SKYACTIVE-D1.5はお気に入りの良いエンジンなのですが、乗り方によりエンジンが不調になってしまうのが難点。
コンパクトカーに上質な加速感を与えてくれる素晴らしいエンジンなのですが・・・
SKYACTIVE-Dは通常のディーゼルエンジンより低圧縮で軽油を燃焼(低温で軽油を燃焼)させます。
低温で軽油を燃焼させるとNOxが減少しPMが増えます、NOxが減りますので尿素SCRシステムが無くても排ガス規制をクリアできるようになります、これがSKYACTIVE-Dの主な技術です。低圧縮化による部品の軽量化で回転のスムーズさと低騒音低振動、尿素SCRを排したことによるメンテナンスフリー化、理想的なディーゼルエンジンなのですが。
しかしPM(スス)の問題を抱えることになります。
低燃費化と有害物質の排出を抑える為に、最近はEGRは必須となっています。
EGRの仕組みは、排気ガスを再びシリンダーに吸入させます、そうすると酸素量が減るので燃焼温度が下がりNOxが減るといった仕組みなのですが、NOxが減る代わりにPM(スス)が増えます。
ここが問題で低圧縮化したSKYACTIVE-DはPMの排出が多い、それを再吸気させるのでインテークはススだらけとなるわけです。
ディーゼルエンジンなのでインテークポートに燃料を噴射して洗浄という訳にも行きません。
かつての三菱GDIエンジンが無くなったのも、ススの堆積でエンジン不調になるといったことが多発して消えていったわけですが、ガソリンエンジンでさえこうなるわけですからディーゼルエンジンならなおさらです。
少しでもPMを減らして調子が良い状態を保ちたいと思うのがオーナーの心情。
かといって特殊施工するカーボン除去OHは20万円コース、もっとリーズナブルにインテークのカーボン除去ができないものかと思っていたところ、CX-5用のEGRリストラクターを見つけました。
残念ながらデミオ用のものはなく自作しました。
現在、実走してEGRリストラクターのデータを取っていますが、どういった原理で効果があるのかという説明はしていませんでした。
開発者さんも詳しく書いていないので、私が色々とEGRリストラクターで試して推測できる範囲で、私なりのEGRリストラクターの原理を説明したいと思います。
10万㎞走行したデミオのインテークポート

前置きが長くなりました、EGRリストラクターの考察にはいりましょう。
CX-5用EGR制限プレートの開発者さん(以前Mazdaに勤めていた方のようです)があまり詳しく説明していないので、素人の私の考察になります、そういう見方もあるのか程度に読んでください。
EGRリストラクターは外部EGRの出口を制限する事でススの流入を抑える訳ですが、私が最初に作ったものは4.5㎜絞り穴のリストラクターでした、ススの流入を少なくするには穴が小さいほど良いと考えためです、しかし実走中にエンジン警告灯が点灯したので絞り穴を7㎜に拡大したところエンジンが不調になり中止、次にエンジンの調子が良かった4.5㎜に近い5㎜で再実験したところエンジン警告灯が消せなくなってしまいました。
調べてみると吸気量とEGR排出量をECUは監視しており予想合計値が一致しない場合は、エラーを記録しエラーが一定量を超えるとエンジン異常と判断し警告灯が消せなくなるようです。
手詰まりとなった私はCX-5用EGR制限プレートの写真から、パイプ径と絞り穴径の比率を割り出しデミオ用EGRリストラクターの絞り穴径を10㎜としました。
この大きさだとススの流入を抑える事は出来ないと感じましたが、EGRパイプを長らくメンテナンスしてない場合、10㎜EGRリストラクター以上にEGRパイプは塞がると予見できましたのでECUのEGR監視はスルーできるだろうと思いました。
ECUは外部EGRは正常に動いていると判断しますが、実際はEGRの流入は1/3に絞られています。
つまりEGRリストラクターを付けた場合、通常より酸素が多い空気がシリンダー内に流れ燃焼温度が上がりPM(スス)が減るという仕組みと私は考えています、軽油燃焼の際のPM自体が減るのでEGRで吸入するPMも減るという訳です。
この仮説だとNOxが増える事になるので車検に通らない可能性もあります、個人でインテーク周りのカーボンが減っていくことを期待して楽しむのが良いのかなと・・・
それ以上に故障のリスクもありますので、EGRリストラクターはそういった事が好きな人向けのアイテムなのかもしれません。
Posted at 2019/11/25 13:07:41 | |
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