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2019年10月03日

いすゞがかつて手掛けていた往年の乗用車・ヒルマンミンスク

いすゞがかつて手掛けていた往年の乗用車・ヒルマンミンスク 英国ルーツ社と技術提供を結んで誕生したヒルマンミンクスは、完全ノックダウン生産だった
ずっと昔にいすゞ自動車が手掛けていた自動車・ヒルマンミンクスは、イギリスの自動車会社・ルーツ自動車と提携を結んだことで誕生し、他国や他企業で生産された製品の部品を輸入して、現地の工場で組み立てる、完全ノックダウン生産で製造していた。その上この車は、今まで大型トラックやバスを専門としていたいすゞに、普通乗用車進出のきっかけをもたらしたのだ。そして貫禄が感じられるその姿は、自動車博物館で大切に保管、展示されている。

初代 PH10型から十分なレトロ感にあふれていて、多くの人に親しまれる大衆車を目指した
ヒルマンミンスクの原点が誕生したのは1953年にさかのぼり、当初から立派なセダン車を留めていて、1.3L 水冷直列4気筒 SVエンジンと4速マニュアルトランスミッションが組み合わされた。乗車定員は4人までで、製造の工程はイギリスで生産された部品を日本へ輸入して、現地の工場で組み立てる方針・ノックダウン生産を取っていた。マイナーチェンジによってエンジンがSVの1,300 ccからOHVの1,400 ccに変わったが、十分なレトロ感あふれるエクステリアは、十分に親しみやすい国民車となった。なお、名前に使われているヒルマンは、独立メーカーの社名でルーツグループ傘下に入った後は同社の大衆車 - 中級車ブランドとなっていて、ミンスクはヒルマンの量販車種のネームとして1930年代から30年以上にわたって用いられた、伝統ある車名のことを示す。

改良したエンジンを加えた2代目 PH100型は、前回よりも扱いやすさが向上した
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初代が終了した1956年に、ヒルマンミンスクは2代目へと突入した。今度からは改良したエンジンが加わったので、前回よりもさらに運転しやすくなり、オーナードライバーからの評判も良かった。1958年にはいすゞ自動車を視察したイギリスの自動車評論家ロナルド・バーカーが、イギリス本国製のミンクスと比較して「日本製の方が細部の仕上げとたてつけがよいように見受けられた。」と意見を述べたとCOBBY。もちろんこの代でもノックダウン生産が行われ、改良すべき所を積極的に改良して、ついにはヒルマン50周年記念車ジュビリーを追加するなど、1964年の終わりまで何とか生き延びた。

販売を終了して何十年もの月日が流れても、ヒルマンミンクスは大切に保管されている
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英国風高級感溢れる乗用車として好評を集めたヒルマンミンスクは、2代に渡って活躍することができ、いすゞの普通乗用車の進出にも貢献できた。やっぱりこんなに素晴らしい自動車は、後世に伝えるために博物館で大切に保管されている。販売を終了して何十年経っても、昔ながらの車らしさは一切劣っていない。

昔ながらの風情が伝わるその姿は、同じくいすゞの乗用車であるベレットに受け継がれた
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ヒルマンミンクスの姿は、1963年に誕生したいすゞ自動車・ベレットに受け継がれた。こちらはセダンだけではなく、クーペやファストバック、ライトバンの種類もある小型乗用車で、当時としては数々の新機軸を盛り込んだこともあり、1960年代の日本車を代表する車種を果たした。外観は膨らみや丸みがあってコンパクトなものとなり、その上重量も軽かったのでモータースポーツでも活躍してサーキットを席巻した実績もある。種類はサルーン、GT、GT typeR、MXの4種類があって、その中には残念ながら市販に至らなかったものもあるが、どれもヒルマンミンクスの意思を受け継いだことに変わりはない。

現役だった頃と同じく、もう一度走れるようにするために、丹念なレストアが行われた
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販売終了から何十年経っても、ヒルマンミンクスの栄光は色あせない。もちろん日本全国にはその車を懐かしむ人がたくさんいる。するとある自動車整備会社が、ヒルマンミンスクを減益だった頃と同じように走らせようと立ち上がり、1から丁寧に修繕するレストアを行うことにした。しかしこのような車は、適合する部品がない、当時の技術を詳しく伝える資料がないなどの問題にぶち当たることもあったが、それでも何とかレストアを決行した。作業工程は結構複雑で長い日数を必要として、思わぬ困難にぶち当たることもあったが、不屈の精神で最後までやり遂げ、ようやく新品と同じようにレストアした。

イギリスの自動車メーカー・ヒルマンはこれほどの体制を成し遂げていた
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車名で使われている「ヒルマン」は、実はイギリスの有名な自動車ブランドでもある。ルーツ・グループ傘下に入ってそのブランドを立ち上げ、最初は自転車だったが徐々に普通自動車の開発にも力を入れ、ついには莫大な資産を得る大企業へと発展した。戦時中に信頼を得て、軍隊で役立てられる車の開発にも力を注ぎ、戦後は印象的なキャッチフレーズで自動車を宣伝して売り上げを伸ばし、フランスのプジョーに買収されるまで休むことなく活躍した。
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Posted at 2019/10/03 10:14:03

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