
1. 概要
本レポートでは、走行中の風圧によりセブンのフロントスクリーンが破損する可能性についての懸念に対応します。時速200km、面積0.25m²、傾斜角度64°でスクリーンにかかる風の力を計算しました。
2. 計算方法
風圧力 P は次の公式で計算されます
P = (1/2) × ρ × v²
- ρ: 空気密度 (1.225 kg/m³)
- v: 風速 (m/s, 時速200kmを変換)
次に、傾斜したスクリーンにかかる風の力 F を以下で計算します
F = P × A × cos(θ)
- A: 面積 (0.25 m²)
- θ: 傾斜角度 (64°)
3. 計算結果
- 風速の変換:
v = 200 ÷ 3.6 = 55.56 m/s
- 風圧力 P
P = (1/2) × 1.225 × (55.56)² = 1890.43 Pa
- 風の力( F)
F = 1890.43 × 0.25 × cos(64°) = 207.18 N
4. 結論
時速200kmで走行した場合、セブンのフロントスクリーンにかかる風の力は約207.18Nです。ヒンジおよびスクリーンは、この値を大きく上回る力に耐えられるよう設計されています。
- 各ヒンジのせん断強度は10,405Nです。
- 4つのヒンジを使用することで、合計せん断強度は41,620Nとなり、安全率は200以上になります。
これにより、高速走行時にスクリーンの設計が十分に強度を備えていることが証明されます。
ヒンジの軸は強度的には細くはできますがスライダーの役割もあり細くすると動きが悪いので8㎜にしています その他スクリーンを抑えているボルト類はステンレス製M5サイズを11本です1本あたりの引張強度は7000N以上になります トポロジー最適化解析を行えば軽量化はできると思いますがデザインをなるべく既存に近くしたかったのでこのような形です ちなみに重量は3.5kg程度で既存の物とあまり変わりません
実態の空気の流れはスクリーンの前にセブンのノーズコーンとボンネットがあるのでスクリーンが前面に無いので数値的に変化してるでしょう
スクリーンの形状も下部より上部の方が面積の小さい形状ですので実際の数値は厳密には異なるはずです
そこを考慮し1.2倍の係数掛けても余裕はあります
可倒式フロントスクリーンを実用できるかはスクリーン本体であるポリカーボネートのたわみ強度が重要になります
試作1号は6㎜厚のポリカとフラットバーでの補強でした
実走してみて問題はなかったのですが触るとたわむので試作2号はポリカの厚みを2㎜増やし8㎜としフラットバーの補強もアングル型に変更してたわみ耐性を引き上げます
とまあ理論値では以上になりますが実際は使ってどうかという事なのでとにかく試して改良です
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Posted at
2024/12/06 15:55:46