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イイね!
2015年06月10日

続、スポット溶接機

スポット溶接機や基板をケースに組み込み、ダミーロードを繋いで実験を行いました。

失敗してFETを破壊してしまうと交換は困難な作りになっているので、まずは低電圧でコンデンサをチャージして短いパルスでやってみたのですが・・・いきなり引っかかりました。



黄色の線が制御用マイコンとFETゲートドライバIC間、緑の線がゲートドライバICとFETゲート間、ピンクの線はダミーロード下流とFETドレイン間の電圧です。

ピンクの信号のみ非純正のプローブを使用したので電圧の表記がおかしいですが、実際は5Vレンジになっています。

マイコンからは信号は25μ秒のON信号を出していて、瞬時にFETゲートが開いているのが読み取れるのですが、問題はFETゲートが閉じた後です。

コンデンサに電荷が残っている状態でゲートを閉じると、配線のインダクタンスによると思われるサージが発生、その影響がドライバICを通り越してマイコンにまで及び、ドライバICのオープン閾値電圧を超えて暴走状態になってしまいます。

逆起電力対策はファストリカバリーダイオード等で行っていたのですが、そんな物ではダメみたいです。

実験を重ねた結果、FETのゲートをゆっくり閉じる等のゆっくり電流を減らす事で問題が軽減される事を確認、とりあえず10μFの積層セラミックコンデンサで同様の効果が得られたのでこれて対策を完了しました。



※このテストはピンクのプローブが10Vレンジで測定しています

他には、マイコンのクロックが信号ラインに乗って悪さしたり、コンデンサチャージ用のDC-DCコンバータが発するノイズが悪さをしたりと、随分と面倒な回路になりました。

そして本番の溶接テストを実施した所、更に残念な結果が・・・。



黄=ゲートドライバIN、緑=FETゲート、紫=コンデンサ、ピンク=FETドレイン/ソース間電圧を測定しています。

注目すべきは紫のコンデンサ電圧で、30Vの満充電状態から130μ秒程度で0V以下まで下がっています。
コンデンサの合計容量は実測で6500μFですので、単純計算で1500A程の電流が流れている事になります。
ちなみにコンデンサの合計ESRは推定0.69mΩ、FETのドレイン-ソース間抵抗は0.14mΩ程度ですので、1500A放電は十分に可能です。


しかし・・・


バッテリータブが融けません(汗)

実際には少し融けるのですが、リチウム電池に溶着する程のレベルには達しません。
これは困った・・・。

ネットの記事では、今回使用したコンデンサの半分以下の容量ともっと低い電圧でも溶接出来たと言う話もあったのですが、ひょっとしてガセなのでしょうか?
使用しているFETや銅版、そしてケーブルに至るまで全てこちらの方がかなり良い物の筈なのですが。。。

これ以上電流を増やす事は端子類の抵抗値やケーブルの抵抗、インダクタンス上、現実的ではないと思われますので、放電時間を伸ばす方向で再度検討してみたいと思います。

しかし・・・厚さ5ミリの銅版上にリフローで乗せたコンデンサの交換は不可能な気がします。
どうした物やら。。。


PS:今回の測定には、アジレントのデジタルミックスオシロ MSO6014を使用しました。
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Posted at 2015/06/10 11:29:45

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