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やえなでしこのブログ一覧

2022年05月14日 イイね!

今年のGWものんびりホッケと遊ぶ旅

今年のGWものんびりホッケと遊ぶ旅毎週金曜日、17時を過ぎたらそこからはもう土曜日である。
GW前の最終出勤日、15時を回ったらそこからはもうGWである。

ということで、4月28日の連休前最終出勤日は15時の早上がりで仕事を切り上げ、世の中がまだ平日の喧騒に包まれる中、2022年のGWへ一足お先に突入する。今年のGWは前後半に分けて全く異なるタイプの旅を楽しむつもりだ。相当な疲労が予想されるので、そういう時は早上がりしての仮眠は欠かせない。

昨年に引き続き、今年のGWもまずは下北半島でホッケ狙い。最近の私の釣行は、回数をこなすより遠征に専念して大釣りを狙っていくスタイル。やっぱり釣れる釣りは楽しい。そうは言ってもせっかくの下北半島への道のりだから、釣りだけでなく往き帰りの道中も大いに楽しんでいくつもりである。昨年のGWは奥州街道をメインに往復したので、今年は日本海側を経由するようにして、鳥海山麓の田園風景を堪能しながら進もう。


帰宅して家事をこなしてから1時間半ほど仮眠し、日付が変わった頃に家を出る。今回は一人旅ではなく会社の同期が同行してくれるので、まずは彼を拾ってから一路北へ。
初日の目的地であるむつ市大湊のフォルクローロ大湊までは900km以上の道のり。実は陸路メインで北海道へ行くより遠い。函館であれば青森港フェリーターミナルまで行けばよいので、むつ市までの道のりはそれよりも数十km単位で遠いのだ。




可能な限り高速道路は使わないのが私のポリシーだが、首都圏だけは効率が悪いので例外。昨年同様に首都高経由で谷和原ICへ向かう。やはり長期連休は初動が大事だ。いかに早く出発して世間一般の旅人を出し抜くかにかかっている。
数年前のシルバーウィーク、確か5連休の初日だったと思うが、朝4時から東名高速浜松いなさJCTで渋滞に遭遇した時には思わず閉口した。そんな事態を避けるために長期連休前日の徹夜は欠かせないのだ。初日とは言え深夜ということもあり首都高は空いていて、何事もなく順調にICで退出、そこからはひたすら下道で北上する。

GW初日の朝は磐梯山のふもとから。曇りだけど雲は高い。磐梯山に沿って風が流れているのか、山体の近辺だけ雲の形がうねっています。



さすがに徹夜で走り続けるとお腹が空いてくる。さて、ここは猪苗代・・・喜多方が近いじゃないか!ということで朝ラーが食べられる店を探したところ、何店舗もあるじゃないですか。議論の余地なく早速そのうちの1店舗を目指して走る!
3,40分ほどで着いたものの、首都高とは逆にGW初日の朝だけあって7時台からラーメン屋が混んでいる…。まさかの駐車場が満車で関東のナンバーもちらほら。営業開始8時だよ…?ということで時間をつぶさないといけない。実は喜多方の中心部へ向かう途中、良さげな坂道を見つけていた。のんびり写真でも撮ればちょうどよく時間もつぶれるだろうということで、先にそちらへ向かうことにした。

ここは恋人坂というらしいです。
喜多方は盆地に近い地形だから坂道には恵まれているようで、この周辺はどこも眺望がすばらしい。この坂道は西に向かって下っているので、田んぼに水が張られた状態の夕景ならもっと良い写真になるかもしれません。



しばらく撮影で時間を潰してようやく朝ごはん。
朝からチャーシュー麺。良い筋肉を維持するには朝からタンパク質を取ることが大事だ、という理論を免罪符に朝から飛ばします。



ラーメンを堪能した後は山形県を経由して鳥海山麓へ向かう。山形県は大きく分けて4つの地域から成るが、今回はそのうちの置賜(米沢市など)・村山(山形市など)・最上(新庄市など)地方の内陸側を経由して北上していく。この3つの地域はさくらんぼや林檎、ぶどうといった果樹の栽培が盛んで、この時期はさくらんぼと林檎の花が満開。街が花に溢れていて桃源郷のような雰囲気だ。国道47号線では春の交通安全サイン会場に立ち寄り、12,000円で一発OKのサインをし、さしたるロスもなく無事に鳥海山麓へ抜けることができた。

ただしここまでくるといよいよ天気があまり良くない。鳥海ブルーラインを上り始めるとついに雨が降り出してしまい、あまり良い眺望には恵まれなかった。

鳥海ブルーラインの雪の壁はこんな感じでした。



本当は象潟辺りでこんな感じの写真を撮りたかったのですけどね。これは2015年のGWに撮った写真で、この時はまだゴルフ7 GTIに乗っていました。



ここからは何処まで行っても小雨と曇天であったため、本当は寒風山回転展望台に寄ってみたかったのだけれどパス。大人しくフォルクローロ大湊を目指す。
ちなみにお昼ごはんもパスしてしまったので、大館で早めの夕食としてマクドナルド。今回の旅は釣りと写真が主目的なのでご飯は適当なもので良い。しかしながら、私にとってマクドナルドは大のごちそうである。チキンタツタがある今ならなおのことだ。普段は妻が嫌がりめったに食べさせてくれないので、こういう時にはむしろ積極的に狙っていく。旅先でもファストフードに付き合ってくれる同期に感謝だ。
ちなみに結果的にこの旅ではジャンクフードを極めた形になり、初日から順に喜多方ラーメン、マクドナルド、コンビニ弁当、吉野家+はなまるうどん、コンビニ弁当、マクドナルド2回目、コンビニ弁当、道の駅のレストラン(唯一の例外)、ガスト、白河ラーメンというこれ以上ない不摂生な食事をとり続けた。なお、吉野家+はなまるうどんと書いたのは全国でも珍しいコラボ店舗のことで、むつ市の中心部にその貴重な店舗があるのだ。

夕食の後しばらく走り、昨年と同じ上州屋弘前店で釣りエサを調達。22時前にはフォルクローロ大湊へ到着した。

さて、肝心の釣りは翌日4月30日から二日半。
初日の朝は3時に起きて釣り開始、初っ端から好調で、早速釣果第1号のホッケも飛び出す。終わってみればほぼ1日中、断続的に何かが釣れ続けるという最高の1日。特にこの日は天気も良く、最高の景色の中でのんびり楽しむことが出来た。

最初の一尾。写真だと分かり難いですが、ホッケって水色のワンポイントで意外と綺麗な色してるんです。



釣りの合間に撮れた面白い写真。浮いてるように見えますよね?これ水面の具合でそんな風に見えるだけなんです。遠くの水面は陽が当たり凪いでいる。



おかっぱりの釣りでは珍しいカナガシラ。



最高のロケーション。



ちなみにフォルクローロ大湊には2泊しました。
大湊線の終点です。終点の駅というのはちょっと新鮮な感じがします。



大湊も坂の街。坂道には名前がついているみたいです。ここは「丹内坂」だったと思います。奥にはあきづき型護衛艦が見えます。



二日目は天気こそ雨交じりの曇天だったものの、初日よりハイペースで釣れ続け、結局昼過ぎには前日夜に買い足したエサが切れたので納竿とした。この日は釣りの調子も良かったが、なんと釣り場周辺にハヤブサが現れ、ずっと上空を周回していた。これは鳥に詳しい同期がいたから気付けたことで、私としては人生で初めて生のハヤブサを認識することが出来た。

飛行中のハヤブサ。私の250mm望遠ではトリミングしてもこれが限界…。



二日目の釣果。ムシガレイをなるべく逃がしてもこれだけですから大漁です。



約30リッター入る発泡スチロールが満杯です。もしかしたら今までで一番大漁かも(写真は確か1日目終了後なので合計の半分くらい)。



三日目の5月2日の釣りはほぼお遊び。
私は一発大物狙いのショアジギング、同期は鳥の撮影だ。この時期の下北半島でショアジギングすると何が釣れるのか?実は私にも分からない。たぶん釣れないのだろうけど、もしかしたらのサクラマス、根ボッケ(大型のホッケ)、マダイあたりを期待。したところで結局中型のホッケを一尾追加しただけで他は何も釣れなかったのでさっさと納竿し、私も写真を撮り始めたのだった。


青函フェリー。ちょっと蜃気楼っぽい?



写真もほどほどに撮ったところで帰路につこう。帰路は帰路で色々と写真を撮りながら帰るつもりだ。

まずは旧川内町の名もなき農道。ここは前年に来た時に見つけたフォトスポットで、陸奥湾越しに八甲田山まで望むことが出来ます。



むつ市街まで来たらちょっと寄り道。魚が釣れすぎてとてもじゃないけど自分たちでは消費しきれないので、同期とともにそれぞれの実家へ魚を送ることにした。発泡スチロールを調達して梱包。春の下北半島から海の幸をお届け。

ヤマト運輸のむつ配送センターで無事荷物を発送した後は、適当に南下を始める。旅の計画時、帰り道は特に立ち寄り地は決めていなかったが、道の駅かみこあにを目指すことにした。ここは往きでもトイレ休憩に寄ったところで、山菜の品ぞろえが充実していたからそれを買おうと思う。
昼食は道の駅しちのへで軽く済ませ、ちょっと戻ってみちのく有料道路へ。さすがに上小阿仁まで全部下道で行くとすると、むつ市街の出発が正午くらいだったから閉店時間に間に合わない。ということで、道の駅かみこあにまでは最短ルートで行くことにした。

無事に山菜を購入した後は、日本海沿いを下ることに。往路と違ってこの日は晴天で、綺麗な夕日が望めそうだったからだ。ちなみにこの日の宿はもともと未定だったが、二日目の釣りが終わったあたりで鶴岡駅前のシティホテルを取ることにしてあったので、そこまで一気に下る。

やはり夕暮れのシーサイドラインは日本海沿いに限る。特に秋田市内からの国道7号線では、しばらくのあいだ高台を通るようになっており、夕日と水平線がとても美しい。その途中、標識に「島式漁港」なるワードを発見し急遽寄り道をすることにした。

島式漁港とは…↓の写真をご覧ください。



普通の漁港は陸地に沿って作られるが、島式漁港は六甲アイランドなどの埋め立て地のように沖側に作られる。掘り込み式港の逆のパターンだ。ここは本土初の島式漁港とかで、実際にこの形の港は初めて見た。普通の港に比べ環境負荷が少ないようだ。

なんだか江の島みたいですね。



夕飯は象潟のガスト。ジャンクフードを極めてきたせいで生野菜が食べたくてしょうがなかったので、サラダを中心にしこたま頼んだものの、結局はメインが唐揚げ定食で変わり映えしない食事に。鶴岡の宿ではこれまでの疲れでさっさと入眠。

翌日5月3日は6時過ぎに起きてすぐに出発、どんどん南下する。この日の立ち寄り地は裏磐梯。まだまだ獲物が大量にあるので、よくお世話になっているペンションのオーナーさんに差し入れ予定なのだ。ここは同期も良く行くペンションで彼もオーナーさんとは知り合いだ。

鶴岡から裏磐梯へは月山を含む山塊をこえていく。このあたりは日本有数の豪雪地帯で、ここまで南下してきたがまだ残雪が大量にある。この日は大気が不安定で、むしろ峠の周辺ではまだ雪が降っていたくらいだ。

月山のふもとの梵字川渓谷。こんな麓でもよく見るとまだ残雪が。



月山ダム。雪解け水が多く流れ込むためか放水中。



ペンション手前で道の駅裏磐梯にも寄り道。会津地方のアスパラの中でも最高峰と謳われる(個人的な意見です)北塩原村産の春アスパラを買いに。しかしこの日は地場野菜コーナーに陳列されておらず、残念ながら手に入れることはできなかった。
ちなみに下北半島からぼちぼち道の駅に寄りながら帰ってくると、東京圏に近いほど物価が高いことがよく分かる。例えば行者にんにくで比べると、道の駅かみこあにに対して裏磐梯は4割ほど高い。資本主義経済というのは残酷なものだ。これが共通の産品であればまあ納得もできるが、地方にしかない独自の産物が安く売られているならば本当に残念だ。私が時々地方の産品を紹介しているのはこのためだ。

で、アスパラを買えなくて意気消沈しながらホッケをおすそ分けに向かい、オーナーさんへその顛末を話したところ、(私がよほど物欲しそうな顔をしていたのだろう)アスパラを分けていただけることに!下北の海の幸と裏磐梯の山の幸、しかも動物質と植物質だから、絵に描いたような物々交換だ。
なお聞くところによると、どうやら最近は春アスパラが人気になりすぎて、道の駅に出回らないこともあるらしい。

裏磐梯はまだ早春。



さあ、後は大人しく帰ろう。ここからもしばらく下道で、お昼ご飯を道の駅季の里天栄で食べようと思ったが、よく考えると今日は5月3日(火)で、下り渋滞のピークがあると言われていた日だ。いつもはほどほどにしか人出のない道の駅がめちゃくちゃ混んでいる…。食堂は30分待ちらしい。ここのお蕎麦はとても美味しいのだけれど、そんなに待つならばと蕎麦はやめて、白河ラーメンに切り替えた。
もちろん白河市内の有名店で食べると激混み間違いなしなので、今回は栃木にある「みうら」でいただく。ここは夜まで通し営業だから、今から行けば昼のピーク後の中途半端な時間になって空いているだろう。その読みはバッチリ当たり、待ちもなくすんなり着席、すぐに注文して早速着丼。

個人的には白河市内のお店より好きです。



このお店は上河内SAのスマートICにほど近いので、ここからは大人しく高速道路で帰ることに。交通量は多めであったが、さしたる渋滞もなく無事に横浜へ到着した。


今年のGWも下北の海には大いに遊んでもらった。また、今年は降雪量が多かったためか東北はどこも残雪と新緑の対比が美しく、ドライブとしても有意義な釣行となった。
また、同行してくれた同期は以前2020年秋の貧果に巻き込んでしまったこともあり、今回楽しい釣りをさせてあげられたのでほっとしている。



なお、釣った獲物は山の幸と合わせて美味しく頂きました。




Posted at 2022/05/15 00:50:49 | コメント(2) | トラックバック(0) | 釣行 | 日記
2021年05月07日 イイね!

春を感じながらホッケを狙う旅

春を感じながらホッケを狙う旅今回のゴールデンウィークは一路北へ、一人旅の釣り旅行。感染防止に最大限の注意を払いながら、桜前線を追いかける形で下北半島を目指します。

今回の総走行距離は約2230㎞でした。


RS3を車中泊モードにして釣り道具を積み込む。随分とのんびり準備をしていたこともあり、結局出発できたのはGW初日の夕刻。まともに降る雨の中だった。
今回も私の旅のセオリーに則って下道を基本に向かうが、東京都市圏だけは夜間走行でも非効率極まりないので高速道路でパスしてしまう。

首都高湾岸線を経て常磐道谷和原ICで下道へ。
ここは下道で福島県へ向かう場合のおすすめルートで、わざわざ国道4号バイパスは外してある。国道294号をしばらく北上した後は、下の画像の通り最短ルートで益子方面に抜けても良いし、晴天の日は視界の良い国道408号バイパス経由が気持ちいい。



ちなみに今回は距離ではなくスピードを重視して国道408号バイパス経由を選択。408号バイパス終点後は適当な県道を東に向けて走るのだけど、雨は引き続き本格的に降っていて、あまり慣れない下道を雨の夜に走ると抜群に疲れる。思い返せば免許取得の合宿中、初めての路上教習も雨の夜だったなあ。たった1コマだけどめちゃくちゃ疲れた記憶が…。

中継地点は道の駅「ばとう」(上の地図上のルートでの終点)。ここからは那珂川の右岸に沿って県道を北上する。ナビのルートに従うと左岸の国道に戻ってしまので、右岸の県道を選択するよう注意が必要なところ。ずっと北上していくと那須町の伊王野で国道294号線に戻る。
今回の旅では、天気的に3日目の朝から釣りが出来ればよかったので、道の駅「東山道伊王野」で車中泊することにした。

道の駅「東山道伊王野」での朝です。



今回は荷室に小テーブルを設置することにより、ロッドケースをその上に退避させることが出来たので就寝スペースが広がりました。



伊王野のあたりの雰囲気はとても良い。とくに今は田植え前の時期に当たるみたいで、水が張られて田植えを待つ水田が黎明の山際を映して非常に美しい。起床後はそのまま走り抜けてしまうつもりだったけど、息をのむ美しさに負けて撮影のために寄り道してしまった。

とある農道での1枚。農耕車に注意しながらの撮影となりました。



国道294号をそのまま北上すれば白河市に入り、私のおすすめ福島県入り下道ルートはこれで終点。ここから宮城県へ抜ける下道ルートは未開拓だが、あまりのんびりしていると翌朝からの釣りが出来なくなってしまうから、当面の間は国道4号線で北上することにした。早朝の交通量の少ない時間帯を縫って福島県は何事もなく通過、宮城県もひたすら4号線で大きなロスもなく通過し、昼前には岩手県に到達した。

そういえば、ふと先日のニュースで八幡平アスピーテラインが開通がしたことを思い出し、急遽そこを通ることにした。ちなみに少し時間が押し気味だったので岩手県内の100㎞ほどのみ高速道路を利用している。
アスピーテラインに雪の壁があるかもとワクワクしながら臨んだものの、結局大して積雪していなかった。確か2月まではすさまじい勢いで降っていた気がするけど、その後はイマイチだったみたいだ。

アスピーテラインの様子。



アスピーテラインを抜けた後は秋田県を北上。結局前回の青森釣行と同じルートとなったが、道の駅「碇ヶ関」にて入浴することとした。ここは比較的空いており、料金も400円と破格だ(ただし備え付けのシャンプー等は無いので持ち込み必須)。

道の駅「碇ヶ関」でやっと桜前線に追いつきました。反対から撮ったのがトップ画像です。



入浴後は弘前市まで走り、夕食と釣りエサの調達を済ませた。あまり北まで走ると個人経営の釣具店以外に選択肢が無くなってしまい、夜間における釣りエサの調達が困難になってしまうので早めに買っておくに越したことはない。エサ調達の難しさは、地方における釣りで地味に痛いポイントの一つ。

その後は青森の下道をひた走り、日付が変わる頃に目的の釣り場に到着して朝マズメまで仮眠。



朝4時過ぎだったと思う、スマホの目覚ましで起床。さすがに車中泊連泊はきついのでもっと寝ていたかったのだけれど、この時期の釣り人の朝は早い。夏至前1週間をピークに一年で最も日の出が早い時期だ。
早速道具を担いで釣り座へ。最近、登山を始めたせいか道具の運搬能力が上がった気がする(笑)。

開始1時間後くらいはほぼ何も反応が無かったものの、下のホッケ第1号を皮切りにムシガレイメインで飽きない程度に釣れてきてくれた。
とは言ってもムシガレイは小型が多い。出来れば25cm以下はリリースしたかったけど、このカレイは口が大きくて14号の針でも普通に飲んでしまうのでキープ数がどんどん増える…。あかん、このペースだと相当数のカレイの干物を作るはめになる…。

実は人生初ホッケです。嬉しい一尾です。



ムシガレイとはこんなやつ。どちらかというとヒラメっぽい体型です。



初日帰り際。天気が微妙なせいでリアル”海峡の光”といった感じです。



この夜も車中泊だと睡眠質不足MAXで体がもたないだろうと思って、むつ市の中心部のビジネスホテルを今晩から2泊分予約している。とは言っても翌日も翌々日も朝マズメから釣るので、そうゆっくりは寝てられないのだけれど。



翌日の釣りでも引き続きムシガレイメインではあるものの、そこそこに釣れて楽しめた。やはり地方での釣りは良い。道中の景色も楽しめるし、のんびり釣りが出来るし、(普段なら)地元の方や釣り人との会話も楽しいし。

この日はまさかのマダイの一荷も。



釣り二日目も中々の収穫となりました。





三日目は朝マズメからエサを使い切る昼くらいまでの予定のつもりが、まさかの絶不調でエサが減らず、結局15時前まで釣りしてしまった…。なんだか潮回りが良くないみたいで、特に昼過ぎの上げ潮転換まではさっぱりだった。



そうは言っても三日間合計ではそれなりの収穫を得たので意気揚々と帰ることにする。特にホッケは10匹まで数を伸ばすことが出来たので満足だ。
さて、相変わらず下北半島から関東へは遠い(笑)。が、そこは相棒のRS3が本領発揮してくれるので全く問題ない。RS3はCセグメント屈指のグランドツアラー。1000㎞ちかい帰り道さえワクワクしてくる。

今回の帰路ではまだ通ったことのない下北半島太平洋側を通ることにした。

むつ市からさらに東進して東通村へ。その後は国道に沿って南下して六ヶ所村へ。このあたりはなにしろ道路状況がいい。両村とも原発が立地するみたいだからそのおかげかと思う。国道はもちろん、村道でも歩道(と場所によっては並木)付きの道が長く整備されている。
そもそも相当な人口希薄地帯なので、ここまでの道路整備がいるかどうかちょっと怪しい…。ちなみに東通村の人口密度と北海道の道北の人口密度はあまり変わらない。
今までいろいろ旅をして回ってきた経験から、てっきり本州の平地は全て開発され尽くしていると思っていたのだけれど、この辺りは全くもってそうじゃない。土地は平坦だけど密度の濃そうな森林に覆われている。植樹されたようにも見えないから、有史以来、未だかつて開拓されたことのない土地なのかもしれない。そりゃあ原発が2つも立地できるわけだ。
そんな秘境のような土地でも、むつ小川原港周辺は異質な雰囲気。国道を走っていると突然コンテナクレーンが2基も現れびっくりする。あとで調べると原発関連のコンテナヤードらしい。また、この周辺は大規模な工業地帯の開発計画があったみたいだ。色々あって夢破れ、残ったのはこの巨大な港と石油備蓄基地、核関連施設だけとのこと。
参考:Wikipediaより「むつ小川原開発計画」

ちなみに余った土地には、めちゃくちゃでかい文字通りのメガソーラーが作られていました。一瞬、湖かと錯覚するレベル。



ちなみに六ヶ所村には交付金を活かしたと思われる箱モノがたくさんあって、今回その中の一つであるスパハウス「ろっかぽっか」のお風呂にお世話に。入浴を終えた後はさっさと退出して三沢市まで南下して夕食を済ませ、そのまま岩手県花巻市まで一気に走ってそこでの仮眠となった。


翌日は最終日となるが、もう後に続く予定はないので今度こそのんびり帰ることに。まずは道の駅「ひらいずみ」で北上川と広大な田んぼを見物。

残雪の奥羽山脈と田んぼ。



東北の景色というのは、個人的にだけどなぜか落ち着く。地平線が見えるとか秀峰がそびえるとか、そういった景色はほとんどないんだけれど、とても懐かしい穏やかな気分にさせてくれる。
奥羽山脈の遠景と里山の近景の絶妙なバランスによるものだと勝手に解釈しているが、本当のところはよく分からない。まあこういう感覚的なものは理詰めにしない方がいいのかもしれない。

ところでこの撮影場所から道の駅に戻る途中、自転車に乗った部活に行きがけの野球部中学生くんが挨拶していってくれた。そのあと彼が交差点に差し掛かった時には自転車から降りて横断していたから、多分そのように指導されているのだろう。中学生というと、格好つけたがって挨拶とかルールといったものから一番離れたがる年頃だからちょっと感心してしまった。
やるべきことをやって、決められたルールをしっかり守ることが実は最高に格好いいってことに気付くまで、私はあなたの歳からさらに数年はかかったよ。彼はきっと立派な大人になるだろう。


宮城県に入る前に国道4号から西にそれる形で国道457号線へ。これで宮城県北西部の山地を走る道を愉しむつもり。
果たして宮城県北西部の道は素晴らしかった。東北の中でも屈指のツーリング好適路の宝庫と言っていいと思う。少し国道から外れてみたりしたのだけれど、どこを走っても路面状況は良いし、程ほどに楽しめるカーブとアップダウンが続く。風景も里山がそこら中に残っていて、東北の良いところを凝縮したような道ばかり。
このあたりの道中、これまでに増してツーリング中のバイクとすれ違うことが多かったけど、多分そういうことなんだろうと思う。

栗駒山のふもと、里山の春。



その後、さらに南下しようとするものの、山の中を走ったままだとうまく南下できるコースが見つけられず、仕方なく仙台都市圏西部をかすめてみたら大失敗だった。
さすが東北最大の都市は違う。GW中なのも相俟って渋滞がすごい…。まあ仙台市は森の都というだけあって、街路樹や公園の整備状況が他の都市より充実しているのでゆっくり走る分には新鮮な景色が楽しめはするけど。住む分にはすごく良さそうだけど、旅行中に通るのはもうごめんだ。

なんとか太白区の方から村田、蔵王と抜けて南下を続ける。
ちょうど蔵王町を走っているときに、「産直市場みんな野」という直売所を見つけたので寄ってみる。ここはいい地場野菜が買えそうだ。

みんな野ではこんなものを買ってみました。



本当は福島で会津春アスパラを買いたかったのだけれど、仙台市に時間を取られたのであきらめていたところ。親指より太いアスパラとか初めて。このときはすでに午後に差し掛かっていたから、早めの時間にいけば美味しそうなものがもっと色々ありそうだ。


この後は白石市で国道4号に戻り、そこからは大人しく最短ルートで帰ることに。下北半島を出たのは前日15時だったから、のんびり下道で帰るとやっぱり24時間以上は余裕でかかってしまう。長期連休じゃないとこのタイプの旅は厳しい。



またしばらく外出は自粛しようと思う。だから次行けるのはいつか分からないけど、また東北に釣りに行きたいと思っている。



追記
釣れたお魚は干物などで美味しく頂いただきました。

Posted at 2021/05/09 23:33:52 | コメント(0) | トラックバック(0) | 釣行 | 旅行/地域
2021年01月22日 イイね!

なぜ太平洋側のブリはまずいのか

なぜ太平洋側のブリはまずいのか今更ですが明けましておめでとうございます。

結局、2020年は釣り人生始まって以来の散々な1年のまま幕を閉じてしまいました。以前ブログに載せた釣行の後も何度か行きましたが、結局まともな獲物のないまま、ワームで釣れたダイナンウミヘビが釣り納めでした。


今年こそは!と意気込むとロクなことが無いのは分かり切っていましたので、先日なんとなく釣れたらいいなと伊豆へショアジギングへ出かけたら、あっけなく釣れてしまいました。しかも自己記録更新のワラサ65cm!



ワラサはブリの若魚で、ブリの前、イナダの次に当たります。水温的にぎりぎりいけるだろうという読みが見事に当たりました。昨年3月以来のまともな獲物です。してやったりです。

今晩は寒ブリの刺身だぜ!と意気揚々と帰ってきたのですが、魚体の重さを測ってびっくり、3.0kgにすら全く届きません(安い体重計で手持ちで測ったので正確な重さは不明)。本格的に脂が乗り始める前のワラサとは言え、冬だからもっと肥えていても良いはず。何故でしょうか。

2019年に下北半島(釣行長駆2,500㎞ ──最果ての地を目指して)で釣り上げたイナダ53cm(上)と比べても、今回のワラサ65cm(下)はだいぶスマートな体型であることが分かると思います。





早速お刺身にしてみました。



ぜんぜん脂乗ってないですね…。
これはこれで青魚の酸味が感じられて美味しいのですが、私が期待していたのはこれじゃない。ラーメンに例えると、横浜家系を食べに行って神奈川淡麗系を出されたような感覚です。
美味しいけどコレジャナイ。正直言って物足りない。お刺身やフライなどは美味しく食べられるでしょうが、塩焼きやブリ大根などにしたらパサパサで食べられたもんじゃないでしょう。


何故でしょうか。

気になります。

ということで色々と調べてみました。


なぜ太平洋側のブリは
食味が落ちるのか。



ここでは食味が良い=適度に脂がのっている。と定義します。


最初にブリという魚についてのおさらいです。
主な生息域は北西大西洋。水温は16℃~20℃くらいを好むそうです。この水温に合わせて、日本近海で南下と北上を繰り返します。春に九州近海で産卵してから北上を開始。夏には北海道まで到達し、秋には南下を始めます。産卵のために九州近海まで戻る途中、富山湾で漁獲され氷見漁港に水揚げされるものが、かの有名な氷見寒ブリです。



Ⅰ.生息海域が食味を左右する要因を突き止める

①そもそも個体差であるという説
まず考えなくてはならないのが個体差ではないかという見方ですが、それは無いと思います(そもそもこの段階で個体差で片づけてしまうと、このブログはそこで試合終了となってしまうので(笑))。今回釣り上げたワラサは捌いた限りでは健康な個体で、見た目にも異常はありませんでした。身中にブリ糸状線虫が複数潜んでいましたが、線虫の存在は天然物の証で、とくに食味に影響が出るようなものではないようです。

また、太平洋側のブリは痩せている、あるいは脂の乗りが悪いというのは世間一般でも知られている傾向のようで、検索するといくらでも出てきます。確かにこの寒ブリの時期でさえ、太平洋側で水揚げされたブリはほとんど出回っていません。基本安値安定のブリの中で高値が付くものは、北陸・佐渡・山陰などいずれも冬季の日本海側で上がった個体です。太平洋側のブリには高値が付きにくいのです。もちろん食味が良くないからでしょう。

なお、千葉県は全国でも有数のブリの水揚げ量を誇りますが、これは色々なスーパーの陳列状況を見るに、そもそもブリに至らないイナダ・ワラサクラスが大部分ではないかと推測されます。


②潮流の速さが影響する説

太平洋側のブリをキーワードに色々と調べていくと、太平洋側を流れる黒潮は日本海を流れる対馬海流に比べ潮流が速く、運動量が増えることによって瘦せてしまうという説がありました。なるほどと思い、そのホームページにあったリンクから、試しに氷見寒ブリ宣言が発せられた2020年11月21日の日本近海の潮流速度を調べてみました。

出典:気象庁ホームページ「日別海流」



確かに黒潮の本流というのはかなり流速がありますね。人間と同じで、運動を続けていると脂肪が落ちてスマートになるということでしょうか。一方、日本海は黒潮に比較すると非常にゆっくり。だからブリが肥えるのでしょうか。

でもちょっと待ってください。例えば関アジと関サバ。脂がのって身が締まっていると言われる超一流のブランド魚ですが、豊後水道の激しい潮流に育まれた、というのが売り文句だったはずです。また、瀬戸内海産の魚が高い評価を得ているのも速い海流によるものだとされています。潮流の速さは本当に食味を落とすのでしょうか。いったん潮流説は保留とします。


③海の豊かさの差による説
関ブランドや瀬戸内海産の魚介類が美味しいといわれる理由は、潮流の他にもう一つあります。それは海の豊かさ=プランクトンの多さです。瀬戸内の激しい潮流は海水を攪拌して栄養を巡らせ、植物プランクトンの発生を促すそうです。豊富な植物プランクトンは動物プランクトンを発生させ、それらを食べる小型魚が育まれます。そして、さらにそれらを食べる大型魚も育まれていくのです。

となると、ブリに限らず魚の食味に最も影響を与えるのは、やはり②の潮流ではなく③海の豊かさ=プランクトンの多さであると言えます。もちろん身を引き締めるために適度な運動は必要でしょうから、副次的な要因として②潮流の速さも必要だと思います。

さて、それでは日本海や瀬戸内海と太平洋とでは、本当に海の豊かさ=プランクトンの多さに差があるのでしょうか。



Ⅱ.日本周辺海域のプランクトン量

①プランクトン量を表す指標
色々調べていくと、プランクトン量を表す指標があることが分かりました。それが「クロロフィルa濃度」と呼ばれるものです。簡単に言うと植物プランクトンの濃度を表します。植物プランクトンは食物連鎖の基礎となるものですから、一般的にクロロフィルa濃度が高いほど豊かな海であるということになります。


②日本周辺海域のクロロフィルa濃度
では実際に、日本周辺海域のクロロフィルa濃度はどのようになっているのでしょうか。クロロフィルa濃度というのは世界的にもモニタリングされている指標のようで、人工衛星による測定データがダウンロードできます。

宇宙航空研究開発機構(JAXA)提供のJASMESより
MODIS準リアル(日本海洋関連物理量)から

日本周辺のクロロフィルa濃度の平均値:2019年4月と2020年4月


日本周辺のクロロフィルa濃度の平均値:2019年11月と2020年11月下旬

※2020年11月は全体データなしのため下旬のみのデータで代替


黒潮は年によっては大蛇行するのでとりあえず2年分載せましたが、どちらを見ても一目瞭然です。太平洋側、特に黒潮の流れる海域はクロロフィルa濃度が非常に低くなっています。黒潮というのは実は痩せた海流だったのです。太平洋側の住人としては非常に衝撃的な結果です…。
一方、日本海側はどの海域でも太平洋側に比べクロロフィルa濃度が高くなっています(朝鮮半島西岸とか黄海とかの超高濃度は何なんでしょうね?)。

ちなみに4月を選んだのはブリが産卵を終えて北上を始める時期だからで、11月を選んだのは氷見寒ブリ宣言が出される月だからです。間の高温になる期間は基本的にどこもクロロフィルa濃度は低くなる傾向があります。


③クロロフィルa濃度を左右する要因
これで魚の食味はクロロフィルa濃度に左右されることが分かりました。ではクロロフィルa濃度はどのようにして差が生じるのでしょうか。
クロロフィルa濃度は植物プランクトンの量を表しています。そしてその植物プランクトンの量を左右するのは栄養塩と呼ばれるものだそうです。ガーデニングで言うN/P/Kとかミネラル分と考えれば良さそうです。この栄養塩というのは寒帯ほど多く、熱帯ほど少なくなる傾向があるそうです。

宇宙航空研究開発機構(JAXA)提供のJASMESより
MODIS準リアル(日本海洋関連物理量)から
日本周辺の表面温度の平均値を取得し、そのままクロロフィルa濃度と上下に並べると、明確な相関があるのが分かります。

2019年4月と2020年4月
上がクロロフィルa濃度、下が表面温度




2019年11月と2020年11月下旬
上がクロロフィルa濃度、下が表面温度




温度と栄養塩の相関メカニズムを解説してくれているページ(北海道大学水産学部の記事)があったので読んでみたのですが、非常によく理解できました。難しく表現すると鉛直混合というらしいですが、簡潔に言えば、攪拌しないお風呂のように冷たい水は海底に向かい、温かい水は表層に向かうというものです。つまり、熱帯域は温かいので温められた海水は表層に留まったままになり、逆に寒帯域は寒いので冷やされた水が海底に向かうことで鉛直方向での海水の攪拌を促し、栄養塩豊富な深層水が表層へ向かう、ということです。
なお、栄養塩は人間の活動による排出や河川による流入など陸地から供給されるものもありますので、沿岸海域のクロロフィルa濃度は総じて高くなっています。

ここまで来てようやく色々分かってきました。海洋深層水が栄養塩豊富なのは沈殿物が巻き上げられるからだと推測しますが、そのあたりの詳細なメカニズムまで追求していくと一般人の手に負える範疇を越えそうなので、この先は割愛させていただきます。



Ⅲ.結論と裏付け

結論
クロロフィルa濃度の低い海域を主な生息域とする個体は、そうでない海域の個体と比べ食味が劣る可能性が高いことが分かりました。そしてクロロフィルa濃度が高い海域には、鉛直混合の生じやすい冷水域もしくは陸地からの栄養塩供給量の多い沿岸部が当てはまります。
つまり、日本海や太平洋側の中でも親潮の影響のある海域と、東京湾、瀬戸内海といった比較的人口集積が進んだ地域の内海の魚は美味しくなる傾向があるということです。よって、クロロフィルa濃度が全体的に高い日本海側を南下するブリに比べ、クロロフィルa濃度の低い太平洋側の黒潮流域まで南下してきたブリはエサの量の減少から食味が落ちることになります。
もし太平洋側のブリを選ぶとしたら、晩秋に東北の北の方で獲れたものを選ぶといいかもしれません。あるいはさっぱりしたブリが食べたいのならば、冬から春にかけて関東~九州で漁獲されたものを選ぶと良いでしょう。


裏付けの例
戻りガツオと迷いガツオ
クロロフィルa濃度の高い親潮海域まで北上して栄養を蓄え、秋になると高水温域を求めて太平洋を南下する個体が戻りガツオです。であるならば、日本海の寒ブリと同様、全体的にクロロフィルa濃度の高い日本海側を南下する個体の方が美味しいのではないかと思いました。
ということで調べてみたら既にありました。「迷いガツオ」と呼ばれ、戻りガツオはおろか、寒ブリをも超える高値で取引されることもあるそうです。もしかしたらサバにも同じことが言えるかもしれません。

黄金アジと通常のマアジ
内房のブランドである黄金アジ。この黄金アジは沿岸に居ついて広範囲の回遊を行わない個体群です。クロロフィルa濃度の高い沿岸で豊富なエサが供給されることにより、通常のマアジに比べ脂が乗って美味しいと言われています。

瀬戸内海の貧栄養化
近年の瀬戸内海は環境対策の結果、綺麗になりすぎて貧栄養化してしまい、逆に魚が取れなくなってきているようです。陸地からの栄養塩供給はそれほどまでに影響が大きいということだと思います。


このような結論とはなりましたが、あくまで同一種間で比較した場合の考察でありますので、南方系の魚でも程よく脂の乗っている魚種もありますし、その逆もまたあり得ることを追記しておきます。
また、魚の食味は産卵期や食べているエサによっても大きく変わってきますので、必ずしも今回の理論通りになるとは限りませんのでご承知おき下さい。


桜ブリ ※2023/06/11追記
これは逆に裏付けではない例です。「桜ブリ」というブランド名で市場に流通している三重県産のブリ。これは適度に脂が乗ってとても美味しいです。三重県沖というのは黒潮の蛇行でクロロフィル濃度が高くなる海域なのですが、そのせいなのでしょうか。これは今後調査する必要性があります。



Ⅳ.今回の考察から気づいたこと

日本海の荒波にもまれた魚は美味しいというイメージ
「荒波にもまれた」というのは間違い。日本海の海流は、夏でも冬でもそれほど速くないです。黒潮の方がよっぽど速い、というか世界的に見ても相当に速いレベルです。そもそも冬の荒れた海がそうイメージさせるからで、表層が荒れているからと言って中層や底層まで荒れているわけではないです。
日本海の魚が美味しいのは高いクロロフィルa濃度によるものでしょう。ただし潮流は遅めなので、脂の乗りと身の引き締まり具合のバランスに関しては(私の舌で感じられるかは別として)疑問符が付きます。

北の方の魚は美味しいという漠然とした認識
これは合ってます。ただし直接的に水が冷たいから美味しいのではなく、水が冷たいからプランクトンが発生しやすく魚のエサがたくさんあって美味しいという、間に段階を一つ踏むのが正しい理論だと思います。
ただしクロロフィルa濃度的には東北周辺と北海道周辺ではさして変わらないので、同一魚種であれば東北産でも北海道産に肩を並べられるかも!?むかし北海道旅行の際に宿泊したとあるロッジのご主人は、海産物は北東北産であれば北海道産と遜色ないと仰っておられましたが、まさに的を射た意見だったのかもしれません。


以上


参考HP
・朝釣り❗️「太平洋のブリはマズイ❗️海水温と潮流を調べたら納得でした。」
 https://suruga-bay-tsuremasuka.com/2020/10/27/fat-amberjack/
・北海道大学水産学部LASBOS Moodle
 「海の基礎生産を制限する要因(表層への栄養塩供給)」
 https://repun-app.fish.hokudai.ac.jp/course/view.php?id=246
・JAMSTEC「黒潮親潮ウォッチ」
 http://www.jamstec.go.jp/aplinfo/kowatch/?p=621
・気象庁ホームページ「日別海流」
 https://www.data.jma.go.jp/gmd/kaiyou/data/db/kaikyo/daily/current_HQ.html
・nippon.com
 「カツオの旬が年3回に?:冬の日本海産「迷いガツオ」に超高値」
 https://www.nippon.com/ja/guide-to-japan/gu900136/
・宇宙航空研究開発機構(JAXA)「JASMES」
 https://www.eorc.jaxa.jp/JASMES/




あとがき
まだ世間に認知されていない美味しい魚が、日本の地方のどこかに眠っていそうな気がします。今回の考察を応用して、そのような原石を見つけ出し、いつかご紹介できたらと思っています。
クルマに全く関係ない内容となりましたが、最後までお読みいただきまして有り難うございました。

旧題:初釣りの釣果から考察する、海域と魚の食味の関係

Posted at 2021/01/22 20:54:34 | コメント(0) | トラックバック(0) | 釣行 | 趣味
2020年11月23日 イイね!

晩秋の三陸釣り紀行

晩秋の三陸釣り紀行今年に入ってからまともな魚を釣り上げていない。そもそも釣りにすら行けない時期もあった。

冬は暖冬、春先はコロナ禍による外出自粛、夏秋は気象・海象条件の悪さ、もちろん時期にかかわらず私の未熟さも相俟って、釣り人生始まって以来の散々な年である。

そんな2020年も、もうあと僅か。このまま終わるわけにはいかず、折れかかる心を奮い立たせて11月の3連休前日深夜に三陸は大船渡を目指してハンドルを握った。
三陸はリアス式海岸のため釣り場としても魅力的なところが多い。切り立った崖は、その分、海底に急深な地形を生み出す。もちろん外洋に面した箇所も多いから、潮通しは抜群だ。当然ここまで足を延ばすのだから狙いは大物。ショアジギングで最終盤のハマチやサワラあたりを狙う。




結論から申し上げると見事に玉砕した…。

折れかかった心が完全に折れそうになる釣果ではあったが、ドライブ成分がいくらか中和してくれたので、まだ釣りに行こうと思える程度のダメージには収まった。地方への釣行の際はドライブも楽しむことにしているのが奏功した。


さて、首都圏から大船渡へは少し遠い。常磐道を経由しても東北道を経由してもほとんど時間は変わらないけども、休憩込みで最短でも8時間くらいは必要だ。翌日の朝まずめに間に合うようにするには気合をいれて早めに出発しなければならない。
結局、気合が足りずにやや出発が遅れ、大船渡に到着したのは何とかまずめ時の範疇に収まる7時だった。


大船渡はここ数年通り過ぎるだけであったので、目的地として訪れるのは9年ぶりになる。前回訪れたのは2011年、まだ学生の頃、東日本大震災後のボランティアとしてだ。
あの時の光景は一生忘れない。積みあげられた瓦礫、有機物の腐敗臭、砂埃に塗れた路、大量に湧く蠅・・・。そして今見えている視界の中で、何人もの方が津波に飲まれて亡くなったという事実。もはや戦場だと思った。

以来いつも三陸のことを気にかけている(つもりです)。ボランティアに訪れたのはこの1回きりであったが、それ以降は労働力の提供ではなく消費活動という面で貢献するようにしている。今回の釣行もそういった側面があるので、可能な範囲で惜しみなく買い物をするようにした。


震災から9年たって、どの街でもインフラや街並みという意味での復興はかなり進んでいる。住宅地は高台に移転し、旧市街地には住宅を除いた新市街や公園が整備されつつある。

そんな復興の進む大船渡市街を抜け、外海に近い港でジグを投げるが何も当たらず。三陸の港は復興工事のおかげでどこも新しい。



まずめも終わってしまったので場所を移動。ここは小壁漁港という。越喜来半島の中間にあり、ほぼ外海のような海域に面しているが、海のすぐ横までクルマで行ける。背景が岩場と海、空になるから、太陽が照る時間ならばとても写真映えしそうだ。



これは小壁漁港だけでなく三陸全体に言えることだが、港自体は整備されていても、市道以下の道は震災当時のままである部分も多く、RS3のように最低地上高が低くて低扁平率のタイヤをはいたクルマは注意が必要だ。実際に小壁漁港に至る道にも大きめの陥没があったり、橋桁がずれて浮き気味になった橋もあったりと、走行には相当な注意を要した。


定繋されている船はいないようなのでのんびりできる。左は同行の友人。



その後は釣り場の下見がてら周辺をぶらぶらして、昼食は道の駅「さんりく」で。ここはそれほど洗練された道の駅ではないけど、食堂で出てくるめかぶが抜群にうまい。スーパーで売っているようなパック詰めのものとは全くの別物だ。


昼食後も色々と釣り場探しをして、夜釣りに備えて早めにチェックイン。
今回の宿は「遊YOU亭夏虫」。ややくたびれ気味の自然公園にある宿泊施設だが、ロッジに泊まる場合はすぐ前までクルマで乗り入れ出来て、かつ宿泊期間中はいつでも自由に出入りできるので釣りとの相性は良い。


ただ普通の駐車場からロッジへ続く道がちょっと狭いので、Dセグメント以上のクルマではロッジ前までは行かない方がいいかもしれない。


遊YOU亭夏虫は大船渡市越喜来の山中にある。そういえば2011年にボランティアに来た時も越喜来の浜側を訪れた記憶がある。確か下の写真はその時に越喜来で撮ったものではなかっただろうか。


津波の爪痕の中にポプラが一本だけ。記憶にはないが、当時きっとこの一本の木に何か感じるものがあったのだろう。

気になったのでマップで調べてみると、なんと現在は「ど根性ポプラ」という名前がついて公園になっているそうだ。
こうして2011年と現在とを比べてみると、三陸は二度にわたって大きく姿を変えられたしまったことに気づいた。一度目は津波で。二度目は復興で。津波の被害が無いところには美しい里山が残っているから、きっと海沿いは里山と里海が交じり合って、さぞかし美しい風景を作っていたのだろうと思うが、もうそんな風景は戻ってこない。それでもこのポプラのように前を向いて生きる三陸の人々には、こちらも元気をもらう。
ちなみに今回この辺りも走ったが公園には全く気が付かず。次回は必ず訪れようと思う。



夜釣りに備えてロッジで仮眠を取って、夕方以降に根白漁港へアタック。今回は夜アイナメ狙いでエサ釣りに徹するももちろん撃沈。ただ堤防上でコンビニ飯をたらふく食べただけとなった。



ちなみに根白は”こんぱく”と読む。
この辺りは不思議な読み方をする地名が多い。
越喜来は”おきらい”、吉浜は”きっぴん”、綾里は”りょうり”、立根は”たっこん”。普通の難読地名とはちょっと違って、なんだか音訓逆転したような地名が多い。以前のボランティアの時に聞いた話では、アイヌ語が語源である説もあるそうだ。



明けて翌日の釣りもクロソイとメバルを釣り上げただけで他にまともな獲物は無し。同行した初心者の友人に30センチクラスのアイナメを釣ってもらえただけが救い。



最終の3日目朝はもう朝まずめを釣る気力はなく、そのまま海沿いに南下しながら帰ることにした。
三陸海岸沿いは東北の例にもれずツーリング好適道路の宝庫だ。リアス式海岸が織りなす適度なアップダウンとワインディングに美しい海。県道か国道ならば路面状況も良い。今や三陸自動車道も多くの部分が開通しているが、ドライブ好きとしてはぜひ下道を選びたい。

これは「高田松原津波祈念公園」内にある道の駅「高田松原」での1枚。この先には献花台がある。遠くに視界を遮るのは築造された堤防で、堤防の向こうは再生中の松原と海岸がある。



堤防の手前を右に歩いていけば、奇跡の一本松と震災遺構の旧陸前高田ユースホステルがある。写真はユースホステル跡で、冬の到来を感じさせる午後の斜陽の中に、奥の新しい水門との対比が印象的な情景。




この道の駅は施設が非常に充実しており、写真1枚目にある通りまるで美術館のような洗練されたデザインをしている。もちろん震災に関する展示もあるようなので、今度訪れるときは時間を取ってゆっくり見ていきたい。


北上川沿いの国道398号線。河畔の堤防上の快走路。ごくわずかな区間だけだが、かなり見晴らしの良い北海道のような景色。



三陸での締めは女川のシーパルピアでのお昼ご飯。写真は「おかせい」というお店で、安くはないがかなりクオリティが高い。特にホタテの美味しさは北海道で食べるものと遜色ないと断言できるレベル。非常に肉厚でホタテそのものの味が濃い。



女川の新市街は狭いところに密集して造られており、このシーパルピアの内外にも飲食店や商店が立ち並び、多くの観光客が訪れていて活気がある。


そんな女川を最後に三陸海岸を後にした。
年初からの流れを汲み今回もひどい釣果となったが、結局は20cmそこそこのクロソイと25cmのメバルが1尾ずつと、素材としてはとても良いものが手に入ったので、久しぶりに頑張って料理しようと思った。


その調理の様子はまた別のブログでお伝えしたい。


Posted at 2020/11/29 22:37:18 | コメント(0) | トラックバック(0) | 釣行 | 旅行/地域
2019年10月18日 イイね!

釣行長駆2,500㎞ ──最果ての地を目指して

釣行長駆2,500㎞ ──最果ての地を目指して最果ての地、というと思い浮かべるところは人や見方によって様々かと思う。
シンプルに大地の端っこの地なのか、はたまた辺境の地なのか。前者は地理的な意味で、後者は文明的な意味から見た最果ての地である。

本州の最果てというと、北ならば大間崎や竜飛崎がまず初めに思い浮かぶ。確かに地理的には津軽半島の北端は竜飛崎で、下北半島のそれは大間崎だ。しかし、私にとって本州の北の果てはそれだけではない。私にとっての本州の最果ての一つは下北半島の南西端、九艘泊なのである。
(この表現にお気を悪くされる方がいましたら申し訳ありませんが、ノスタルジーを誘うという良い意味で最果てと表現しています)

日本全国、津々浦々に道路は続いている。しかし、続いているといっても全てが環のように終わりのないわけではなく、ときどき道が果てるところがある。九艘泊はそんな道の果てるところの一つだ。九艘泊の奥にはもう何もない。人の住めない断崖絶壁である仏ヶ浦が数十kmに渡って続くだけだ。九艘泊そのものも小さな漁村だが、一番近い街である脇野沢の中心街から九艘泊に至るまでの数kmの道程も、また同じように小さな漁村が点在するだけなのだ。
地図上、脇野沢の中心街から北上する国道338号線は佐井村を経由して大間町へ繋がっている。しかし、この道は冬季閉鎖となることもあり佐井村の中心部へは川内から青森県道46号線あるいは253号線を経由するのがメインの行き方なのだろうか、国道338号線の交通量は非常に少ない。すなわち、川内の街で県道46号線が分岐して以降、九艘泊に向かってはひたすら辺縁の地を目指すようなものだ。そのおかげか、大湊より西だと量販店の類は川内の街にあるマエダストアとホーマックニコットしかない。

その土地々々が栄えるかどうかは、安定的に農耕ができる肥沃な土地があるか、豊富な天然資源があるか、良い港に恵まれているか等その土地自体の潜在力によって決まる場合のほかに、通過交通があるかどうかという要素もある。
例えば現在東北地方第二の都市として栄える福島県郡山市は、東西と南北を結ぶ街道の結節点として発展してきたし、逆に千葉県が埼玉県に対して人口や経済規模で劣るのも通過交通が無いという側面に起因するのは恐らく一つの解であると思われる。埼玉の背後には北関東や東北、果ては北海道まで控えるのに対し、千葉の奥には千葉しかないのだ。

九艘泊にはもうその先に続く何かはない(正確に言えば国道338号につながる細い市道のようなものはあるようだ)ので通過交通はなく、九艘泊には九艘泊を目指してきた人──すなわち釣り人か、十数件あると思われる集落の住人しかやってこない。文字通りの最果てなのだ。海が穏やかな時、この港町は本当に静かだ。ウミネコの声が美しく響くほかは、時折やってくる漁船や車の音しか聞こえない。



さて、そんな九艘泊を目指して横浜を発ったのは10月18日金曜日の早朝、まだ空が白み始める前。今回は即位礼正殿の儀の祝日に合わせ5連休が取れたので、陸奥湾の大型のマダイやサワラ、ブリをメインターゲットに、一人、本州の最果てを目指すことにした。一人旅は確かに寂しいが、それはそれで自由気ままに旅ができるので楽しい。特に今回は天気が目まぐるしく変化することが予想されたので、宿を取ることなく車中泊で済ませることにしたからなおさらだ。
ちなみにRS3はCセグメントハッチバックだが工夫次第で車中泊が可能だ。興味のある方はこちらのブログをご覧いただきたい。

私は地方へ釣行に出向くときは、道中のドライブをのんびり楽しむことにしている。流石に今回は下北半島の九艘泊が目的地なので高速道路を使わざるを得ないが、それでも松尾八幡平ICで降りて「八幡平アスピーテライン」を経由して東北随一の高原道路を楽しむ。



ここは個人的に日本三大スカイラインに位置付けている道で、眺望抜群の2車線の快走路が続く。その後はそのまま下道を北上して秋田経由で青森に突入した。

私は一人旅をするときは食事は最低限のものしかとらないので、安く早く済む丸亀製麺やはなまるうどんを特によく利用している。この2ブランドは全国チェーンだけあって普段住まう横浜にもあるし、当然今回はるばるやってきた青森にもある。しかし、同じチェーンではあるけれども、横浜とこちらでは雰囲気が少々異なる。都市部の店舗と違って、地方ではだれもそこまで急いでいない。店員さんが一人一人にかける接客時間は当然長いし、お客もそれを急かすような雰囲気にはならない。
弘前の丸亀製麺の列に並ぶ間、ふとこの雰囲気に時間の流れの遅さを覚えた時、私は同時に生き急いでいたことを実感した。地方を流れる時間はゆっくりだ。青森に限らず三大都市圏から離れれば離れるほど時間の流れが遅くなって、みんなが余裕をもって生きている。私もかつてそんな時間の流れの中で生きていたことを思い出しただけでも、今回の旅は収穫があったと言える。

その後、途中で釣具の調達、睡眠、陸奥湾内の釣り場の下見をして最終目的地である九艘泊に着いたのは翌19日の夕方だった。途中、天候の良い北陸まで逃げることも考えたが、せっかく青森まで来たので下北半島で粘ることにした。
先も述べたように大湊を過ぎるとコンビニすらなくなり、釣りエサや物品の調達がままならなくなるので、21日まで釣りを満喫するため大方の買い物は下北半島の中核都市、むつ市の中心部(むつ市は広大で、九艘泊もむつ市になる)でさっさと済ませている。最果ての九艘泊まで来てしまうと、何かの買い物のためにむつ市中心部まで戻る羽目になると片道1時間は見ないといけないのだ。

肝心の釣りはというと、真鯛狙いの19日の晩は空振りに終わったが、20日早朝のショアジギングでは50cmを超える良型のイナダ(ブリの若魚)をキャッチ。その日の昼間の投げ釣りでは再び空振りに終わるも、21日早朝のショアジギングでやはり同サイズの良型のイナダを再びキャッチ。19日夜から21日朝まででイナダ7、サバ1、メガネカスベ1(リリース)、アイナメ1が主な釣果。


ブリは釣り上げたばかりだと美しいエメラルドグリーンの体色をしています。


九艘泊漁港から平舘海峡方面を望む。



目的3目のうち、大きさは足りないまでも鰤をキャッチすることができた。また、実はショアジギングでまともな獲物を上げたのは今回初めてで、ロッドの入魂も完了できたので私としては十分な成果だ。それ以外はまた次回の釣行にとっておくとしよう。
やはり地方での釣りは良い。ちょっと不便なところはあるが、自分だけのペースで釣りが出来てあれだけの魚が釣れる。まだこのゆっくりと時間の流れる地で釣り糸を垂れたい気持ちはあったが、目指す我が家は遥か南860km先にあるので、後ろ髪を引かれる思いで21日9時30分に九艘泊を後にした。

下北半島から陸奥湾東南部を望む。東京湾と違って陸奥湾は本当に広いです。



朝の時合に合わせた生活をすると夜は必然的に床に就かざるを得ないので、この日は車中泊と言え実に9時間睡眠を達成していた。Cセグメントハッチバックでも、ちゃんとベッドメイクすると意外と睡眠が捗る。ということで体力にはまだ余裕があったので、帰路はさらにのんびりと全部下道で帰ることにした。
もちろんただ延々と4号線を帰るだけではつまらない。せっかく青森まで来たので十和田湖を経由して帰ることにした。




単に十和田湖に行ったことが無かったのでその姿を拝みたかっただけなのだが、無知というのは恐ろしいもので、十和田湖を目指していたはずなのにいつの間にか奥入瀬渓流の横を走っていた。恥ずかしながら奥入瀬川が十和田湖を源流とすることを知らずに、ハイシーズンを迎えつつある国道102号線に突入してしまっていたのだ(完全にハイシーズンになるとマイカー規制になる)。景観は素晴らしいが人も車も非常に多い。しかし三大都市圏を遠く離れ、空港からもさして近くはないこの地でこの集客力は目を見張るものがある。



観光バスがそこら中に路駐する阿鼻叫喚な大渋滞を何とか抜け、紅葉の美しい十和田湖畔を走る。ここには写真映えしそうな場所がいくらでもありそうだが、それはまた今度誰かと来た時に堪能するとしよう。
あとはそのまま奥羽山脈西麓に沿って延々と南下を続け、万世大路を経て4号線へ。途中数時間仮眠をとったものの、そのすこぶる順調なペースのおかげで22日早朝には栃木県まで到達していた。
イナダ7匹は夫婦二人ではとても食べ切れないので、4号バイパスが終わったあたりで進路を東へとり、途中実家に寄ってイナダとアイナメをおすそ分けした。実家で少し仮眠した後、さすがに首都圏は下道を使う気にはならず、無難に首都高を使って22日15時過ぎには無事横浜の自宅に到着した。

本州の最果てから実に1日半。またこの生き急がされる地に戻ってきた。ここでの生活は自らの生命をぎりぎりと削っている気がしてならないが、一方現在の愛車に代表されるような物質的豊かさを享受してしまっている今の身としては我慢して受け入れねばならないのだ。

さて、その日の晩ご飯はイナダのお刺身。釣ってすぐ血抜きしているので鮮度は最高だ。お店では売っていない美味しい魚を食べられるのが釣りの醍醐味の一つ。イナダは時々スーパーの鮮魚売り場にも並ぶが、ここまでの鮮度のものはまず無い。
イナダサイズとなると、腹身にはサシが入るとはいえブリと違い脂はそこまで乗っておらず、青魚そのものの味を楽しめる。鮮度が良いので臭みは全くなく、僅かに感じる酸味のおかげでとても爽やかな味わい。脂ののったブリも美味しいが、このイナダも非常に美味しい。




以前の相棒であったGTI以上に、RS3と地方への釣行は相性がいい。
高速だろうが下道だろうが往復2,500kmの道のりも全く苦にしない。
高速道路を走れば矢のような直進性と意のままに加速するパワーで全く疲れ知らずだし、山道を走れば(ホットハッチとしては重量級だがそれでも)安定したコーナリングと絶大なストッピングパワーで颯爽と駆け抜ける。所詮はコンパクトカーだから入り組んだ港町もお手の物。でも、非舗装路だけは勘弁な。

さあ、次の釣行はどこへ行こうかな。
Posted at 2019/11/04 23:00:48 | コメント(1) | トラックバック(0) | 釣行 | 旅行/地域

プロフィール

「@danslemidiさん、素敵な写真ですねえ。5~6月の緑はほんとうに綺麗で癒されます。日々の中に散りばめられたちょっとした瞬間を大事にしていきたいですね。」
何シテル?   05/26 15:23
地方の県道や広域農道を寄り道しながらのんびり走るのが好きです。以前は山道を走り回るのが好きでしたが、最近ようやく落ち着いた走りを好むようになってきました(笑) ...
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