
今回は、2012年発売の魔法使いの夜(PCゲーム)の感想をつらつらと書いてみました。
TYPE-MOON制作のゲームは、同人時代から大体プレイしていたのですが、2000年後半以降ノベルゲームへの興味が薄れてしまい、発売当時は購入するまでには至りませんでした。
で、先日ホワイトアルバム2にハマったのを契機にふと思い出し、今更ながら通常版を遊んでみた訳ですが、クリア後に頭に浮かんだのは…
「最初は謝罪」
発表時に完全新作と知り、月姫2じゃなくて失望してごめんなさい。発売後に選択肢がなくプレイ時間も短いと聞き、ゲームですらないのかと罵倒してごめんなさい。そして…発売当時購入しなくて本当にごめんなさい。
(>人<;)
「次に賞賛」
嘘偽りなく素晴らしい体験でした。何よりも各シーンの構図やカット、そして演出に対する拘りとセンスに脱帽です。まるで絵画を見ているかのような静謐なシーンもあれば、アニメかと見紛うような躍動感溢れるシーンもあり、これほどまでに静と動を巧みに表現したノベルゲームを私は他に知りません。
(今はもっと凄いゲームがあるのかも知れませんが…)
特に演出・スクリプト担当のつくりものじ氏には、畏敬の念を禁じ得ません。華道に例えるなら、良質なシナリオは花材で、CGやBGMは諸道具。ならば、それらを組合せ昇華させたつくりものじ氏の手腕は、まさに華道家の技そのものだったのではとすら感じます。
本作は、ただ消費されゆく凡庸な娯楽作品ではありません。ノベルゲームに根ざした規格外の大衆芸術として、後世に語り継がれるべき傑作だと確信します。
( ゚д゚ )クワッ!!
「最後に郷愁」
若く熱意に溢れた才能あるスタッフが、その当時一同に会したからこそ生まれた稀有な作品のように思います。惜しむらくは3部作にも関わらず、間を置かず続編が発売されなかったことでしょうか。
FGOのサービス開始以降、商業的に成功し業界への影響力を増した今のTYPE-MOONに、本作のような続編を期待するのは少々酷なのではとも思います。
私が郷愁の念に駆られてしまったのは、そんな人も会社も時を経て大人になっただけの道理が、少しだけ寂しく感じたからかも知れません。
「素敵な作品を有難うございました。これから、私も続編を待ちわびるファンの最後尾に並…いやでも、機を逸した今となっては商業偏重の凡作になる可能性も…」
(´ε`;)ウーン…
P.S.
今の私には、この曲がやけにぶっ刺さります…
カンザキイオリ【ダイヤモンド】
https://youtu.be/4FEjUQ2RSes
(´;ω;`)ブワッ
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2021/09/11 10:10:26