東洋企画のブログ一覧

これまでアルミ素材で製作していたR320ロングフェンダー用ステーですが、実走行での使用テストにより強度不足（特にねじれ剛性）が判明したため、構造と素材を見直して再設計しました。

主な変更点
🔧 素材変更：アルミ → ステンレス
従来は軽量性を重視してアルミ材を使っていましたが、実際の使用環境ではねじれによる影響が無視できず、今回は高剛性かつ耐久性に優れたステンレスを採用しました。

🛠 接合方法：リベット → 溶接
リベットによる接合では微妙な遊びが残るため、精密かつ一体感のある構造を実現するためにTIG溶接で仕上げます。

🔁 パイプ形状：角パイプ → 丸パイプ（純正同様）
乾式でのボルト留めを容易にするため角パイプを使っていましたが、形状的な相性が悪く、今回は純正同様の丸パイプへ回帰しました。これによりフィッティング精度と美観も向上。

ねじれ剛性は約4倍に向上！
一番の課題だったねじれ方向の剛性不足については、今回の再設計によって約4倍の剛性アップが期待できます。路面からの振動や荷重に対して、格段に安定した剛性を実現しました。

重量は純正の約半分、450g以下を目指す
剛性を高めつつも、全体重量は設計段階で450g以下に抑えられる見込みです。これはなんと純正の約半分という軽量化に相当します。

ベンダー加工 + 金属3Dプリントで自由度アップ
今回の設計では、パイプ部分をベンダー加工し、マウントとブリッジ部品は金属3Dプリントで製作予定です。これにより、肉抜きや複雑形状といった従来の加工では難しかったデザインにも対応可能となり、性能と美しさの両立ができるようになります。

まだ設計途中ですがこの方向でいきます

１年半前、事故車のセブンスプリントを手に入れ、そこからコツコツと分解・修復に取りかかってきました。
気づけばもう一年が経ちました。

現在、フレームはまだショップに預かってもらっており、修正待ちの状態です。
外装パーツはすでにバラし、破損がひどかったノーズコーンは新品を購入、フェンダー類は丁寧に補修して再塗装しました。
アーム類やライトなど、折れや曲がりが見られた部品はすべて新品を納入済み。
あとは組み立てながら少しずつ揃えていく――そんな構想でした。

しかし、年が明けてから状況が変わってきました。

最近は、セブンの外装ワンオフカスタムのご依頼が増えており、今週末にも古いセブンを1台預かる予定です。
さらに夏には、モーガン・スリーホイラー用の可倒式フロントシールドと幌屋根の製作依頼もいただいています。

加えて、この夏にはセブン170の納車も控えており、今乗っているセブン160についても、そろそろ本格的にリフレッシュさせたいと考えています。

そして7月からは、本業である会社の社長職を兼任することになっており、どう考えてもプライベートな時間の確保が難しくなってきました。

このまま、自分のスプリントをじっくり仕上げる時間は取れるのか。
それとも、思い切って信頼できる人に託すべきか。

ずっと頭の中でぐるぐる考えています。
さてどうしたものか…

いつも「東洋企画通信」をご覧いただき、ありがとうございます。
このチャンネルも気づけば5年目を迎えることができました。

チャンネルを始めた当初は、趣味で作っていた乗り物パーツの紹介が中心でしたが、今では多くの仲間に支えられ、活動の幅も広がり、ありがたいことにYouTubeの収益化も達成することができました。

何より嬉しいのは、視聴者の皆さんとのつながりです。
同じ乗り物好きの方々と交流できるようになり、時には仕事や人生について有益なアドバイスをいただくこともあり、本当に感謝しています。

また、1年ほど前からは海外のグループにも情報を発信するようにしたことで、海外からの反応も増え、商品の購入やお問い合わせをいただく機会が格段に増えました。

そして、今回とても嬉しい出来事がありました。
なんと、ドイツにお住まいのセブンオーナーの方が、仕事を兼ねて日本に旅行される際に「ぜひ会いたい」とご連絡をくださったのです。
海を越えてつながったご縁に感激しています。

これからも、モノづくりの楽しさや、乗り物の魅力を伝える活動を続けていきますので、引き続き応援よろしくお願いいたします。

東洋企画で手がけてきたオリジナルパーツや製作物も、気がつけば少しずつ種類が増えてまいりました。ありがたいことに、私の製品を使ってくださるユーザーの方も増えてきており、ものづくりの楽しさとやりがいを日々感じています。

これまで私が設計・製作してきたアイテムには、2Dや3DのCADデータが存在しており、それを活かせば同じものを再現することも、さらなる改良を加えることも可能です。ですが、製作過程や組み立て手順などの具体的な記録は、これまで体系的にはまとめてきませんでした。

そこで今後、「東洋企画アーカイブ」として、これらの情報を一つひとつ整理していくプロジェクトを始めようと考えています。具体的には、

各製品の設計データ（2D・3D）

使用材料や部品の情報

加工を依頼した協力業者のリスト

組み立てや仕上げに関する手順書

といった項目を、アイテムごとに分かりやすくまとめていく予定です。

このアーカイブは、私が東洋企画の活動を続けられなくなったとしても、志ある誰かが製作を引き継げるようにするための備えでもあります。
そんな思いを込めて、東洋企画アーカイブを進めていきます。