ハチロク」は1987年に生産終了するが、本作の人気に伴い中古車市場価格が高騰する現象を生んだ[要出典]。AE86自体、本作連載以前から人気は高かったものの、その中心は兄弟車のカローラレビンであり、レビンと比べてモータースポーツ参戦も少なかったトレノは不人気車種であり、新車生産台数の少なさ[注釈 2]も相まって人気の逆転現象も生じた。後にそれらの現象の影響は、2012年にトヨタ自動車から発売された小型FRスポーツカー「トヨタ・86」を生み出したきっかけの一部ともなっている[要出典]。
本作の愛読者には土屋圭市、織戸学、谷口信輝、今村陽一[注釈 3]などのレーシングドライバーがおり、特に土屋圭市はアニメ版の監修やハチロクのエンジン音・スキール音の収録を務め、作品に深く関わっている。アニメ版終了後に公開された新劇場版においては谷口信輝が監修やハチロクのエンジン音・スキール音の収録を務め、土屋同様に作品に深く関わっている。また、2009年に刊行された増刊本『頭文字D THE MESSAGE』では前述の土屋、谷口のほか片山右京、新井敏弘、山野哲也、飯田章、石浦宏明、服部尚貴、中嶋悟らも本作の読者としてコメントを寄せている[要出典]。
アニメの出演者で、藤原拓海を演じる三木眞一郎と高橋啓介を演じる関智一なども影響を受け、三木は主人公の愛車である「ハチロク」を購入し、関は当初所持していなかった自動車運転免許を取得。また、中里毅を演じた檜山修之も「この作品をもっと早く知っていたらスカイラインGT-R(R32)に乗っていたかもしれない」とコメントしている[要出典]。
作中に登場する技術「溝落とし」や、「インベタのさらにイン」などを実際に真似ようとする読者や視聴者が現れるようになったため(特にインベタのインは真似して事故を起こしたものが続出したため、出来ないように新たにガードレールが延長され、かつ外灯のポールが設置されたのでできない)、連載途中およびテレビアニメ版では読者・視聴者に対して「道路交通法を守り、安全運転を心がけてください」と警告するメッセージが表示される。
藤原豆腐店、2007年
同跡地、2018年
実写映画化の際、主人公の実家の豆腐店として利用された藤野屋豆腐店は映画撮影後も「藤原豆腐店」の看板のままで営業を続けたが、店主の高齢化と土地区画整理事業により2007年頃に閉店した。建物は2009年に解体され、店舗跡地は区画整理で新興住宅地や新しい道路へと変貌を遂げ、店舗があった頃の面影はほぼ皆無になったが、看板などは伊香保 おもちゃと人形 自動車博物館に移設され、同館の館内にて往時の姿が再現されている[7][8]。
本作のパロディに、自動車を鉄道車両に置き換えた同人誌作品『電車でD』が存在する[9]。2014年の新劇場版公開に際して開催されたイベント「新劇場版『頭文字D』Legend1-覚醒-公開記念86“超”夏祭りin Daiba at MEGA WEB」では、コミックマーケット86との連動企画で『電車でD』のポスターがMEGA WEBに展示された。これに際しては、講談社から了承を得たことも明らかにされている[10]。
また、本作品の主要な舞台となった群馬県渋川市では、2020年頃からアニメや漫画のファンが舞台になった場所を訪れる「アニメツーリズム」を推進しており、本作品の絵柄が描かれたマンホールの設置、ラッピングバスの運行(群馬バス・関越交通)などを行っている[11]。
Posted at 2021/01/22 22:12:17 | |
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