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やえなでしこのブログ一覧

2022年07月31日 イイね!

十石峠に行ってきました

十石峠に行ってきました先週の日曜日ですが、十石峠に初めて行ってきました。

十石峠は群馬県上野村と長野県佐久穂町の境界にある峠で、国道299号線上にあります。酷道には恵まれていない関東においては指折りの酷道です。
ここは災害による通行止めがしばしばあり、私が覚えている限りでは全通していることはほとんど無いので、この貴重な機会を逃すまいと行ってみることにしました。

今回のルートです。始点と終点は道中立ち寄った道の駅です。



埼玉県側からアプローチします。秩父市街のガソリンスタンドで満タンにしておきます。酷道を走るときは何があるか分からないので、麓での給油は必須です。



まずは志賀坂峠を越えて上野村へ入ります。ツーリングやドライブ中のバイク・クルマが多くいて、ここら辺は結構にぎやかですね。





雲行きが怪しい…。
ちなみにこの写真の撮影時刻が8:45くらいです。



賑やかなのは群馬県道45号線下仁田上野線が分岐するところまででした。
私の後ろには後続車が何台もいたはずなのですが、直進したのは私と黄色のS1だけで、あとはみんな右折して下仁田方面へ行ってしまいました。。。(S1は速そうなので先に行ってもらいました)

酷道っぽい道幅になってきました。



基本は谷あいの暗めの道が続きます。あまり路面状況が良くないところがあり、落石も時々あるので注意が必要ですね。



ずっと同じような景色が続きます。



だいぶ登ったところでようやく開けてきました。



ほどなくして十石峠へ到着。きれいに整備されていてトイレもあります。標高が1351mもあるそうなので眺望を期待していたのですが、展望台に登らないとただの林の中のピークです。



しかも展望台は登れなくなっていました。



群馬県側。標高が高いだけあって涼しくはあります。



長野県側。こちらの方が道が穏やかです。



涼しいだけで他に見るべきところはなさそうなので、あらかじめ買っておいた朝ごはんを食べてたらさっさと長野県側に下ります。


長野県側は群馬県側に比べると道路幅も広めで路面状態も良いです。



すっかり降りてきました。乙女の滝までくると狭隘路はおしまいです。あとは地方国道らしい快走路が続きます。ちなみにこの写真の撮影時刻が9:45くらいです。酷道区間は休憩や撮影込みでだいたい1時間くらいでした。



山梨県側へ抜けるための国道141号へ合流する前に、適当に並行する道を走ってみたらちょっと良さげな場所を見つけました。



帰ってから調べたら「天狗岩」というみたいですね。小海線の踏切がありますので、電車がきたらいいフォトスポットになるかもしれません(1~2時間に1本しかないのでちゃんと調べてから行った方が良いです)。


帰りは甲府盆地南側のみやさか道などを通ってのんびり帰りました。
ちなみに先日ここを通った時にちょうど良い撮影スポットを見つけましたので、今回何枚か撮ってみました。今度は夜景とクルマの組み合わせを撮りに来ようと思います。





十石峠は確かに酷道としては相応の道でしたが、基本的に眺望はきかず、道のりも意外と短いものでしたので、若干物足りない感じがしました。
逆に言えば首都圏からほど近くて、途中休憩しても1時間あれば酷道部分は抜けられる道だし、舗装もまあ荒れてはいるけれどRS3の扁平タイヤでも大丈夫な程度でしたので、首都圏の酷道好きにとってはお手軽な酷道(意味不明な表現)と言えるかもしれません。

かつてはこの十石峠を米などの食料品を積んだ馬が通って上野村へ食料品を届けたようです。1日あたり十石だから十石峠だとか。江戸時代初期には上野村のあたりに関所が設けられていたそうですから、街道としての歴史はそれなりにありそうです。
こんな山深いところを数百年前から人馬が行き交っていたと思うと、なかなか感慨深いです。道としては地味な部類ですから、そうやって歴史に思いを馳せながら走る類の道かもしれません。

Posted at 2022/08/03 22:04:31 | コメント(2) | トラックバック(0) | 写真 | 旅行/地域
2022年07月02日 イイね!

カカオの人工授粉と花の構造

カカオの人工授粉と花の構造久しぶりに一般家庭におけるカカオ栽培に関する内容を書きますので、興味のある方のみ読み進めてください。



今年も3月の終わりくらいから新芽展開と発蕾があり、蕾の方はGWに前後して少しずつ開花してきました。今年は実生5年目。樹勢は十分に充実していると思いますので、今シーズンは結実を目指すことにしました。

さてここでカカオの花についてのおさらいですが、日本ではあまりなじみのない幹から直接出てくる幹生花とよばれるものです。また、自然状態では自家受粉をほぼしない小さな虫媒花で、現地ではヌカカを媒介としているそうです。結果率は1%程度しかなく、ほとんどの花は実を結ばずに落ちていきます。


ということで、室内栽培のカカオの受粉には人間の手が必要だ!
と思ってこいつを調達してきました。



受粉作業にはこれしかないだろうってことで筆です!これで開花したカカオの花をわしゃわしゃして、受粉されるようにしてみました。でも結果率が低いせいなのか何度やっても全然結実しないんですねこれが…。で、おかしいなと思って花をわしゃわしゃした後の筆を見てみると、花粉が全く見当たらないのです。
なんでだろ、と思いまして花の構造を色々見てみたのですが、カカオの花はかなり特殊な構造をしていることが分かりました。


カカオの花の構造

ではここで詳しく解説します。
通常の状態、花びらを除去した状態、子房だけ残した状態を比べました。





ご覧のように葯が花びらに包まれるような構造になっており、同じく柱頭も仮雄蕊に囲まれているので、筆でわしゃわしゃしたくらいでは全然受粉しないことが分かりました。よって写真内で花を分解したように花びらを除去して葯を露出させ、そこから採取した花粉を直接柱頭にくっつける形で受粉作業をしないといけません。

肝心の受粉作業ですが、約2か月にわたって調査と試行錯誤を繰り返した結果、以下のようになりました。


受粉作業を行う時間

受粉作業に最も適しているのが、おおよそで日の出から正午までの時間です。カカオの花は夕方に開き始めて翌朝には満開になること、加えて佐藤・坂口(1967)によれば花粉の発芽(花粉管の伸長)率は13時くらいまでが高い数値を示すことから、人工授粉に最適な時間は朝から正午過ぎまでということになります。
また、Youtubeに上がっている「COCOA HAND POLLINATION」の中でも受粉作業は早朝が良いと述べられていることから、これは間違いなさそうです。
ちなみに開花後2~3日すると受粉できていない花は落ちていきますので、受粉が成功したかどうかは作業翌々日くらいには分かることになります。


具体的な受粉作業のやり方

まず花粉を取るための花を用意します。次に受粉作業の対象となる花の仮雄蕊をちぎって柱頭を露出させます。花粉を取るための花の花びらをちぎって葯を露出させ、先端についている花粉(直径0.5㎜くらいの塊になっています)を指の腹と腹の間に優しく挟むようにして指に取ります。その花粉をそっと柱頭に接触させれば、うまく花粉が柱頭にくっつきます。これで終わりです。
ちなみに産地のカカオ農園ではピンセットを用いて受粉作業を行っていましたので、柱頭に花粉がつけば何を使っても良いかと思います。また、「COCOA HAND POLLINATION」によれば、花粉を取るための花は特定のエリアに区切られた中にある健康な花を用意する(≒受粉作業を行う樹とは別の、いわば受粉樹のような樹のこと?)とのことですが、我が家には1本しかないので同じ樹の別の花で受粉させています。農園の方法で人工授粉させると、動画を見た限りでは自然受粉の5倍~10倍くらいの結実量が見られるようです。

ちなみに「COCOA HAND POLLINATION」によるとガーナにはカカオの受粉を専門に行うPollinatorというスタッフがいるみたいですね。収穫量すなわち収入を劇的にアップさせるのと同時に、若者の雇用にも役立っているとか。

私が受粉させた状態
分かりやすく撮るために樹から切り離しています。





この方法にたどり着いたのが6月下旬のことです。
こういう書き方をするからには…、なんとか1つだけですが結実に成功しました!

私の人工受粉法の変遷としては
① 筆でわしゃわしゃ
  → 結実せず
② 花びらと仮雄蕊を剥いて柱頭に花粉をつける(同じ花どうしで受粉)
  → 結実せず
③ ②の方法で受粉作業を朝から午前中に絞る
  → 結実せず
④ ③の方法で同じ樹の別の花の花粉をつける
  → 結実!
といった感じです。5月GWくらいから本格的に受粉作業を始めてようやく実を結ばせることが出来ました。日本語の文献がほとんどなく手探り状態からの出発でしたが、今になって思えばさっさと「cocoa,pollination」でググって英語の資料を探しとくべきでした。今の時代、英語嫌いはやっぱり良くないですね。

カカオの幼果
子房の肥大のせいなのか雄蕊や花びらは自然に落ちていきました。



実の生長は追って載せていきたいと思います。関東の気候ならば生長が期待できるのは9月末ごろまでです。無事に成熟までいってくれればよいのですが…。

このページが趣味レベルでのカカオ結実を目指す方の参考となれば良いなと思っております。


以上



参考文献
・佐藤 啓一、阪ロ ナミ(1967),「カカオの温室栽培に関する研究」
・Eagle The Agency「COCOA HAND POLLINATION」
https://www.youtube.com/watch?v=lXe-xptz2Nk(2022年6月28日閲覧)
・Ministry of Agriculture Land And Fisheries「Hand Pollination of Cocoa」
https://www.youtube.com/watch?v=Y0b_73zWWuY(2022年6月29日閲覧)



これまでのカカオ栽培に関するブログ
・一般家庭でのカカオ栽培における土と肥料についての考察


Posted at 2022/07/03 00:38:22 | コメント(2) | トラックバック(0) | その他 | 趣味

プロフィール

「@danslemidiさん、素敵な写真ですねえ。5~6月の緑はほんとうに綺麗で癒されます。日々の中に散りばめられたちょっとした瞬間を大事にしていきたいですね。」
何シテル?   05/26 15:23
地方の県道や広域農道を寄り道しながらのんびり走るのが好きです。以前は山道を走り回るのが好きでしたが、最近ようやく落ち着いた走りを好むようになってきました(笑) ...
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