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　さて、ヴィーナスフォート展示では288GTOからエンツォまで、歴代のスペレチーアレフェラーリが展示され、紹介をしてきた。まあ、ここで終わりにするも寸止めなので、最新のスペレチアーレをおまけとして掲載したいと思う。ちなみに、ここでの写真は昨年、ジュネーヴモーターショーへカーソムリエ学生特派員として同行した際に撮影したもの。選抜は今年も行われているようなので、ジュネーヴモーターショーで生のスーパーカー誕生に立ち会いたい学生は、こちらにてエントリーを。

　こちらもまた、事前情報ではF65とかF150とか色々と噂がされていたが、今回はなんと、フェラーリそのものを表す"La Ferrari"というネーミング。この発表がなされたときの会場のどよめきは、今でも昨日のことのように覚えている。

　歴代スペレチアーレはピニンファリーナの手によるものだが、今回は初めてフェラーリ独自のデザインとなった。フロントフェイスは、普通じゃ考えられないような奇抜なデザイン。特にスポイラーともウィングとも取れるフロントの造形は、F1との関連を主張しているようだ。

　そのフロント部、458でも導入された風圧に応じて変化する仕様なのだろうか、ステーは中央のみとなっている。なんというか、昔のハリケーンソニック辺りを思い浮かべたり…。ヘッドライトについてはFFやF12との共通性が見えるデザインだ。

　真横より。オーバーハーングはフロントの方が長く、リアは引き締まった印象を受ける。歴代スペレチアーレの中でもかなり流麗なデザインかと。キャビン部分へのアクセスは比較的容易なようで、乗り降りの際に頭がぶつかるとか、女性が乗るときに"見えてしまう"とか、そういう心配もなく、乗れるかと。

　リアより。後方視界は、無い(笑) こんな小さい窓で、見えるわけがまず無い。それを補うためか、サイドミラーは結構大きく、近いイメージとしてはウアイラか。こんな細い支柱だったら、ポッキリ折れてしまいそうなものだが…。リア周りで注目なのはディフューザー。こちらは可変式のようで。フラップが稼動して最適なダウンフォースを得る仕様。

　エンジンは当然V12。今回はエンジン単体で800馬力を発揮するそうな。それだけでもオーバースペックだろうに、KERSによる163馬力も上乗せされて、なんとまあ963馬力…。跳ね馬のエンブレム、一つじゃ足りないんじゃなかろうか。

　望遠レンズにて辛うじて撮れたインテリア写真。ステアリングが四角いのがまず驚きだ。F1のステアリングをデザインベースとしているのだろうが、なるほど、これなら切足したときにどういう切り込みとなっているのか明確だろう。メーターパネルはフェラーリでもついに、TFTとなった模様。ちなみに座っておられるジャーナリストの方は身長大体175～180cm位だったかと。座高に関しては日本人とも差はあるだろうが、長身で乗り辛い、ということも一連の動作では無さそうな印象を受けた。
　この最新スペレチアーレの生産台数は499台。日本でもすでに雑誌Genroqの広告に中古車として表示が出されているところを見ると、何らかの形では入ってきそうだ。どこかで走る姿をお目にかけるか、それともいつか乗ることができるだろうか…？ともかく今は、タミヤの1/24プラモを作ろうか。