![[Gmade GS02F MILITARY BUFFALO] 組み立ての試行錯誤も含めて楽しめる人向けの一台。出来上がりは申し分ない [Gmade GS02F MILITARY BUFFALO] 組み立ての試行錯誤も含めて楽しめる人向けの一台。出来上がりは申し分ない](https://cdn.snsimg.carview.co.jp/minkara/blog/000/047/669/135/47669135/p1m.jpg?ct=ae7aa64df99e)
タミヤのシャーシしか組んだことがない私の感覚では、部品の精度が悪いと思わざるを得ませんでした。海外メーカーでは組み立て時にここまで現物合わせさせるのが常識なんでしょうか?可動部のバリの多さもさることながら、金属パーツの歪みやモールドのズレなどが当たり前のようにあって、彫刻刀やリューターで加工したり、自作パーツを追加したりしないとまともに組み立てられません。このシャーシ、RTRありましたよね?そちらがどういう仕上がりになっているのか、興味深いものです。
また、このキットはサスペンションリンクの軸に、半締めのビスを平気で要求してきます。子供の工作ならそれでいいでしょうが、それなりの価格がするホビーでこの設計は残念です。回転方向の力が繰り返しかかるのに、ネジ山の摩擦力だけに頼るのは不安です。最後まで締め込んだときにちょうどよいクリアランスとなるように、段付きのビスを使うなり、パイプを噛ませるなりしてもよいのではないでしょうか。
それから、メカ積みのことがあまり考えられていないように感じられました。サーボマウントの幅が調整できないのできちんと取り付けられるサーボが限られますし、スペースに余裕があるわりに平らなところが少ないのでESCや受信機の置き場に困ります。受信機は防水BOXが用意されていますが小さすぎてやはり対応モデルが限られます。ギヤボックスの上とかがメカデッキになっていれば助かったのですが。
一方で、スケール感へのこだわりは素晴らしいです。独自仕様のステルスマウントで強度を保ちつつボディピンを隠すとか、ヘッドライトを別パーツにしてレンズカットを入れるといった点に熱意を感じます。タイヤハウスのインナーフェンダーはボディとの一体感を生み出すだけでなく、メカ類の保護の効果も期待できます。どうせならライトのリフレクターもメッキしておいてほしかったなあ。
サイドメンバーが金属製なのはもちろんのこと、ドライブトレインおよびサスペンションにも金属パーツが多用されていて重厚感があります。クローリングにおいては物理的な重量も大きな要素ですが、それ以前にキットの部品や完成後のシャーシを眺めたり触ったりしたときの満足感も重要だと思います。ただ、いかにも耐久性が求められそうなドライブシャフトが、純正では伊達巻きみたいな樹脂パーツなのはなぜだ。
初めてのクローラーなので走行性能についてあまり語れませんが、2スピード(2速マニュアルトランスミッション)によって低速域と高速域の走行性能を両立できているのは間違いないでしょう。1速ギヤのコントロール性とトルクの高さは素晴らしいですが、最高速が低いので攻略ポイント間の移動がつらいです。2速があることによって、クローラーである以前に自動車(を模したもの)であるという本質に恥じない走行性能を確保できているといえます。