納車後3年が経過し、1回目の車検を受けることになりましたので、今回は、ユーザー車検に挑戦してみました。
理由としては、
①ノアのほか、私が所有しているもう1台のクルマ(9年目、4回目の車検)と車検の時期が重なってしまったため、経費を節減したい。
②自分で整備し、自分で車検を通すことにより安心感を得たい。
③クルマが好きなら一度は経験しておくべきと以前から思っていた。
等によるものです。
今後のため、また、誰かの参考になるかもしれませんので、気づいた点を記載します。
(平成29年3月中旬、群馬陸運支局での受検です。)
1 予約
予約のやり方は、他のサイトを参考にしてください。
今回は、2台を同日に受検することにしたため、ノアを第1ラウンド、もう1台のクルマを第2ラウンドで予約しました。
3月は、予約はすぐに埋まってしまいます。予約可能日の朝になってしまうと、もうほとんど空きはなくなります。(日によっては、午後のラウンドは空きがあることもありますが・・。)
ですので、私は、日付が変わった直後に予約しました。未明のうちであれば、ほぼ希望のラウンドの予約ができると思います。
2 法定24ヶ月点検実施(点検整備記録簿作成)
何を点検すればよいのかは、クルマに付属してきたメンテナンスノートに載っています。

プロに点検整備してもらわなければならないと誤解している人もいるかもしれませんが、自分でやっても問題ありません。というか、道路運送車両法によれば、定期点検整備は自動車の使用者に課せられているものですので、堂々と自分でやりました。
ただし、素人ですので、できるところしか点検整備していません。
なお、私はこれまで、カー用品店で短時間で終了する車検をよく利用していましたが、たぶん、そのようなところの点検整備も詳細に分解整備するわけではなく、外観だけで点検しているのだと思います。それに気づいてから、だったら自分で点検しても大して変わらないのではないかと思うようになりました。
3 必要書類の準備
必要書類の準備は、車検当日に行うのが普通だと思いますが、私の場合、3月で混んでいることが予想されたことと、初めてだったので様子がわからなかったため、前日に準備しました。(今回様子がわかったので、次回からは当日の準備で余裕だと確信しました。)
(1)まず、車検証と自賠責保険の証書を持って、陸運支局の敷地内の↓こちらの建物に行きます。
(2)入り口を入るとすぐのところに用紙一式をくれるカウンターがありますので、そこで「継続検査の用紙一式ください。」などと言います。
「車検の用紙一式‥」と言わないでください。「継続ですか」「新規ですか」と聞かれてしまいます。(聞かれたら「継続です」と答えればいいだけですが)
このときには、持参した車検証などを示す必要はありません。
なお、無料でもらえます。サイト上の情報では、数十円のお金を支払うところもあるようですが、群馬は無料です。
もらえる用紙は、「継続検査申請書」「自動車重量税納付書」「自動車検査票1」の3枚です。
(3)用紙をもらったら、向かってすぐ左側のカウンター(証紙とか印紙とかという表示があるカウンターです。)に、今もらったばかりの「自動車重量税納付書」と「自動車検査票1」と車検証だけを提示して「お願いします。」と言います。
そうすると、「自動車検査票1」に検査手数料的な証紙(ノアの場合1,700円)と「自動車重量税納付書」に重量税印紙(ノアの場合10,000円)を貼り付けてくれますので、その場でその分のお金を払います。
(下の画像は、違う車両で受検したとこのものです)
(4)次に、更に左のカウンター(自賠責保険とかという表示があるカウンターです。)へ行き、持参した車検証と自賠責保険の証書を提示して「お願いします。」と言います。
ここでは、少し時間がかかることがありますので、待合用の椅子があります。
少し待っていると、自賠責保険の更新手続きが完了しますので、新しい自賠責保険の証書をもらって、その分のお金を支払います。
以上で、こちらの建物での作業は終了です。
なお、車検のときには、書類一式をバインダーに挟んで持参するとよいと、様々なサイトで見ていたので、私もそうしていたのですが、こちらの建物内では、まだバインダーは不要でした。
私の場合は、このあと車検レーンの見学をして、一旦帰宅して書類作成をしましたが、このあとは、いよいよ陸運支局の建物で手続きをすることになります。
(5)では、いよいよ陸運支局の建物に行きます。
↓こちらの建物です。
入り口を入ったら、一切キョロキョロせずに、向かって右側の一番奥の壁面のところまで迷わず歩いて行ってください。
そこに、記載台があり、壁面に記載例が掲示してあります。
さきほどの建物でもらった3枚の用紙にそれぞれ必要事項を記載します。
記載にあたって必要なものは、車検証と、今現在のクルマの走行距離(100キロ単位)と予約番号のみです。
記載する内容は、何ら難しいところはありません。記載例のとおりに記載すれば大丈夫です。
実際の記載例が以下のとおりです。
なお、「自動車検査票1」の裏面について、様々なサイトで記載例を掲載していることがありますが、群馬では記載は求められません。
記載例も掲示されていませんし、私も、現に記載せずに受付に提出しましたが、何も指摘を受けることはありませんでした。
ハンコは、私は、一応押しましたが、本来はいらないと思います。
なお、「継続検査申請書」に定期点検実施の有無を記載する欄(未実施の場合に「1」と記載)がありますが、自分で実施しましたので、当然「1」と記載する必要はありません。
(6)書類一式の記載が完了したら、⑤ユーザー車検受付というカウンターに提出します。このときに、いよいよバインダーを使い、次の書類一式を挟んだ状態で受付に提出します。
「継続検査申請書」
「自動車重量税納付書」
「自動車検査票1」
「これまでの車検証」
「これまでの自賠責保険証書」
「新しい自賠責保険証書」
「自分で実施した整備点検記録簿」
なお、自動車税納税証明書は不要です。
このときに「初めてなんですけど‥」などと言う必要はありません。(言ってもいいと思いますが)
なお、様々なサイトでは、受付のときに検査レーンを指定されるところもあるようですが、私の場合は特に指定されませんでした。
群馬の場合、指定されるとしたら6番か7番レーンを指定されると思いますが、指定されないとしても、6番か7番レーンで受検するのがいいと思います。
以上で、書類作成等の手続きは完了です。
4 いよいよレーンに通します
初めての人は見学をした方がよいと様々なサイトで書かれていますが、私も同感です。
7番レーンの脇に見学者用コースがあります。見学のときに見ておくべきことは、検査の順序(外観検査→進む→サイドスリップ→進む→スピード→光軸→ブレーキ→進む→排ガス→記録→進む→下回り→進む→記録→総合判定)とか、前のクルマが進んでいったときに、自分が進むタイミング(表示が出ます)とか、記録するタイミングとか、排ガス検査の様子などでしょうか。
見学して様子をつかんだら、クルマで列に並びます。
私は、7番レーンに並びました。受検する月によると思いますが、3月の場合には、車検の全行程のなかで、この並んでいる時間が一番長いです。
(1)しばらく並んでいると、まず、外観検査があります。このときには、次のとおり行動します。
・自分の番が来たら、まず、ヘッドライトやフォグランプ等は全て点けます。
・そして指示に従い、ウインカー左右、ハザード、ハイビーム、ウォッシャーを出します。
・後ろ側の検査になったら、指示に従い、ウインカー左右、ハザード、ブレーキを踏む、バックギアに入れる等を行います。このほか、ホーンを鳴らすよう指示があることもあります。
要するに、言われなくても、まず、ライト類は全部点け、その他は指示に従います。
一通り外観を見た後、エンジンルームを開けるよう指示されますので、クルマを降りて自分で開けます。
慣れている人は、ボンネットを予め半開き状態にしていますので、そのようにしておいた方がいいでしょう。
エンジンルームでは、特に原動機の記号は確認しません。
一見してエンジンをいじってあるようなクルマ以外は一応エンジンルームを確認する程度なのかもしれません。
また、自分がクルマから降りてボンネットを開けたりしている隙に、車内の検査もあります。これも、一応確認する程度のようです。
なお、外観検査のときに、検査員の指示がよく聞こえるように、一般的に運転席の窓を開けますが、このときに全開にせず、数センチ程度ガラスが見えるようにしておいた方がいいと思います。(ガラス自体のチェックをするためです。)
そして、このときに、受付してもらった書類一式を検査員に渡します。
初めての人が「初めてなんですけど。」というタイミングは、まさにこのときです。
なお、私は、初めてだったのですが、事前に見学もしており、たぶん大丈夫だと思っていたので、初めてであるとは特に伝えませんでしたが、検査員の方から「職員が付きますから、説明を聞きながらやってください。」と言われ、実際に係員が付き添ってくれました。
検査員も毎日受検者の対応をしているので、言動から初めてかどうかわかるのだろうと思います。
(先ほど、言われなくてもライト類は全部点けると記載しましたが、このときに、係員の指示で、ポチポチとライトを点けているような人は、初めてだろうと判断されると思います。)
(2)次は、いよいよテスターによる検査です。
まずはサイドスリップです。歩くよりもゆっくり位のスピードでテスター上を通過するだけです。
そして、そのまま、タイヤがローラーの上にくるようにクルマを停車させます。
このとき、クルマによってホイールベースが異なるはずですが、ちゃんと自分のクルマに合うように前後のローラーの位置は調整されています。おそらく、外観検査のときに検査員が何かの端末を操作していますので、そのときに何らかの設定をしているのかもしれません。(完全に私の想像です)
そして、まず、スピード検査を行います。思ったよりも時速40キロを維持するのは難しかったです。また、パッシングは、ちょっと長め(1秒程度)にしてください。
スピード検査に引き続き、光軸検査になります。ライトを点けて、何もせずに祈るだけです。
私は、ここで、不合格となりました。すると、すぐにハイビームに切り替えてくださいと指示があり、ハイビームで検査され、結局合格になりました。
なお、このときに、ハイビームにする方法がわからなくて、とても焦りました。このときは、係員が付き添ってくれていたのですが、私も、その係員も、ライトのレバーをいろいろといじったのですが、結局ハイビームにできず、パッシングの状態を維持して検査してもらいました。
後で、落ち着いたらわかったのですが、オートマチックハイビームのスイッチがオンになっていたため、ハイビームにならなかっただけでした。
ところで、車検を受けるにあたり、事前に近隣のテスター屋というところで調整してもらってから受検すると合格できる確率が上がると思いますが、私は、ぶっつけ本番で臨みました。
しかしながら、ノアは新車で買って3年目だし、日常の使用の中でライトの光軸がずれているとは全く思っていなかったのですが、光軸検査で一度不合格になったのは意外でした。
次は、ブレーキの検査です。
様々なサイトで、思いっきり踏むようにと書かれていますので、私も思いっきり踏みました。こちらは難なく合格です。また、サイドブレーキも難なく合格でした。
(3)次は、少しクルマを進め、排ガス検査です。
所定の位置に停めて、プローブを突っ込み、これもただ祈るだけです。
このときに、クルマの後方で待たないでください。脇に待機場所があるので、そこで待つようになっています。これも難なく合格です。
そうしたら、ここで、第1回目の記録をします。
「自動車検査票1」を記録器に差し込むと、これまでの検査結果(サイドスリップ、スピード、光軸、ブレーキ、排気ガス)が印字されます。
(4)また少しクルマを進め、下回り検査です。
所定の位置にクルマを停めたらエンジンを切り、ニュートラルにします。
表示板に「ハンドルを左右に振る」とか「ブレーキを踏む」などと指示が出ますので、指示が出ている間はずっとその動作をし続けます。
様々なサイトでみるような、振動テストのようなものはありませんでした。
ここで合格すると、また少しクルマを進め、第2回目の記録をします。そしてそのまま総合判定所へ書類を提出すると、適合の印を押してくれます。
5 新しい車検証の交付
駐車場にクルマを止め、再び陸運支局の建物の⑥の窓口に書類を提出します。
このとき、提出するところのカウンターに提出方法が書いてありますので、そのとおりに提出します。そして数分待つと名前が呼ばれ、新しい車検証とシールがもらえます。
以上で、全て終了となります。
様々なサイトで、簡単だと言われているユーザー車検ですが、やってみると本当に簡単でした。
一度経験してしまうと、もうユーザー車検以外は考えられないという気持ちになります。
かかった経費は、
自賠責保険 27,840円
従量税 10,000円
検査手数料 1,700円
合計 39,540円
のみでした。