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N.T

N.T@GT-Fourのブログ一覧

2019年03月28日 イイね!

ボール盤を緊急改造した話

2週間程前の木曜日深夜、知人より電話が入りました。

着信時間は23時半頃、何事かと電話に出てみると・・・
「緊急で頼みたい事がある、ボール盤をタッパーに改造して欲しい」と。

電話の相手は溶接職人で、お互いに仕事を頼みあっている間柄、
今回の依頼も仕事として受けてほしいとの事でした。

なんでも大きな仕事をしていて至急タッピングボール盤が必要になり、
ネットオークションで良さげなボール盤を落札したからインバータ化して
タッピング可能に改造して欲しい、出来るなら明日にでもと言う話でした。

明日ってあと数分で日付変わりますが・・・。

大至急と言う事なので週末で対応する事にし、午前3時位までかかって
インバータ等の仕様を確認して部品を発注、細かい部品は土曜日に
日本橋の部品屋さんで調達、日曜日の業後に先方の工場に出向いて
組み付けと調整となりました。

知人は工場プラントの機械修理や配管を得意とする溶接職人で、
メインの相手はステンレスです。

しかもプラントが相手なのでゴツイ物も多く、大口径のタッピングを行う
との事でしたので、低速回転で高トルクが出せる事が重要となります。

そしてボール盤は工場内を移動させて使うとの事なので、
コンパクトに仕上げる必要もあります。

落札したボール盤はキラの23ミリ機であるKID-420、0.75kwの4極モータ
搭載機との事だったので、ベクトル制御で低速時に高トルクを出せる
三菱の小型インバータ、FREQROL-E720と、瞬時の回転停止と逆回転を
行う為に、回生抵抗も採用しました。

逆転機構はプリセットは使わないとの事だったのでペダル制御のみにし、
通常使用時はトグルスイッチで回転と停止だけの動作、
フットベダルスイッチを踏むと踏んでいる間だけ逆回転をすると言う
単純制御になりました。

FREQROL-Eシリーズの特徴であるアドバンスト磁束ベクトル制御は、
三菱製モータ以外にも対応しており、キラの純正モータ(安川製)は、
オフラインオートチューニングと言う作業を実施する事で
パラメータが自動設定され、問題なく動くようになります。

その他、主なパラメータは下記の通り。

加速時間 0.7秒
減速時間 0.3秒
運転モード 外部制御
設定可能周波数 5~120Hz

依頼主は溶接職人なので、ボール盤本体へのインバータやスイッチの
マウンタは自作して頂く事とし、N.Tは電気系の工作とインバータの
設定みの行ったのですが、日曜の夜に4時間ほどであっさりと完成させる事が
出来ました。

※スイッチボックス等は予め製作して持ち込みました

月曜日の本稼働後に話を聞いた所、10Hz設定でM16のタップをt12のSUSに
立てる事が出来たとの事で、モーターの低速トルクにはとても満足している
との事でした。

また、インバータのダイヤル操作だけで回転数の変更が出来る為、
ベルトの架け替え不要で下穴からタッピングまで出来る様になり、
仕事の効率が大幅に上がったとの事でした。

タップが空転してしまわない様に対応したチャックは必要になりますが、
汎用ボール盤を低予算でタッピング対応に改造出来て高い能力が
期待できますので、三相モータ搭載のボール盤をお持ちの方は
インバータ化に挑戦されてみては如何でしょうか?
Posted at 2019/03/28 02:31:58 | コメント(0) | ガレージ | 日記
2015年03月17日 イイね!

続、昭和中期のボール盤

続、昭和中期のボール盤全パーツの洗浄が終了、ベアリングも必要な物が揃いました。

本体の鋳物は一晩漬け置きした事と、洗浄液の温度が予定していたよりも上がってしまい、塗装が傷んでしまいました。
一番痛かったのは名板の塗料が全て溶けて剥がれてしまった事ですが、元々エッチングした上に塗装をしてある名板なので読めない事もなしと言う事でこのまま進める事にしました。

錆の出ていたコラムも高温洗浄液と600番の耐水ペーパーのコラボにより輝きを取り戻しました。



サンエスK1に漬けながら耐水ペーパーで擦ってあげると、柔らかくなった錆の部分だけが削れて明るい茶色の汁が出てきます。
その研ぎ汁をサンエスK1で洗いながら研磨して行くと、錆止めの被膜が出来るので、研いでいる最中や乾燥中に錆が再発するのを防ぐ事が出来ます。
また、高温の洗浄液に浸かっていた鋳物は暖かくなっているので、軽く水分を拭き取るだけで瞬時に乾くので、取扱いが楽で良いです。

テーブルも磨こうかと思ったのですが、あまりにボコボコなので止めておく事にしました。
手作業で磨くよりは旋盤等で表面を一皮剥いた法が平面も出て酔いと思います。

ただこの機種は意外とテーブルの肉厚が薄いので、ドリルの穴を消す事は出来ないと思います。

さて、後は電気関係の部品を揃える事にします。

そう言えば・・・チャックは余っていたユキワのキーレスを使おうかと思ったのですが、
タッピングで瞬時に逆回転させるとキーレスチャックは緩んでしまいます。

タッピング盤対応のキーレスチャックは以前一つ購入した事があるのですが、あまりにお高いのでもう一つ購入するのは躊躇してしまいます。

普通のチャックなら新品でもお手軽な値段で瞬時逆回転しても緩む事はないのですが、一度キーレスに慣れるととても面倒になってしまいます。

また、この機種は主軸にリリースナットが無い為、チャックの取り外しが極めて困難で、二度と外したくないと言うのも理由の一つにあるのですが・・・。

とりあえずチャック無しで組み立てて精度を調べつつ考える事にします。
Posted at 2015/03/17 13:34:40 | コメント(0) | ガレージ | 日記
2015年03月16日 イイね!

昭和中期のボール盤

昭和中期のボール盤先日、某オクにて引き取り限定の安価なボール盤を発見、大好きなキラ製だったのと、普通のボール盤をインバータ制御のタッピング盤に改造したら面白そうと思い落札してみました。

現物を引き取りに行くと、出品写真よりも更に汚くボロい物でした(笑)

スピンドルを手で回しただけで各回転部からガラガラと音が聞こえ、手にも振動が伝わります。
おまけにスピンドルを手で揺するとカタカタと動く・・・。

元々OH前提で入手しましたが、あまりに酷いので完全分解&エンジンOH並に洗浄することにしました。

この頃のモーターは開放内扇型なのでモーター内部は粉塵の塊と化し、電源線も直出しな上に絶縁体が腐ってベタベタ、絶縁も低下していて、通電させればいつ発火してもおかしくない状態でした。

重要パーツやモーター本体は150Wの超音波洗浄器に放り込んで高温洗浄、鋳物の筐体やテーブル類は樹脂コンテナにヒーター・循環用ポンプと共に放り込んで洗浄、モーターは分解して古い電源線とブッシュ、ベアリングを交換します。

本体も全ベアリングを交換しようとした所で問題発生!ベアリングは分解前に資料を見て取り寄せたのですが主軸チャック側のスラストと深溝玉軸受の径が合いません。

チャック取り外し用のナットもスピンドルに付いてないので、キラに問い合わせしてみました。

すると驚きの回答がありました。

現行の13ミリボール盤の2世代前、しかも昭和45年にスピンドルの仕様を変更する以前に製造された物との事で、キラにも分解図やパーツリストが存在しないとの事でした。

しかしこのボール盤、再塗装された形跡が無いのですが、油と鉄粉が全体を完璧に覆っており、コラム以外は殆ど錆がありません。

サンエスK1で洗浄したら物凄く綺麗な塗装面が現れました。

昭和中期製造とは到底思えない見た目の綺麗さに驚き、スピンドルやプーリー部の精度にも驚きました。
昭和時代の産業用機械と言うのは本当に素晴らしいと思います。

まだ一部パーツの洗浄が終わっていないのと追加のベアリングが届いていないので組めないのですが、組み終わったらまた写真を載せようと思います。
とても昭和中期に製造されたとは思えない物に仕上がると思います。
Posted at 2015/03/16 12:09:20 | コメント(1) | ガレージ | 日記
2014年01月30日 イイね!

制御盤回路図

制御盤回路図以前、日記に書いていたタッピングボール盤の制御回路を公開します。

この回路は、タップ盤をインバータ化した時の正転・逆転制御を行う為の物で、判り易くする為、制御部分のみを記載しています。




主要パーツは下記の5点と、インバータです。

1, 回転/停止SW (トグルSW等、使用者の好みで)
2, タップ/ドリルSW (トグルSW等、使用者の好みで)
3, 正転SW (リミットSW、要新品交換)
4, 逆転SW (リミットSW、要新品交換)
5, 制御リレー (一般的な2Cリレー、接点信頼性確保の為、微小電流対応品を使用)

ちなみに今回使用したインバータは、三菱のFR-D710W-0.4Kです。
※100Vの家庭用コンセントで使用できます

回路の動作としては、リレーを使用した自己保持回路となっており、
タップモード時、逆転SWが押されるとリレーのコイルが通電、
回路が切り替わってモーターが逆転すると共にリレーが自己保持状態になります。
主軸が上死点まで戻って正転SWが押されるとリレーへの給電が停止、
自己保持が解除されると共にモーターが正転へと戻ります。

この回路の注意点としては、リレーは必ず微小電流対応品を使用する事です。
接点容量の大きなパワーリレーを使用すると、接点に酸化皮膜が出来てしまい、
スパークによってこの酸化皮膜が破られない為、逆転しない事故が発生する可能性があります。
コイル電圧がAC100Vの物の中にも接点容量が小さく高信頼な物も存在しますので、
必ず小容量の高信頼品を使用してください。

また、元々盤に付いて来たリミットSW(マイクロSW)は200Vで使用されていた為、
接点が傷んでいる可能性が高いので、安全確保の為、必ず新品に交換して下さい。

この回路が素敵なガレージライフのお役に立てれば幸いです。
Posted at 2014/01/30 22:02:41 | コメント(5) | ガレージ | 日記
2012年06月28日 イイね!

制御盤作成途中

制御盤作成途中昨日の続き、タッピングボール盤のインバータ化改造に必要な制御盤の製作、
今日はその途中経過です。

上の大きなスイッチが主電源兼タップ/ドリルのモード切替スイッチです。
これを左右何れかに倒すとインバータが起動し、スタンバイになります。

真ん中のツマミは回転数の選択で高速・標準・低速の3モードから選べる様にします。
無段階変速にしようかとも考えたのですが、機械としての信頼性を考えると
簡単にクルクル回ってロック出来ないボリュームよりも、かなり回すのに力が必要な
ロータリースイッチの方が安全と言う判断です。

ちなみに村田製の通信機器用だったかな?
昭和臭漂う凄い奴が格安で入手出来たので採用しました。

一番下のスイッチはモーターのON/OFF制御です。
インバータは元電源でのON/OFFは禁止されており、寿命や信頼性の問題があるとの事なので
主電源とは別にスイッチを設けました。

フェイルセーフの観点からもモード選択とは別のスイッチとし、非常時に確実にOFF出来る様に
と考えロングタイプのトグルスイッチにしました。



こちらは配線の済んだ裏側です。
スイッチ3個と反転制御用の多極リレーが入っています。

ちなみに全部品が国産一流メーカー品です。
変なの使って不具合が出ると大事故になりかねない機械ですので。。。

回路図は完成時に公開予定です。

帰宅後に一気に作ったので遅くなってしまいました。
そんな訳で今日はここまで(^^;
Posted at 2012/06/28 02:15:48 | コメント(0) | ガレージ | 日記

プロフィール

「ジャッキアップ中に車が落ちた http://cvw.jp/b/316904/47627702/
何シテル?   04/01 01:13
大阪に住むIT系エンジニアです。 愛車はセリカGT-Four、 現在自宅ガレージにて次期エンジン製作中です。
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