ゴルフ7.0GTIにはパフォーマンスモニターが無いため、ブースト圧が見れません。
ということでブースト圧を取る方法を調べると、OBD2から値を取る方法と、ブーストセンサーからとる方法の2種類があることが分かりました。
パーツレビュー時にも書きましたが、ブースト圧を見たかったのは、各回転数でのブースト値や、ターボデリートマフラーや社外エアインテークを交換した際の加給がかかりやすくなった場合に加え、配管漏れ・タービン故障などトラブルが発生したときの変化を監視したいと思ったからです。ブーストセンサーを使えば監視できると思いますが、いろんな値が見れるOBD2を生かしたかったのでブースト値の根拠を調べてみることにしました。
ECUの指示値を出力している、という情報があったのですが、単にECUの指示値だと前述の何か不具合があった場合にブースト圧に変化が無いのでは?と思いました。メーカーが一番詳しいと思うので、ディーラーに聞いてみることにしました。メールで質問を送ったら、返答が来ましたので、さらに気になったことをいくつか質問したら、宜しければ弊社テクニシャンの方から電話で説明させてもらいたい、とのことでした。以下、備忘録としてやりとりをまとめました。
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ECUが出力するブースト圧は何をもとに決定されるのか?
●ブースト圧はインテークマニフォールドプレッシャーセンダーで測定しており、その値をエンジンECUに入力している。OBD2を使用してブーストメーターを取付との事だが、エンジンECUから出力している過給圧の数値は実際の過給圧に補正がかかった数値が出力されブーストメーターに表示される(実測値とあまり離れていない数値が表示される)。
●エンジンECUは様々なセンサーからの信号を受け取りそれらを元にどれだけ過給するかを決定する。その信号の例としては、アクセルをどれだけ踏んでいるか、エンジン回転数、エンジン負荷、現在のギヤ、高度補正(標高による充填効率の変化があるため)等の信号を使用して決定する。
故障の際はブースト圧に反映されるか?
●過給系に故障が発生した場合、その時のブースト圧が表示される。仮にタービンが故障し過給できなくなった場合、OBD2のメーターでも過給が掛かっていない数値が表示されます(社外品パーツに交換し、ブースト圧にもし影響があればそれも反映される)。
OBD2メーターとブーストセンサーで個別に取り付けるメーターとの違いは?
●OBD2メーターはエンジンECUからのブースト圧信号を表示しているため、実際のブースト圧に補正が掛かった数値が表示される。なので、頻繁なアクセル操作等細かくブースト圧が変動する場合はほんの少しだけタイムラグがある。個別に取り付けるメーターは直接ブースト圧を測定しているので本当の数値が表示される。
●補足すると、エンジンECUがどれだけ過給するかを決定しターボのブースト圧を制御しているアクチュエーターに指示を出し、ターボを過給させる。その結果を確認するためインテークマニホールドプレッシャーセンダーがブースト圧を測定しエンジンECUに信号を送る。OBD2のメーターはこのインテークマニホールドプレッシャーセンダーの信号を補正したものをエンジンECUからもらって表示している。
●正確なブースト圧を知りたい場合は、案内したプレッシャーセンダーにアダプターを取り付け過給圧を取り出せるようにし個別にメーターを取り付ける事で正確な数値を知る事ができる。

プレッシャーセンダーとアダ
プター例-----------------------------------------------------------------------------------------
以上、いかがだったでしょうか?
OBD2でもそれなりに正確なブースト圧を知ることができるようですが、やはりタイムラグが少なくより正確な値を知りたい場合はアダプターからブースト圧を取るのが一番のようです。なお上記のやりとりはあくまで回答いただいたディーラーさんの内容になりますので、参考程度にご覧ください。
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Posted at
2020/03/24 16:50:11