
先日、RX-Rインジェクターは170ccであることを書きましたが、以下の大雑把な比較からもやはり170ccが妥当であると考えられます。
210ccのインジェクターがノーマルセッティングされているとある軽自動車があるのですが、それは3気筒なので、1気筒あたりの排気量は220ccです。排気量に対するインジェクター量は、210/220=0.95となります。
ヴィヴィオは4気筒なので、1気筒あたり165ccです。170ccインジェクターとした場合、同様にインジェクター量/排気量は、1.03となります。仮に145ccとすると0.88となり、小さすぎます。やはり170ccが設定されていて妥当なものと考えられます。
もっとも、IRCさんが同じ器械で同条件で測定されて、それぞれ210cc、170ccとちゃんと同定されているので、疑う余地はないのですが^^。。。
さて、今日は170ccノーマルインジェクターの噴射率について計算してみました。ROMデータは後期型RX-RA(C,D型)です。ちなみにRAのROM燃調マップは吸入圧力が1.1までの12×23バイトで構成されています(RX-Rは、吸入圧力0.93までの11×23バイト)。
計算は、基本噴射量、メイン燃調、サブ燃調から総噴射量Dを求め、最大噴射量170ccに対する総噴射量((D/170)×100%)を示しました。
結果、6000rpmかつrpmブースト0.93K以上で90%以上の噴射率があることがわかりました。
特に8400rpmかつブースト0.93K以上で96%、8800rpmかつブースト0.93以上で97%とほぼMAX状態にあることがわかりました。
ただし、アイドリング時(吸入圧力ー0.5K、800rpm)のA/F値を14.7と仮定して、比例計算した結果、6000rpmかつrpmブースト0.93K以上のA/F値は9~8.6とめちゃくちゃ濃い値になりました。これは、エンジンブローさせないためにあえて濃く噴くような設定になっているのかもしれません。
210ccインジェクターにすることによって、噴射率(稼働率)は、0.8倍に抑えることが出来るので高回転、高ブーストを多用するセッティングは210ccインジェクターを使用することが無難であると思われます。
あと、これはインジェクターが理論通りに噴射している場合の話であって、経年使用のフィルター詰まりなどによって、4気筒のインジェクターレベリングが著しく悪い場合、その気筒のみ排気温度が上がってバルブ欠けやピストン棚落ちというデトネーションが起こることが懸念されます。MAX噴射はその影響が大きい気がします。。。恐るべし。。。
Posted at 2011/08/22 11:00:38 | |
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参考資料 | クルマ