
クルマの世界には「人馬一体」という言葉がありますが。
私は最近、ようやく「この言葉を体現した経験」ができたと思います。
この言葉は専ら「ライトウェイトスポーツ」に対して使われる言葉ですが。「人馬一体」「ライトウェイトスポーツ」という言葉の意義も、近年は変わっているように思います。
私の【バレーノ(前期XT)】です。
このクルマは【車重:950キロ】に対して【最大馬力:111ps・最大トルク:160Nm】あります。
数値だけ見れば、「ライトウェイトスポーツ」と言えなくもありません。
【NDロードスター】です。
【ロードスター】は「ライトウェイトスポーツ」の代名詞でもあり、「人馬一体」も【ロードスター】や【エラン】によく使われる言葉です。
最近まで「私が唯一運転した事があるロードスター」が、この【ND】だったので、【NDロードスター】での経験を「これが人馬一体って言うんだな」と思っていました。
ところが、最近「中古車ショップ」に足を運んで、【NA】と【NC】のロードスターを乗り比べる機会があったのですが。
その時、私が驚いたのは
【NA】に乗った際に「これは人馬一体だわ!」と思った事です。
【ND】よりも、かなり強めに「人馬一体」を感じたのです。
しかし【NA】と【ND】は、「重さ・パワー」に差ほど違いがありません。
もっと言えば【バレーノ】だって、同じくらい「軽量・パワー」を両立していると思うのですが。
「この感覚の差は、一体なんだろう?」
そう疑問に思っていた時、お店の人が言うのです。
「電子制御の違いだろう」
なるほど【電子制御】か。
そう考えると、合点がいきます。
と言うのも、【ND】や【バレーノ】よりも、かつて乗っていた【ナローポルシェ】や【280SL】の方が、よほど強く「人馬一体」を感じていたのです。
【ナロー】はわかるとしても、【280SL】は「それなりに重いクルマ」なので、「なんでだろう?」と思ってはいたのですが。
答えは【電子制御】の介入だった訳ですね。
私のように「古い車(アナログ車)」に趣向が偏った人間には、【NDロードスター】には「人馬一体」を感じにくいのかもしれないのですが(^^;
「現在のクルマ」は、【電子制御】によって「安全性・安定性」を確保しなければならなく。
そのような条件下において【NDロードスター】は、「楽しさ・安全性・安定性」を共存させた「人馬一体」なクルマであるのかもしれません。
ただ、【NAロードスター】や【クラシック・エラン】の方が、より強く「人馬一体」を得られるクルマだとは思います。
しかし、残念ながら今の時代ではもう作れません。
今後、どのレベルのものを「ライトウェイトスポーツ」や「人馬一体」と呼べば良いのか?
私のようなオッサンは、どんどん時代に取り残されていくように思うのです(^^;
Posted at 2021/09/18 23:38:57 |
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