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2015年05月02日 イイね!

【試乗記】S660試乗記と、BEATとの比較論。

【試乗記】S660試乗記と、BEATとの比較論。さて昨日はS660をディーラー試乗してきました。



週末は試乗待ちでかなりの混雑だそうですが、カレンダー上平日のこの日はスムーズに。
それでも予約はしましたが・・・。





S660の情報はすでに溢れていますので、あくまでBEATに20年以上乗るユーザーとしての観点で、公道での走りについて語ってみたいと思います。
あ、試乗車はもちろん3ペダルMTです。



ドライバーの横方向のスペースはBEATよりも明らかに狭い。
さらにコラムカバーの張り出しが大きく、BEATより明確にタイト感を感じます。
ただし一度シートに収まりポジションを出してしまえば、当たり前ですがこれらは問題にはなりません。

クラッチは軽く、つながりもスムーズでスポーツカー的な緊張感を強いられることはありませんね。
リラックスして操作できます。

軽量ミッドシップゆえEPSのアシスト量は少な目な為か、独特のクセや違和感もなく、素直な操舵感と適切なロードインフォメーション。

ブレーキは踏みはじめから十分かつ踏む量に対し適切に応じた減速感。
踏みはじめから終わりまで、しっかりとした剛性感を感じながら操作できると思います。
軽自動車ゆえの不安感は皆無。
とはいえ容量タップリ、という訳でもないかな。

エンジンフィーリングは「普通」。
普通というのは、例えばドラマチックに回転をあげていくとか、あるいはザラザラした様な感触があるとか、何がしかの「味」がある訳ではないということです。
ごくごく普通の3気筒ターボエンジンとしてのフィーリング。
ブーストの立ち上がりは低速側に振り分けられていて、低回転域からターボの効きを感じつつ十分なトルクを感じながらスルスルとボディを加速させていきます。
とはいえ上まで回していっても徐々にパワー感が落ちていくセッティング、さらに「3気筒感」丸出しのエンジン・排気各ノイズにより、上までビンビンに回すぞ!という気分にはなりません。
ここは残念といえば残念なポイント。

ボディは路面の凹凸に対し、しなやかにいなしていく印象。
強烈なフロア剛性を感じるとか、モノコック全体で入力を撥ねつけていくとか、そういう性格のものではありません。
脚は初期から良く動き、重い筈のバネ下のバタつきを感じることもなくボディの適切な剛性感と相まってスムーズな足さばき。
しかしステアリングを切り込み、コーナリングフォースが立ち上がってからの旋回Gの高さはちょっと驚き。
初期では神経質なところが無いにも関わらず、意図的に旋回スピードを高めていこうとするとどこまでも曲がって行ってしまう様な、そんな錯覚すら覚える様な・・・。
タイヤのグリップは相当高い筈ですが、でも少し前の日本車にありがちだった、タイヤだけに頼った曲がり方ではないのでいきなり破綻するのではといった様な危うさは感じません。
ディーラー試乗ですから無理はできませんが、最終的に追い込んだ時にどういう挙動になっていくのかは大変興味があるところ・・・。

全般的にはマイチェンで2.2LになったS2000に似たフィーリングかな。
S2000は2.2Lになって低回転域での扱いやすさが格段に向上して、個人的にはスポーツカーとしての完成度が飛躍的に向上しましたけど、それと同じで扱いやすさという点にすごく気を使って仕立てられたんだろうな、と思います。
(ただS2000の様な、高回転まで一気呵成に吹けるシャープさ、弾ける様なパワー感というものはありませんが・・・。)
扱いやすい各操作と低回転に振り向けられたトルク特性により、実用的とまではいいませんが良い意味で緊張感もなく、スルスルと街中を泳いでいく感じ。
誰しもがリラックスして自動車の運転を楽しむことが出来るでしょう。



対してBEAT。
各エンジニアリング面では、S660とは実に25年の差がありますから比べること自体が間違い。
それは、乗り味という点においては、特に「ボディの剛性感」において顕著です。

また、BEATは低回転域では不足しているとさえいえるトルク特性により、常にエンジンの「美味しい領域」を意識している必要があります。
660ccのエンジンを自然吸気のまま64psを絞り出させているのですから、これは当然と言えば当然。
普通に街中を走るだけでも、エンジン回転数やシフトチェンジを常に考えながら「自動車の運転」というものに神経を集中させる必要があります。



しかしここがBEATにおいてはミソの部分。
クルマと常に対話しながらでないとうまく走らせることすらできない。
でも失敗しても、トルクもパワーも「知れている」のでリカバリーも出来る。
そして思い描くイメージ通りに走らせることが出来たら最高!
こんなことが普通にタウンスピードの中であっても愉しめるのです。

S660は、現代のエンジニアリングを下敷きに「扱い易さ」と「軽自動車のパワー制限厳守」をマジメに追及して仕上げられたスポーツカー。
立派な工業製品です。
対してBEATは、スポーツカーというよりは軽トラにも通じる「運転が楽しいクルマ」。
見方によっては「おもちゃ」的でもあり、今考えてみるとよくもこの内容で製品化したなぁ、と言えるほどのはっちゃけ具合なのですが、それが80年代から90年代にかけてのホンダという会社の風土であったというか、勢いであったというか。

やっぱりこの2台は、コンセプトも乗り味も、そしてクルマ作りのアプローチにおいても全く違うクルマでありました。
Posted at 2015/05/02 08:06:37 | コメント(9) | トラックバック(0) | 試乗記 | 日記

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