XP用DSPソフトをWin10 ノートPCで使用するためのXP Modeを構築
Win10上のXPModeは色々方法があるようですが、ノートPCの空き容量やXPのライセンス認証の問題からVirtualBoxでWindowsXPの仮想環境を構築
認証用のbiosファイル作成はディスクトップPCに構築したVirtualBoxのLinuxで行いノートPCにコピーしています
DSPソフトは問題なく使えましたし、古いCD整備書も最近のブラウザではうまく見れませんでしたがXPModeはIE6なのでこちらもストレスなく見ることが出来ました
ダウンロードファイル
・Oracle Virtual Box
・Win XP Mode
・7zip (Xp Mode 解凍用)
・LinuxMint (biosファイル作成用)
・xedit (バイナリエディタ biosファイルの編集用)
作業概略
1.Virtual Boxのインストール
2.XP ModeのダウンロードとVirtual Box上での仮想マシンの設定
3.Virtual Box上でのXP Modeのインストールと構築
4.XPの認証作業
1)Virtual BoxにLinuxのインストール
2)BIOS元ファイルの作成 *LinuxMintで作業
3)BIOS元ファイルの書き換え *xeditをインストールして作業
4)書き換えたBIOSファイルをXP Modeの仮想OSイメージに読み込み
作業内容
1.Virtual Boxのインストール
1)Virtual Boxのダウンロード
(https://www.oracle.com/virtualization/technologies/vm/downloads/virtualbox-downloads.html)
・「Oracle VM VirtualBox Base Packages - 6.1.10」の「 Windows/64Bit」
をダウンロード
・「Oracle VM VirtualBox Extension Pack」もダウンロードしておく
(仮想モードでの環境設定で使用)
2)Base Packagesでダウンロードした
”VirtualBox-6.1.10-138449-Win.exe”をダブルクリックして
インストーラーに従いインストール
2.XP ModeのダウンロードとVirtual Box上での使用環境の構築
1)Windows XP Mode for Windows 7のダウンロード
(https://www.microsoft.com/ja-jp/download/confirmation.aspx?id=8002)
・ダウンロードした”WindowsXPMode_ja-jp.exe”を7Zipで展開
・Windows 10ではそのまま使えないので、バッチファイルで
XPの仮想OSイメージが入ったVHDファイルを作成
バッチファイルは下記のテキストファイル”WinXP.txt”を作り拡張子を.batに
変えて”WindowsXPMode_ja-jp.exe”と同じフォルダに保存
”WinXP.txt” *好きな名前でOK
@set CURRENT=%~dp0
@echo Start deployment. This window close automatically...
@msiexec.exe /a "sources\xpminstl64.msi" targetdir="%CURRENT%XPMode" /qn
・保存したバッチファイル”WinXP.bat”を実行するとXPModeのフォルダが
作成されてプログラムが展開される(完了するまで少し時間が必要)
・コマンド画面が閉じるとXPModeフォルダとvhdファイルが出来ている
「\XPMode\Program Files\Windows XP Mode\Windows XP Mode base.vhd」
・注意)vhdファイル 右クリック/プロパティで読み取り専用設定を外しておく
2)Virtual Box上でのXp仮想マシンの構築
・VirtualBoxを立ち上げ新規を選択
・名前(N) [WinXP] *好きな名前で
名前(N)がWindowsXPであることが解るように入力すると
タイプ(T)とバージョン(V)は自動的に選択される。
[タイプ(T)] ;Microsoft Windows
[バージョン(V)] ;Windows XP(64-bit)
*自動選択されなければ64bitを手動選択
メモリ PCメモリの半分くらい
ハードディスク 「すでにある仮想ハードディスク」を利用するを選択して
”Windows XP Mode base.vhd”を追加して選択する
「作成」を選択すると仮想マシンが構築される
3)Virtual Box上のXpの設定
・WinXPの設定を選択
・一般タブ -クリップボードの共有 ; 双方向に変更
- ドラッグ&ドロップ ; 双方向に変更
・ビデオメモリー 32MBに変更
・アクセラレーション 3Dアクセラレーションを有効化にチェック
2Dビデオアクセラレーションを有効化にチェック
*環境によっては表示されない
3.Virtual BoxにXPModeのインストールと設定
1)Virtual Box上のXpの起動を選択してインストールを開始
2)Xpのメッセージに従いセットアップを行う
新しいハードウェアの検出は全てキャンセル
自動更新をオフ
*クリックできない場合は上段の入力からマウス統合をオフにする
*マウスを仮想環境から出すには右側のCtrlキー
3)セットアップが完了するとXpのホーム画面が表示される
4)Xpの設定(マウス結合と画面サイズの自動変更)
・上段のデバイスタブからGuest Additionsイメージの挿入を選びインストール
・指示に従いインストールを続けFinishを押して再起動させる
・もし黒い画面でフリーズしたらリセット
・再起動すると画面サイズが自動で切り替わる&マウス統合が使える
・共有フォルダも設定しておく
*自動マウント、永続化にチェック
4.Xpの認証作業
この状態ではライセンスが未認証で30日間しか使えませんし
オンライン・電話ともに認証が出来ないので、
XPModeのライセンス認証の方式であるBIOSのある領域に認証用の
文字列を埋め込むことでライセンス認証を完了した状態にする
埋め込み用のBIOSファイルはLinuxで作成
*Windows XPのパッケージ版ライセンスを持っていることが前提
*認証状態はXPmodeでのファイルを指定して実行
「c:¥windows¥system32¥oobe¥msoobe /a」で確認
*ノートPCを重くしたくないので、BIOSファイルの作成と書き換えは別PCで作業
1)Virtual BoxにLinuxのインストールと設定
LinuxMintをディスクトップPCにインストールして作業
・ Linux OSのダウンロード
ubuntuでも何でもいいが今回はLinux Mint をダウンロード
「Linux Mint 20 "Ulyana" - MATE (64-bit)」
(https://linuxmint.com/edition.php?id=282)
・ディスクトップPCに作成したVirtualBoxにLinuxMintの仮想モードを新規作成し
3.のXpと同様にLinuxMintをインストールして設定
・容量を取るので他に使わなければインストール後のupdate/upgradeはしない
2)BIOS元ファイルの作成
・Linuxのターミナルを開きuser権限のままで下記を実行
「sudo head -c 1048576 /dev/mem | tail -c 65536 > vboxbios.bin」
*この状態で0バイトのファイルが作成される
ターミナルの表示
「user@user-VirtualBox:~$ sudo head -c 1048576 /dev/mem | tail -c 65536 > vboxbios.bin」
・パスワードを入力してENTERをすると65.5kバイトのvboxbios.binファイルが
作成される
*参考にしたサイト様とはコマンドが若干違う
SU権限での作成ではファイルがどこにできたのか分からなかった
(Rootフォルダに作成された?)
・”vboxbios.bin”ファイルを仮想LinuxMint外にコピーする。
共有フォルダ(下記参照)を作っても良いが、Virtual Boxの共有設定だけ
でなくLinux側のマウントも必要なのでUSBでコピーするのが簡単
参考)共有フォルダ作成
# cd /mnt ;「/mnt」へ移動。
# sudo mkdir win ; マウントポイント「win」を作成
# sudo mount -t vboxsf sharevb /mnt/win
;共有したいフォルダを、winにマウント
3)BIOS元ファイルの書き換え
アドレス:0x908A
文字列:Windows_Virtual_XP_F9161D8E7FCC11DDBFAA369856D89593
・xeditをインストール
・”vboxbios.bin”を読み込み
・「0x908A」を検索
「0x908A」から「0x90BC」までの範囲を選択
[Windows_Virtual_XP_F9161D8E7FCC11DDBFAA369856D89593]を
貼り付けて保存
・再度開いて変更されているか確認
*「Vboxbios.bin」のファイルサイズは「65536」バイトと
変更前後でも変わらない
4)書き換えたBIOSファイルをXP Modeの仮想OSイメージに読み込み
・”Vboxbios.bin”を”Windows XP Mode base.vhd”と同じフォルダにコピー
*同じフォルダでないと書き換えれなかった
・XPModeは立ち上げずにコマンドプロンプトより以下のコマンドを実行
"C:\Program Files\Oracle\VirtualBox\VBoxManage.exe" setextradata "WinXP" VBoxInternal/Devices/pcbios/0/Config/BiosRom "[binファイルの保存先]\vboxbios.bin"
*自分のPCの場合
"C:\Program Files\Oracle\VirtualBox\VBoxManage.exe" setextradata "WinXP" VBoxInternal/Devices/pcbios/0/Config/BiosRom "D:\Download\Win XP Mode\Xp\XPMode\Program Files\Windows XP Mode\vboxbios.bin"
5)WinXpの認証確認
・Xpを立ち上げる
・下記のコマンドをスタート/ファイル名を指定して実行で入力
「c:¥windows¥system32¥oobe¥msoobe /a」
・認証が成功していれば「ラインセンス認証の手続きはすでに終了しています」
が表示される
これで古いソフトもしばらく使えそうです
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Posted at
2020/07/12 09:13:29