Chérieちゃんをお迎えして、10か月たったころに出会った風景。
トヨタ自動車のクルマ情報サイト‐GAZOOの「
【試乗記】アウディA6セダン55 TFSIクワトロ(4WD/7AT)」(2019/5/17)を眺めていたときに、ふと目に留まったのだ。
あら、ステキ
ここはどこ?
私も行ってみたい!
クルマの記事はサラッと目を通し、その後は2枚の写真に陶酔していた。
撮影場所は書かれていなかったのでひたすらGoogle検索に励むと、栃木市の「おたすけ蔵」(善野家土蔵)であることがわかった。
栃木なら行ける!と思いつつも、訪問するのに4年半もかかってしまった。
最初の写真に寄せて撮影してみた
青空に映える蔵
ネットの写真は細工が施しているので、実際とはちょっと違った風景だ。
写真撮影に没頭してたら、スタッフの人に声をかけられていろいろ話を聞いた。
蔵は個人の所有物で借りているため、大がかりな改修はできないそうだ。
なので、市民ギャラリーとして活用されているとのこと。
実際、中に入ってみると写真コンテストで入賞した風景写真が並んでいた。
あまりの素晴らしさに、心の洗われる思いがした。
なぜ「おたすけ蔵」なのか?
善野家は近江出身の豪商で、延享年間(1744~1748年)に本家である善野喜兵衛家から分家し、財を富み大名などにも質貸も行っていました。江戸時代末期には困窮人救済事業として多くの蔵を建設し、金銭や食糧などを放出したことより「おたすけ蔵」と呼ばれるようになりました。(HPより)
さすが近江商人!志が高い。
栃木市は、埼玉県川越市、千葉県の佐原(行政上は香取市)とともに、日本の3大「小江戸」として名をはせている。
今回、実際に現地まで足を運ぶまでそのことを知らなかったけれど、散策していると確かに「小江戸」と呼ぶにふさわしい面影がある。
せっかくなので「蔵の街遊覧船」に乗ることにした。
花婿さんはとっても嬉しそう!
結婚式の前撮り写真とのことだった。
このままじっと見ているのもナンなので、「おめでとうございます!」と声をかけてみた。
呼応するかのように、周囲からは拍手も聞こえてきた。
さあ、船に乗り込みましょう。
片側にはこういった蔵屋敷が連なり、子孫の方が住んでいるという。
船頭さんが「小江戸」の条件は「蔵」「川」「江戸とのつながり」であると教えてくれた。
確かに実家のある川越はまさにその条件どおりだ。
観光案内の合間にさりげなく入れてくる「船頭さん」の募集案内もおもしろかった。
老後に船頭さんとして一旗揚げてみようじゃないか!という気分にさせてくれる笑。
船頭さんが餌をまいてくれた。
ここの鯉たちはぷくぷくしている。
餌に向かってまっしぐら
水面から顔まで出して餌に食らいつく
鴨も負けてはいない
南部から北部へと散策していると、蔵、歴史的住宅、洋館、昭和レトロな住宅がいたる所に点在していて、かつ住居として機能しているのが印象的であった。
さりげなく点在するレトロな建物
旧町役場を文学館として転用
やっぱり人の気配のする住居のほうが、いろいろと感じられることも多くていい。
おしゃれに手を入れた昭和レトロな住宅に、子供連れの若い夫婦が買い物から帰宅するのを見たときに、友人とともに「おしゃれだね」と心ときめいたものだった。
北部に位置する「重要伝統的建造物群保存地区」は言わずもがな。
天海家住宅店舗。左側に門扉があり、車が置いてあった。
油伝味噌。伝統的なお味噌屋さん
そこが川越とは違うところだと思う。
川越は東京・池袋から電車1本。
いわゆる東京のベッドタウンとして転入者も多く、新しい住居との入れ替わりも進んだ結果、歴史的な街並みはメイン通りとその周辺しか残っていない。
そして歴史的建造物は商用や観光用に転用され、人の住んでいる気配はほとんどしない。
一方、栃木市には歴史的建造物の密度が勝る分、川越以上に秘めたる力があるのではないか。
しかも人が暮らし、維持管理しているのだ。
大変なご苦労があるのではないかと想像する。
また川越は東京から近い分、鎌倉には遠く及ばないが週末になると観光客でごった返している。
そこを車で通り抜けるのは、いつもなんとなくためらわれる。
散策に車の往来は邪魔だよね。
一方、栃木市の観光客は適量で、通行する車の量も少ないのにも魅了された。
のんびりと自分たちのペースで散策できるのがいい。
実際、この日は15,000歩ほど歩いたらしい。
電車で行ったので、ひたすら歩き続けるしかない。
と、ここまで書きつづっていたら、昨日(10/14)と今日(10/15)は川越まつりであることを思い出した。
だから、今日は朝から雨なのだ。
しかもどしゃ降り。
川越まつりの2日間のうち、どちらかで雨が降るのは昔からのお約束。
家族に「昨日と今日は川越祭りなんだよね」と話すと、
「あ、そっか!だから朝から雨なんだ」と返ってきた。
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Posted at
2023/10/15 17:04:55