話は半年ほど前に遡る。
家路を急ぐ車、会社へと戻る車で少々混雑した夕暮れの国道を営業車で走っていた時の事。
先の信号が赤に変わり前走車のブレーキランプが点灯したのを見て僕も停車しました。
プ――ッ!
少々長めのクラクション、挨拶の類いの響きでない事は一聴して理解できる。
音がした方、僕が停まってる右サイドに目をやると…
そこにはトヨタの高級セダンに乗る身なりの良い初老の紳士が路地から国道へ出たい様子。
つまり僕の車が邪魔で出られない、それでのクラクション。
しかし先の信号は赤、僕の前後共に車が詰まっており身動きなど出来ようはずもない。
軽い会釈で動けない事を詫びます。すんませんと。
プ―――――ッ!!
あれれ…;
さっきよりちょっと強めだぞ…
見ると厳めしい顔とジェスチャーでどけろと言っている。
そんな…
無茶言うたらいかんわ…;
こちらもジェスチャーで動けない事をアピールし、申し訳ないという意味での合掌を送る。
プ―――――――――――――――ッ!!!
夕闇せまる町並みに響きわたる敵意剥き出しなクラクション。
そして窓から顔を出しまあ大きな声で
「キサマ邪魔だ!どけろ!!」
と…;
フゥー…(- -; あのね、今動ける状況じゃ…
プ――――――――――――――――――――――――――――――ッ!★◎☆!!
日常生活において見ず知らずの人から「キサマ」呼ばわりされるなんて事はそうそうある事ではない。
キサマですよ、キサマ。
耳慣れないその言葉の響きと古くからの格言が脳裏を駆け巡るわけです。
「キサマ」 「仏の顔も三度まで」
プチン♪
歯切れ良い音とともに僕の中で何かが弾けました。
正味な話、ブチ切れです (- -;
ご存知のように普段ほがらかで穏やか、TRCの良心、走る恵美須さんとまで言われる僕ですが
この時ばかりは何か悪いものが憑依したとしか思えんません。
憑依したのだからしょうがない、そこを十分ご理解いただいたうえで読み進んでいただきたい。
おのれ…
なにがプ―――ッじゃドアホ! 怒るでしかし!!
<以下省略>
まぁまぁ口から出るわ出るわ罵詈雑言の数々。巻き舌タービンもフルブースト。
窓から上半身乗り出しーの、身振り手振りしーの、ずり落ちる眼鏡なおしーの。
どうやら憑依していたものの正体は
日本演芸会の誇る巨星だったようです。
さっきの合掌、違う意味の合掌にしたろか!
まんまんちゃん あっ♪じゃ!このアホんだらっ!!
久しぶりの娑婆で大ハシャギの師匠、ご乱心のあまり窓から落ちんばかりの勢いです。
プッ…
今度は控え目なクラクションが後方より。
今度は何や!どないやっちゅうねん!!
見ると後続車のおばちゃんが信号青になったよと教えて下さっている;
はっ!
一瞬にして憑き物がとれ正気をとり戻す。
眼鏡を取られた師匠の如く…
こりゃおばちゃん、ごめ~んねと♪
あれれれ、おばちゃん、なにもそんなに車間距離とらなくても… もう大丈夫♪
弱冠の脚色もありますが、あまりにも理不尽な出来事についつい熱くなってしまいました。
と ここまで書き進めてまいりましたがこの話の「オチ」、着地点がまだ見つかりません;
う―――――――――ん……;
「こんなんお嫌いですか?」 「お好きです~♪」
だめ?
Posted at 2010/12/04 21:48:38 | |
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