7月31日(土)に終了した東京2020オリンピックの柔道競技で、日本は男女合わせて金9個、銀2個、銅1個と計12個のメダルを獲得した。特に金メダルはアテネ2004大会の8個を更新する過去最多。柔道ニッポンは文字通り圧巻の強さを見せた。なぜこのような快挙を達成できたのか。ロンドン2012大会の男子100kg級代表で、公益財団法人東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会(東京2020組織委員会)アスリート委員会の穴井隆将委員に聞いた。
メダルを多く獲得しましたが、選手が持っている力を存分に発揮した結果だと思います。予想以上の結果でもないですし、持てる力を発揮すれば、これくらいの結果が出るのが日本の代表選手の力です。ただ、本来の力を発揮するのが難しいのがオリンピックという舞台で、そういう意味では、選手たちはすごく頑張ったんじゃないかと思います。地元開催ということ、そしてオリンピックを開催していただけるという感謝の気持ちを持って戦った結果だと思います。
男子の井上康生監督、女子の増地克之監督の存在も大きかったです。選手と密に連携を取っていますし、コーチ陣やスタッフ、周りの方々の活躍の場というのを両監督は非常に尊重しています。客観的にいろいろな視点から見ることを重視している印象を受けますし、選手がやりやすい環境を意識して作っているように感じます。
競技全体を振り返ると、初日に男子60kg級で、高藤直寿選手が金メダルを獲得したのは大きかったと思います。リオデジャネイロ2016大会では、初日の二人とも金メダルを取れる実力はありましたが、高藤選手と近藤亜美選手が銅メダルでした。柔道は初日から金メダルが期待される競技なので、今回は金だったことでかなり勢いはついたかと思います。「自分もやってやろう」という気持ちになったと思いますし、取れない日が続くよりも、早いうちに一つ取れたことが、プラスに働いた部分があったのは間違いないです。
(天理大学で指導もしている)大野将平選手は男子73kg級で金メダルを取りました。そばで見ていて感じるのは、試合に対する準備は並外れたものがあるということ。普通の人間が普通のことをやっていては、金メダルは取れない。彼は、最高と最低のパフォーマンスの最大限の振り幅を想定して練習をしている。それがいざというときに出るんだと思います。
どういうことかと言うと、相手を投げる、抑え込むという自分が勝つイメージはみんなすると思います。でも大野選手が準備で一番時間をかけているのは、自分が投げられそうになったとき、抑え込まれそうになったときなど、最悪の状況の部分です。それはみんなやりたくないでしょうし、イメージトレーニングでは「良い自分を想像しなさい」というのが一般的で、「悪い自分を想像しなさい」なんて言う人はほとんどいないと思います。でも「悪い自分」をイメージできる強さが彼にはあり、「こうなった場合はこうすればいい」という最悪の場面を想定できているので、ピンチに陥って、周りが不安に思った場合でも、当の本人はやれるという自信を持っている。大野選手にはそういう強さがあります。
新型コロナウイルス感染症拡大の影響で、大野選手はオリンピックまで1年5カ月の間、試合に出場しませんでした。不安視される声もありましたが、試合をすればいいというものでもなく、むしろ日本人選手がたくさんメダルを取れたのは、あんまり試合をしすぎていないからだとも思います。柔道はコンタクトスポーツなので、実際に組み合わないと相手の技量は分からない。外国人選手からしても、大野選手と組み合う機会がなかったので、やはり怖いんです。大野選手と対戦する機会が奪われたことで、逆にやりづらさがあったと思います。
東京2020大会で日本人選手に共通して見られたことは「我慢強さ」です。今の柔道界では「我慢強さ」がテーマになっていて、投げるだけが全てじゃないと。自分の理想通りの柔道ができれば一番良いけれども、そんな甘いものじゃないですし、自分がしんどい時間は耐えなければいけない。なかなか投げられないからといっていらいらせず、「我慢」という言葉を選手が口にして戦っているなと感じましたね。これまで以上に今の選手は勝つこと、結果に重きを置いて柔道をしているので、それが今回の勝因の一つでもあるかもしれません。
全体を見ての課題として、強いてあげるとすれば、今後もルールが変わっていくと思いますし、日本対策を世界中が仕掛けてくると思います。様々な変化が次のオリンピックに向けてあると思うんですけど、ルールに自分を合わせていくのではなく、自分自身がルール以上に自分の型や道など、何かを確立していく姿勢が大事なんじゃないかと思います。
パリ2024大会に向けては、今回金メダルを取った選手は連覇を狙いやすい位置にいると思います。金を取った人は連覇を目指すことに期待したいですし、加えて大学生や大学を卒業した若い世代が、パリでは自分が代表権を勝ち取って、金メダルを取るんだと切磋琢磨して頑張ってほしいですね。
最後にありがたいことに、自分の解説が話題になっていたようで、柔道を知らない人たちに柔道の魅力や楽しさを分かってもらおうとやっていましたが、それができていたかは別の話で、解説になっていなかったんじゃないかと反省しています(苦笑)。反響はあったのですが、だから良かったと簡単には結論づけられないと思っていますし、今後も柔道の面白さをきちんと伝えていけるようにしていきたいと思っています。
東京2020オリンピック新競技の競泳女子200m個人メドレーと400m個人メドレーで、競泳女子の日本勢として初めての2冠を達成した大橋悠依選手が、インタビューに応じ、改めて2つの金メダルを胸にした喜びを語りました。
400m個人メドレーと、200m個人メドレーでの2冠。改めて、競泳女子の日本勢では初となる偉業です。
「2冠」という実感が全然なくて、皆さんに「偉業」とか言っていただいているのですが、本当に実感がないんです。「日本女子初だよ」って聞いて「そうなんだあ」という感じでした。自分では凄いことをしたという感じはしていないんです。
金メダルは、いつ頃意識しましたか?
400mの予選が終わったときに「もしかしたら(金を)狙えるかも」とは思っていましたが、全然自分自身にあまり期待していなかったので、金メダル2つはまったく思っていませんでした。今回私はあまり調子が良くなかったので、オリンピックだということを意識しすぎなかったことが、すごく良かったのかなと思います。レース前は、「すごく良くて終わるか、全然ダメか、どっちか。全部の力を出し切って終わろう」とだけ思っていました。
200m、400m、それぞれ平井伯昌コーチからはどんなアドバイスを受けて臨みましたか?
400m決勝のときは、私もすごく緊張していたら平井先生から「周りがビビッているのは、お前だぞ」と言ってもらって、「そうか周りの人も一緒に緊張してるんだな、自分に集中しよう」と思って泳げました。200m決勝のときは、(400m個人メドレーで)1つ目のメダルを取ってるので、自分に余裕がありました。2冠はそんなに簡単に達成できることではないから、それよりも自分のやりたいことを400mの時と同じようにやろう、とだけ思っていました。
400mは4分32秒08、200mは2分8秒52でした。自己ベストに近いタイムでしたが、タイムへの自己評価は?
自己ベストではなく金メダルを取れたということは、終わってみたらすごくラッキーだったなと思います。アメリカの選手は世代交代もあって新しい選手が来ていたこともあり、女子個人メドレーは、リオデジャネイロ2016大会からの5年間で、グッとレベルが上がることはなく、私にとってはチャンスでした。そのチャンスをものに出来たというのが良かったです。400mは、自分のタイムとしては過去3番目で、良かったと思います。
東京2020大会は、午前中に決勝が行われるという、異例のスケジュールでした。いわゆる「朝決勝」ですが、どんな戦略で臨みましたか?
「朝のレースだと、どうなるんだろう」というのはずっと思っていました。北京2008大会の時に、平井先生が朝決勝を経験しているので、「こういう風にすれば良いよ」というアドバイスはもらっていました。身体の面では、事前合宿でも朝から動かしていく準備をしていましたし、決勝当日も朝早くから体を動かそうと意識していました。
精神面では、「朝決勝」に向けてどのように準備されましたか?
気持ちの面でも、朝から集中するって難しいのかなって思っていたので、(「朝決勝」だった北京2008大会で金メダルを取っている)北島康介さんに聞いたら「なるようになる。その時になったらスイッチが入るから」と言われて、本当にそうなりました。北島さんの言葉もあって、いろいろなことを気にせずに自分に集中できたと思います。
大学時代は貧血に苦しむなど、平たんな道のりではありませんでした。
食事の面でまず改善しようと思い、周りのサポートもありましたし、自分でも栄養のことを勉強しました。自分自身でもバランスよく栄養を摂れるようにすることに取り組んできたので、オリンピックのような状況でも自己管理して食事のことを考えられるようになったのは、むしろ強みになったと思います。
かなり内気な性格だったと聞いていますが、ご自身ではどんな性格だと思いますか?
私は本当に、全然ポジティブな性格ではなくて、すごく心配症です。でも勝負どころでは、頭脳戦になるところがあって、そういう面で自分の性格が生きたのかなと思います。緻密に自分の泳ぎを振り返ることができますし、一緒に泳ぐ選手の情報もすごく調べます。相手がどういうレースをするのか知っていれば、自分が落ち着いて泳げると思うので、そういう部分が。
予選も準決勝も全部レースに出る選手を調べて、「この人は前半から行くから置いて行かれてもあまり焦らなくていいな」とか「150mのターンでたぶん全員が揃うから、その時はこういう風に泳ごう」とかをすごくイメ―ジしておきました。
とても冷静なレース運びを出来たのですね。
はい。あと平井先生から「ターンの前でタッチが合わなかったら伸びるように」と言われて、練習してきた通りのターンが出来ました。レースの映像は試合後に自分でも見ましたが、今回特に良かったのは、200mのバタフライから背泳ぎの時、平泳ぎからクロールの時、あと400mのバタフライから背泳ぎのターンで、冷静にそれが出来たなと思います。
オリンピック2冠を達成しましたが、今後の目標は?
来年、世界選手権が福岡に来るので、自国開催の強みはすごく感じていますし、出場すると思います。でもまだ次のオリンピック、パリ2024大会までは考え中です。
東京2020オリンピック第8日の30日、柔道女子78キロ超級で初出場の素根輝(21)が優勝した。最重量級ではアテネ2004大会の塚田真希以来、4大会ぶりの頂点。日本女子は7階級で金4、銀1、銅1と計6個のメダルを獲得した。男女合わせて9個の金メダルは過去最多。
素根は身長162センチと最重量級では小柄ながら、豊富な練習で培ったスタミナを武器に決勝まで粘り強く闘った。
福岡・南筑高3年だった18年、体重無差別で争う全日本女子選手権を初出場で優勝。19年は全日本を連覇し、世界選手権も制した。将来を嘱望されるエース候補が、大一番で輝いた。(共同通信)
バドミントンのダブルス女子は準々決勝で、世界選手権2連覇中の永原和可那、松本麻佑組が金昭映、孔熙容組(韓国)に1-2で敗れ、4強入りを逃した。福島由紀、広田彩花組は陳清晨、賈一凡組(中国)と顔を合わせる。
混合は準決勝で、渡辺勇大、東野有紗組が王懿律、黄東萍組(中国)に1-2で逆転負けし、30日の3位決定戦に回った。
男子は準々決勝で、遠藤大由、渡辺組が台湾ペアに0-2で、園田啓悟、嘉村健士組はインドネシア組に1-2でいずれも敗れ、4強入りを逃した。
シングルスは決勝トーナメント1回戦で女子の奥原希望、山口茜がともにストレート勝ちし、準々決勝に進出した。(共同通信)
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