
「馬」の字の付く地名は全国にたくさんありますが、馬の生産地や、昔から馬に馴染みの深い土地柄なのだと思います。
通勤で毎日通る、片側一車線の細い道路。ここも町名に「馬」の文字が付いた土地なのですが、民家の裏手に石碑やお地蔵さんが佇む一角があります。
路肩もなく、いつもスーッと通り過ぎるだけでなかなか写真を撮る機会がなかったのですが、この朝(4/29)はちょうど真横に差し掛かった時に前方にある踏切の遮断機が降りて、上下線とも矢印マークが見えたのでチャンスとばかりクルマから降りてパチリ。
「皇紀二千六百年 / 出征軍馬英霊之碑 / 昭和十五年十二月吉日 」と読めます。
この町の歴史を詳しく知らないのですが、おそらく多くの優れた馬を産出し、軍馬として供出した土地なのだと思います。大事に育て戦地に送られた馬たちを、英霊として慰霊する小さな石碑でした。
二千六百年という綺麗な数字を調べてみましたら、この年は神武天皇即位2600年を記念する、大きな行事があった年だったと知りました。あの勝どき橋も、この年に東京市で開かれる予定だった記念万国博覧会(日中戦争の激化に伴う資材の不足など諸事情により中止された)に関連する整備の一環として、当時の日本の技術力を誇示する橋として、全て日本人の手で設計施工を行ない同年完成した、とWikiに出ていました。
自宅からほんの10分ほど走った路傍にある石碑から、小さな歴史の勉強が出来ました。
※「馬」の付く地名といえば、日光いろは坂にも、そこから先は道が険しくなって牛馬が折り返す地点という意味で「馬返し」という地名があります。
クルマでは馬や牛のマークは高性能、スポーツカーの代表選手ですが、「あんた達、ここから先はダメ」って追い返されたら可笑しいですね。「牛馬返し」
Posted at 2009/06/04 22:14:42 | |
Chiba-Boso | 日記