
先日、さいたまの実家へ行った時に懐かしいものを引っ張り出してみました。まだ取ってあるかな?と思いましたが、父の衣類が仕舞ってある場所の奥の方に保管してありました。
卒業旅行と称してお勤めを始める前の春休み、ひと月オーストラリアに滞在しました。友人や、以前実家でホストファミリーとしてお世話したオーストラリア人留学生の家などに泊めさせてもらい、宿泊費ゼロで初秋のオーストラリアホームステイを経験しました。('82)
行く前に、父にお土産は何が欲しい?と尋ねると、オーストラリア軍の帽子との答え。昨年夏、聞き取りの真似事をして父の戦争体験を拙いブログで綴りましたが、終戦をインドネシア・アンボン島で迎えた父。
最初に現地に上陸してきて目にした連合国軍隊がオーストラリア軍で、つばの片方を折り上げた帽子と身体の大きいオーストラリア兵の姿が強烈に印象に残ったそうです。あの帽子が欲しい、と。。。
滞在中このことをホストファミリーに話すと、メルボルン市内のミリタリーショップへ連れて行ってくれて、レプリカの帽子を買うことが出来ました。帽子ってすごくかさばって持ち帰るの大変だったのですけど、父は、これこれ、と懐かしがって被って写真を撮ったりしばらく飾っていました。幸運にも無事祖国へ帰れたからこそ、戦後数十年を経て回想できたひとつの記憶だったのだと思います。

Posted at 2009/10/05 23:50:39 | |
Memory | 日記