
正月激写!!
その時カメラマンは見た!
めでたい席上で起こった不測の出来事。
男同士の壮絶な戦い…勝者の暴言と敗者の悪態。
…それは正月元旦に始まる。
朝から酒を飲んでご機嫌の祖父(63)、
集まった長男(俺)、姉婿(37)、
その子供達と妻達の総勢10名。
食卓を囲み、なごやかにテレビを眺めつつ、
おせちをつつき、話に花を咲かせていた。
この時、誰もが想像すら出来なかった戦いとは…
長男(俺)にインタビューを試みた。
(注)一部音声を変えてあります。
「え?姉婿さんですか!?
昔から細い人だし、負けない気がしたんすよね~
ってか、正直いうと…勝つ、みたいな?(笑)
けっこうなめてる部分はありましたね。」
祭り好きと公言している姉婿は2人の子持ち。
普段から力仕事をしている長男は、姉婿に対して勝てる気持があったという。
一方、姉婿は…
「手を合わせてすぐわかった。
こいつには勝てるって…」
以前は力仕事を専門とし、そのせいで腰を痛めたという姉婿。
祭りやアウトドアを得意とし、積極的に参加しているせいか負けず嫌いだ。
集まってから酒が途切れる事の無い席上で、
姉婿が自分の子供に対する横暴(かわいがり)に納得出来なかった長男(俺)が
宣戦布告をしたのはこの時だった。
「アニキ、じゃあ俺と腕相撲しましょう。」
年始始まって以来の子供をかばうと言う英断っぷりに
長男の嫁は感動すらしたと言う。
初めは渋っていた姉婿も、
長男の赤い顔と突き出た腹に押される格好で
しぶしぶ隣室のコタツに腕をついた。
かけ声は長男の母(60)が取り仕切った。
勝敗は一瞬でついた。
これを黙って見ていられなかった祖父(63)もにわかに参加。
祖父は姉婿に負けるものの、長男(俺)には余裕の勝利。
祖父は言う。
「俺は昔強かったんだ。
若い頃は負けた事がねえ。」
姉婿が余裕すら見せるなか、長男は苦悶の表情だった。
子供をかばったものの、長男(俺)は体力の無さに加え、
大量の汗をかいてメタボを露呈させる事態となった。
一方、姉婿はこれで勢いづいたのか、やたら雄弁になり
長男に対して屁たれを連呼、説教を始め、見下した形となった。
「屁たれ、祭りにこいや。
きたえてやる。」
これに対し長男は怒りが収まらなかった様だ。
じっと黙して座っていたが、再び姉婿が子供を泣かせると
いきなり立ち上がり、ビンタじゃんけんをしようと言い出した。
コレが後に伝えられる正月ビンタ事件だ。
じゃんけんは五分五分。
お互い顔が赤く腫れあがる事態を招いた。
さらに不運な事に、姉婿の横暴に耐えられなかった姉婿の子供、
8歳の長女と6歳の長男が緊急参加。
集団リンチと化した状況に姉婿は悲鳴をあげた。
一方の長男(俺)はその間も怒りが冷めずに酒をあおり続け、
最後は途中退席して布団に倒れこんだ。
その後、長男の嫁に置き去りにされ、深夜寝ゲロを吐いたあと自転車で
マックに寄ると、つつましい夜食をとった。
この時の長男の嫁の証言によると、
「主人ですか?
正直あきれました。
これからは運動させようと思っています。」
と冷ややかな対応だ。
翌日。
事態を重く見た長男(俺)が初詣を理由に
家族に対して柔軟な対応をとり、ようやく事態は収まった。
和やかに進む初詣恒例のおみくじでは、
家族全員が大吉という大挙を成し遂げ、
まずまずの年始を迎えられた形だ。
Posted at 2009/01/03 09:57:22 | |
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