
私にとっては掘り出し物の1台が手に入りました。
アナログのカセットテープデッキです。
ジャンクの理由がおもしろく、UPしたくなりました。
最近アナログ機器に凝っていて、昔のレコードやカセットテープ資産を引っ張り出したりして楽しんでいます。DAT(デジタルオーディオテープ)デッキも故障機を復活させたところです。
・・で、掘り出し物ですが、某大手リサイクルショップのジャンクコーナーにありました。
ジャンクの文言があり次の内容、、、
「録音で音が大きくなったり小さくなったり安定しません」の文字。ちょっと意味がわかりません。どんな故障?ヘッドタッチ不良?ボリュームの接点不良か?もしドルビーICの劣化だとしたら修理できないかも?・・・
などど考えましたが、通電してみるとメカ系が奇跡的ぐらいに良く、30年近く経っているのに外観もすこぶる良好、価格は5000円(税抜)とジャンク設定。もしだめでもメカ部品だけでも価値はあるかと考え買いました。
早々に帰宅し調べてみました。
すると・・・ん?何が悪いんだ?本当に故障しているのか?テープのヘッドタッチは調整が必要そうだが、録音も大丈夫だしDNR(ドルビーノイズリダクション)もちゃんと効いている。メカも悪くはない???不具合の場所がわかりません。
しばらく考えてみるとジャンクと判定した原因がわかってきました。
おそらくこれを検品した人は、完全なデジタル・オーディオ世代の人。DNRの仕組みを知らなかったと考えると説明がつきます。
DNRはテープが持っているヒスノイズ(無録音でも出てくるサーというノイズ)を聴感上抑えるために、録音時は小さい音は大きく、大きい音はそのままにして録音、再生時はその逆で小さい音は録音時に上げたレベル分を、ヒスノイズもろとも小さく抑えて、再生レベルを元に戻すことでヒスノイズを目立たなくする技術。
なので、仮に録音時にDNRをかけていない録音テープをDNR-ONのまま再生すると、小さい音が更に小さく聞こえます。かすれたように聞こえるときもあります。
デジタル世代はこんな面倒な信号処理を経験していないわけで、音が小さくなったり大きくなったりしておかしいと思うわけですね。
つまりカセットデッキとしては、調整は必要だが故障ではないわけ。
ちなみに息子もオーディオが好きですがデジタル世代。ためしに聞いてみたら、やっぱりDNRは知らないことが判りました。
まさにオーディオのジェネレーションギャップです。苦労してHiFiオーディオを求め続けていた自分にとって、ごく普通の現象であってオーディオの面白さの一つでもありました。苦労した分だけ音が良くなる。逆にデジタル世代にはなかなか経験できない楽しみなのかもしれません。
アナログは実に面白いです!
カーオーディオも音の出口は全部アナログですし、しばらく続きそうです。。。。。
Posted at 2019/11/17 22:50:01 | |
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