
2年前にブログを書き始めてすぐに、以前鹿児島県の
知覧を訪ねた時のことを書きました。2001年暮れから正月休みに九州を周ったときのことです。
鹿児島空港でレンタカーを借りて最初に向かった知覧。写真ファイルを見ると、武家屋敷や紫芋ソフトなんか食べているスナップはあるのに、当地目的のひとつであった知覧特攻平和会館の写真はほとんどない・・・。建物の外観の写真も無いのです。
出撃を前に小犬と遊ぶ特攻隊員たちの写真はパネルやポスターに使われていたと記憶しています。前に立って向き合うだけで心が無条件に痛くなる写真でした。
知覧でこの写真を見たので、彼らは知覧の特攻基地から飛び立っていったものと思い込んでいましたが、知覧から西へ十数キロ行った海岸近くに急ごしらえで造られ、昭和20年3月から7月まで特攻隊の基地として使われた万世飛行場から飛び立ったことを今日知りました。
小犬を抱いているのが、17歳の荒木幸雄伍長(群馬県出身)。出撃前の最後の日を送った
西往寺に遺されている隊員たちの遺品の中にも、この荒木伍長がハンカチに書き遺した「只一筋に征く」という言葉・・・それを表紙の題字とした
本があることも知りました。
小犬と一緒に写真を撮った翌朝早くに彼らは沖縄の海へ飛び立って行ったそうです。昭和20年5月。
NHKの「日本海軍:400時間の証言」第二回を見て、あの時館内を見終わって感じたのと同じように、理不尽な、虚しい気持ちになりました。
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あの頃と変わらずに きらめく海には
戻らない青春が いつまでも眠ってる
人は皆 生まれ来た瞬間(とき)からもう既に
この海へ還ること 決められているけど
夢半ば燃え尽きた あなたのぶんまで
生きてゆく約束を 守るから見ていてね
--- '06 竹内まりや「返信」 ("Denim") より
Posted at 2009/08/10 23:31:16 | |
Memory | 日記