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だいぶるのブログ一覧

2020年08月31日 イイね!

ポルシェの孫ピエヒ その5




ここに1台の車がある。
名前は無い。
アウディにはゲッコーと呼ばれるトカゲのマスコットがいるが、この左右に迫り出したヒップはもはやクロコダイルとでも言えようか。。
地を這うような力強いフォルムである。
このマシンはかつてルマンで8回も総合優勝を成し遂げたTDIエンジンを搭載したアウディR10の市販車候補のコンセプト画像の一つである。
R8の次のスーパースポーツモデルと噂された事もあるが、あのような事件を起こしたエンジンを搭載しているとなると、もう市販化される事はないだろうか。
その原因は2015年9月18日に遡る事になる。。。



2000年代に入ってからは地球温暖化ガスを少なくしたいと言うブームが巻き起こっていた。
京都議定書などがその際たる例で二酸化炭素排出量や、フロンガス使用を規制し、地球環境を破壊するガスを撲滅させるため温暖化防止会議が至る所で行われていた。
自動車業界はと言うと、燃費も良く、クリーンガスを排出するエンジンが求められ、各メーカーはこれらの競争に明け暮れていた。
そこで事件が起きる。。



当時世界で最も規制が厳しかったアメリカの環境保護局と、カルフォルニア州の排ガス規制を回避するために燃焼を制御するディフィートデバイスと言われるソフトを開発して検査を非合法にすり抜けているメーカーが摘発されます。
そう、ディーゼルエンジン車を多く製造していたフォルクスワーゲンです。
燃費の良さと二酸化炭素の排出量が少ない事を売りにしてTDIエンジンを多く製造していたフォルクスワーゲンは実際の走行時にはアメリカ規制値の30倍を超える窒素酸化物NOXを排出しながら走る車を作っていた事が発覚します。。。
凄い数値ですねwww
ここで話を分かりやすくする為にディーゼルエンジンについて簡単に説明させて戴きます。
ディーゼルエンジンはガソリンエンジンに比較して、大きく以下のメリットがあげられます。
①燃料消費率が良い。(最大3割、下手をするとハイブリッド車並み)
②使用燃料が安い。(アメリカは除く)
③二酸化炭素や、一酸化炭素、炭化水素の排出量が少ない。
以上3点が、ヨーロッパでのディーゼルエンジンの普及率が最大50%まで増えた大きな理由です。
ではデメリットはどうでしょう、
①エンジンオイル、燃料フィルター、などが汚れやすく交換サイクルが短い。
②音は比較的小さいが、振動が大きい。
③窒素酸化物NOXや黒煙DPMが多い。
等々、結構デメリットも有ります。
窒素酸化物や黒煙は公害になる有害物質であり、
二酸化炭素などは、直接人体に影響を及ぼさないけど地球環境を破壊する温暖化ガスとなります。
ガソリンもディーゼルも、五十歩百歩の様な気がしますが。。
読者の皆さんはどちらが良いと思われますか?
ここでは、どちらを取るかと言う問題では無いと思いますが、自動車メーカーは地球温暖化に配慮したディーゼルエンジンを多く採用した、、と言う事になるのでしょうか。
ピエヒ開発のTDIエンジンなどはその典型例でしたので、他のメーカーよりも優れたディーゼルエンジンを開発するため、当時の責任者であるヴィンターコーンという人に更なるブラッシュアップを依頼するのですが、ディーゼルエンジンの黒煙と窒素酸化物の除去には限界があり、この不正ソフトの開発に手を染める事になってしまったのでしょう。
しかし、このソフト仕組みが凄いです!
まず、検査機関などがテスト走行するにあたって厳しい手順が設けられている事を逆手に取り、ステアリング操作、車速、エンジン回転数、各計器の数値持続時間で試験走行が行われているのか、通常の走行なのかを判断してエンジン燃焼状態を切り替えるみたいです!
これにより、検査機関には、排ガス規制を、消費者には燃費をそれぞれ騙す事に成功しました。
ピエヒ氏。。。
この人は実力もさることながら、やる事がハンパないです!
このソフトを開発したボッシュ社は、テスト目的であって市販車に搭載させる事は違法だとフォルクスワーゲンに警告しているとドイツ大衆紙ビルドに語っております。。
そんなわけあるかいっ!
しかも後の会見でピエヒ、ヴィンターコーン両者とも認識はしていなかったと語っております。
談合かっ!
それが原因で2人とも辞任しているのにですよ。。。
結局この罪は誰かが被ったわけではなく、フォルクスワーゲン全体としてかぶる事になっていきます。。
リコールがヤバかったでしょう。。。
何せ、2020年3月現在で、ディーゼル不正案件で支払った損害額は、3兆4000億と報じておりましたから。
因みにフォルクスワーゲンはこの数年間平均で1兆5000億円程の純利益なので、丸々2年分働いても、返済出来ない額ですね!
従業員、結構ボーナスカットされたんでしょうね可愛そうに。。。
😭
話は変わりますが、トヨタの純利益は、2017年は2兆5000億円です。
販売台数はフォルクスワーゲンの方が首位ですが、利益率は大分差が有りますね。
このような事件を起こしたTDIエンジンを搭載した車は生産の機会がどんどん無くなっており、日本では殆ど見かけなくなってしまいました。
結局あのクロコダイルは生まれる事は無い。。。。。。
という事になってしまいましたが、それでもあれだけの実績を作った車なので、僕としてはやっぱり実現して欲しい気持ちが有ります。
かくして、ポルシェの孫ピエヒは取締役会でヴィンターコーンを道連れに引退に追い込まれます。
残ったのは、フォルクスワーゲン買収に失敗はしたものの、堅実に生きたもう1人のポルシェの孫ヴォルフガングでした。
私見ですが、自分の力のみを信じて実力でのし上がったピエヒはとても凄い人物ですが、信頼する仲間を殆ど持たず、独断で事業を拡大する傾向が多く、最後は自分の判断ミスで足をすくわれる事になったのではないかと思われます。
逆に、ヴォルフガングは技術畑ではなく、経営畑のトップですが、従業員や労働組合からの信頼も厚く、ピエヒよりも人望がある為優秀な人材も集まってきたみたいですね。
あの優秀な右腕のヴィーデキングもその1人なのでしょう。



排ガス不正問題以降フォルクスワーゲンはアウディe-tronなどで電動化を進めておりますが、カタログ上は航続距離の面と自動運転の面でまだテスラに追いついてはいません。
私はテスラを試乗した事が有りますが、自動運転技術とあの加速力は次元が違う様な気がしました。
ただし、テスラはフレームの剛性感が足りない様な気がしましたので、アウディはその点では優れているのではないかと思います。是非e-tron出たら試乗してみたいと思います。

次回最終章
ピエヒの悪戯と金字塔。























Posted at 2020/09/04 16:50:52 | コメント(3) | トラックバック(0)
2020年08月26日 イイね!

ポルシェの孫ピエヒ その4


   

ここまでは話を面白くするために、アウディ好きの方面から作文しておりますので、ポルシェ寄りでない書き方も多々有りますし、正確性に欠ける内容も少しは有りますがご容赦下さい。
あと2、3話で終わりにしたいと思っております。
楽しく読んで頂けたら幸いです。

それでは行ってみたいと思います。

ポルシェを助けたメーカーはと言うと。。。。。。。



そうです!
日本を代表する自動車メーカーのトヨタ自動車です!
1990年代にポルシェは150億円もの赤字を出して倒産の危機に瀕します。
それでもレースでは絶大な強さを発揮していましたが、レースで勝てても利益を出せない会社は必要ない。
と、、どうやらピエヒは、レースへの参戦機会を減らす様に圧力をかけていたみたいです。
そしてアウディを前面に押し出して行きます。
その為、アウディが勝ち続けられたのはポルシェが出なかったから、、などとも言われた時期もありました。
追い詰められたポルシェ、遂に本気になります。
1992年に社長に就任したヴィーデキングと言う人は利益を上げる会社を作るために世界のトヨタに頭を下げます。
頑固な職人を連れてトヨタの工場に出向き、無駄の削減方法を研究させます。
共有パーツの研究から、工程の削減の仕方、ありとあらゆるトヨタ生産方式を学ばせます。
しかも優しいトヨタは15人も管理者を派遣してポルシェを再生する手助けまで行っています。
よくこんな事を実行出来ましたね!
凄いですね、ヴィーデキングさん。
因みにWikipediaでヴィーデキングさんを検索すると、実業家と書かれているので、
その辺の能力に長けた人だったのでしょう。
またこの時期に北米でトヨタハリヤーなどのSUVに人気がある事を知ったみたいです。



この辺りから、カイエンやマカンなどを製造する発想が思いついたのでしょう。
結果はと言うと、、、
カイエンの販売が世界的なヒットを呼び、財政もV字回復を遂げる事が出来ました。
そして、あろう事か、フォルクスワーゲンを買収する提案を当時の経営者でフェリーポルシェの4男ヴォルフガングに切り出してしまいます。
当時のポルシェは元々フォルクスワーゲンの部品などを使って生産されていたため、フォルクスワーゲンが買収されたら、ポルシェは経営が成り立たないなどと言われておりました。
本当の所は分かりませんが(笑)
しかし手元の資金だけではいくらなんでも買収は不可能なため、
アメリカにあるメリルリンチと言う金融機関を頼ってフォルクスワーゲンの買収を画策します。
ヴィーデキングさんの入れ知恵凄いですね!
これによって、本国のドイツ政府や、フォルクスワーゲンのピエヒに知られる事なくコツコツと株を買い漁る事になるのですが、資金はメリルリンチから借りたお金で賄っていた為、フォルクスワーゲンの株を70%ぐらいまで買う事は出来たのですが、、、、、
そこで、リーマンショックがやって来ます。
そうですね、ご存知の方はいるはずですが、メリルリンチはリーマンショックで当時破綻した金融機関です。
破綻したメリルリンチを引き受けた管財機関は、次にポルシェに貸したお金の返済を迫ったのです。。
俗に言う貸し剥がしってやつですね。。。
ポルシェはメリルリンチへの借金と当時の赤字経営で合計100億ユーロもの負債を抱えてしまっておりました。
当時は1ユーロ=130円ぐらいだったので、単純計算で1兆3000億円でしょうから、日産が経営破綻したときの2兆円に迫る勢いですね。
日産より規模が小さい会社が、こんな規模の借金良く借りられましたが、ポルシェ家の資産を背景にメリルリンチが融資したのでしょうね!
当時フォルクスワーゲンの会長であったピエヒはポルシェ一族がどうなろうと知った事ではなかったでしょうが、大切なお爺さんの名前を冠した会社が中国企業などに渡る事だけは避けたいと思ったのでしょうか、ポルシェの救済を決意します。
なんとかポルシェは他国の会社に買収されずにすみました。
ポルシェはフォルクスワーゲンの傘下となり助かる事は出来ましたが、ポルシェの社長でポルシェの孫のヴォルフガングは同じポルシェの孫でフォルクスワーゲン会長のピエヒに頭が上がらなくなってしまいました。^_^
気持ち良かったでしょうねピエヒさん。
ですが、その喜びもつかぬま程なくしてピエヒ本人も燃費改ざん事件によって人生を転落していく事になって行きます。。
          続く。。。



Posted at 2020/08/29 12:45:48 | コメント(1) | トラックバック(0)
2020年08月24日 イイね!

エスハチ君、オイル補充

昨年末に車検にてオイル交換を行なったエスハチ君。
5千キロほど走行してオイルも画像の様に減ってきました。 
僕のエスハチのオイルキャップはこの通りカストロールって書いてあります。

僕のはカストロールなので、ディーラーなど問い合わせしてみましたが、どこにもカストロール純正は在庫してないとのこと。。。。
ちょっとヤフオクなどでも確認しましたが、粘度が合うものもありましたが、品番が合わないため、諦める。。
色々ネットの規格や、ディーラーなどで問い合わせた結果、粘土も違うけど純正指定同士での補充ぐらいなら支障ない様に作られてるとの事が確認できました。
なので渋々購入したシェルのオイルで代用する事に。

計量もできるし、補充も簡単なボトルを購入し、そちらに移し替えて補充開始。


マニュアルでは5千キロで0.5ℓ補充と書いてあるため0.1ℓずつ補充していき、0.4ℓ補充したところで、この量まで来ました。



恐らくもう0.1ℓ入れると最大までいくと思われますがこの辺でやめておきます。
試運転しましたが、フィーリングにあまり変化は見られませんでした。
エスハチ君は8ℓはオイル入るので、0.4ℓ位入れたぐらいでは劇的な変化は望めませんでした。
お終い。。。












Posted at 2020/08/24 16:27:05 | コメント(0) | トラックバック(0)
2020年08月24日 イイね!

ポルシェの孫ピエヒ その3


    
その昔、ポルシェ博士が作った会社は自分で自動車を生産せず、車を作りたいメーカーもしくは、レースで速い車に乗りたいチーム向けに自動車を設計する設計専門の事務所でした。
この時代の車は高価で誰もが簡単に所有する事ができるわけではなかったので、裕福な人が購入する事が殆どでした。
設計専門会社としては、速い車をつくり、その車がレースで優勝する事こそ、知名度を上げる唯一の手段でした。
現在、フェラーリ、ポルシェ、ブガッティ、様々なスポーツカーのメーカーが有りますが、結構ポルシェ博士に設計して貰っている車もありました。
販売する事をを考えて車を作ってはおらず、無駄を削ぎ落とす作業に長けた職人や、速く走る事だけを考えているドライバーを抱えた会社ばかりでした。
結局そう言った会社は単独で生き残る事が出来ず、大きな会社に買収されて生き残っていくしかありませんでした。
そうです、ポルシェも例外ではありませんでした。
レースに勝つ事ばかりに没頭してしまい、利益を上げて会社として存続すると言う大切な事を疎かにしてしまったのです。
ポルシェの孫は直系のポルシェ家と娘婿のピエヒ家の2つの系譜に分かれます。
どちらも技術屋としては優秀ですが、経営者としても優秀であったのはピエヒの方でした。
ピエヒの母ルイーザはポルシェ設計事務所の法律や経理などを担当していたアントン・ピエヒと結婚しましたので、ひょっとしたら、事業の買収、経営などと言った事について父親のアントンの背中を見て育ったピエヒの方に一日の長があったのかもしれませんね。
ついている人です。

エレファント駆逐戦車            (ポルシェ設計)
ポルシェ博士はポルシェを製造する会社以外に、ヒットラーに委託を受けて戦車や車を設計した事があります。
そのツテでフォルクスワーゲンを販売する権利を持った会社を持っておりました。
これを子供2人に相続させております。
厳密に言うともっと細かく分けておりますが、ややこしくなるのでそこは伏せておきたいと思います。
この当時は独占では有りませんでしたが、フォルクスワーゲンを販売する権利を持った会社の方で力を持っていたのがピエヒの系譜だったので、ピエヒは力を発揮する事が出来たのかもしれません。
残されたポルシェ側はと言うと、、、
最初のうちは、レースに勝って名声を上げアメリカなどの市場で売れていました。
しかしトヨタなどの日系自動車メーカーの攻勢により牙城を崩され、気付いてみると、1990年代には1億2000万ユーロもの赤字を出す企業になってしまいました。現在の日本円で換算すると150億円程になります。
凄い。。。カナリの赤字ですね。。。
結局ポルシェお爺さんの孫達は明暗を分ける事になってしまいました。。
では何故、現在、ポルシェは生き残っているのでしょうか?
誰が助けたのでしょうか?
どうして生き残っているのでしょうか、、気になりますね。。。
そのヒントは、、、
私達もよく知っているあの日本の自動車メーカーが関わっているんです!
             続く。。。




Posted at 2020/08/25 12:08:52 | コメント(0) | トラックバック(0)
2020年08月23日 イイね!

夕陽に染まるデイトナグレー


     

散歩帰りの夕陽に染まるエスハチ。
デイトナ・グレー・パールエフェクト。
白にも、黒にも出せない重金属の様な重みのある不思議な色です。
白ほど爽やかでもなく。
夜の黒ほど重厚感も有りません。
日中は何の特徴もない色ですが、
夕陽に染まると不思議な色合いを出します。

Posted at 2020/08/23 15:32:29 | コメント(0) | トラックバック(0)

プロフィール

「@らっさん(AMR2012) さん、
にしても原因を特定出来ないDには少し残念に思えますね?
唯の消去法整備に感じちゃうんです💡
まぁそれでも一生懸命やってくれている人には頭があがらないですけど。、。」
何シテル?   12/12 20:19
だいぶるです。よろしくお願いします。
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