
昨夜家に帰ると玄関のドアの取っ手に小さな袋が下がってる。あぁ、お向かいの奥さんにお願いしていたダイちゃんの写真でした。
今住んでいるところは、14年前にご近所さんもほぼ同じ時期に越してきた住宅地。引っ越してほどなく、お向かいに住む年輩のご夫婦の所へやってきた甲斐犬のダイちゃん。
真っ黒い顔したカワイイ仔犬時代は短く、すぐに大きく育って、お父さんやお母さんに連れられて歩く姿は脚ががっしり、姿勢よく堂々と。ご近所の贔屓目かもしれませんがスタイルの良いハンサム君でした。
いつしか口の周りや足元に白い毛が混じり、去年の後半体調を悪くして獣医さん通いしていることは聞いていました。たまにお散歩姿を見かけることもあり、しばらく見ないけど家の中で静かに過ごしているのかな?と思いながら年を越してしまいました。
その後様子を伺ったら去年のうちに亡くなっていたと聞き、ご夫婦が可愛がって大事にしていたのを知っていたので悲しかった。14年も近くにいたのに、仔犬の頃を含め一枚も自分で写真を撮っていなかったことに気付き、奥さんに写真があれば1枚欲しいとお願いしてあった写真が、フレームに入ってお手紙と一緒に入っていました。
ちょっとおじいさんになってからの写真ですけれど、そうそう、これがダイちゃん!と懐かしく愛しく思い出しました。
猟犬として山野を疾風のごとく跳ぶという甲斐犬。ダイちゃんはたぶん山道を駆け回る機会は無かったかもしれないけど、今は空でも山でも思い切り跳び回っていると思います。お父さんとお母さんをしっかり見守っていてね、ダイちゃん。
* * * *
ゆうべの吹雪は 踊り疲れ
庭を埋づめて 静かに光る
年老いたシェパードが 遠くへ行く日
細いむくろを 風が震わす
人は 失くしたものを
胸に 美しく刻めるから
いつも いつも
何もなかったように あすを迎える
荒井由実「何もなかったように」("14番目の月")より
Posted at 2009/02/17 23:02:41 | |
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