サニトラ　タコメーター　回路図　純正＆オートメーター

前回、サニトラの純正タコメーターの配線関係を本整備手帳にアップしましたが、純正やオートメーターに限らず　タコメーターの取り付けに手を焼いている人が多いようです。　１種電気工事士、１級アマチュア無線技士の私としては得意分野でクルマの整備よりも簡単なことですが、多くの車の整備に詳しい方には逆に理解しにくい分野のようです。そこで今一度整理しなおしました。ご参考になればと思います。

非常に多いトラブルは・・・・
●純正のタコメーターの配線がわからない。
●純正のタコメーターが動かない
●エンジンがかからなくなった
●オートメーターの取り付けがわからない等など・・・。
　実は純正のタコメーターの回路とオートメーターなどの回路は決定的に異なります。図の左が純正、右がオートメーターです。基本の解説のため、Ｂ電源やアース、イルミなど省略していますが、太い線（回転数のピックアップ（が大きな相違点です。

まずはオートメーターなどの市販の接続図です。基本的にセンシングはイグニッションコイルのマイナス側からピックアップします。（アースではありませんのでお間違えなく。昔のポイント式のディスビであれば、コンタクトポイントの接点に向かうのが、このコイルのマイナス側です）
　ただし最近のタコメーターでは赤を常時電源（バッテリ）につなぎ　白をACCまたはIGN+というパターンも増えているようです。
　このほかにオートメーターなど市販のタコメーターの場合、単気筒からＶ８まで対応するため、それぞれ専用の線をつないだり、ループ配線をカットするなどしますので、それぞれの機種の取説をご参考になさってください。
　さて、それでは純正のタコメーターの配線はどうなっているのでしょうか？

そして、この図は日産純正のタコメーター。つまりＢ１１０のＧＸあたりのタコメータをサニトラに移設（流用）するケースです。当然、サニトラにオプションで用意されていたのではないので一般に取説などは出回っていません。よく上の回路と比べてください。センシングの取り方が、逆で、コイルのプラス側からとっています。タコメーターの無いサニトラに移設する場合は、このイグニッションコイルのプラス側に割り込む形です。つまり直列にタコメーターが入ります。
　ここが決定的な違いです。
　つまり純正はイグニッションコイルに流れる電流を内部のピックアップコイルで検知しています。
　よく、オーディオ装置や計器の取り付けで、サニトラのメーターパネルを脱着した際に、このタコメーターに行っている太い線のどちらかの端子が外れるとどうなるか？・・・・・
　そうです！　点火コイルにＢ電源がかからないので当然ながらスパークは飛ばず、セルは回ってもエンジンはかかりません。もちろん走行中も起こりえますので、純正タコメーターを装着している人はエンジン不動になった際、チェックしてみてください。　オートメーターの場合は外れても回転計が動かなくなるだけでエンジンは回ります。

日産純正タコメーターの配線図です。前回整備手帳に載せたものと同じですので、取り付けの際のご参考にどうぞ。