
花粉症の方には辛い時期となってきましたね。
辛いのは車の塗装も同じという事がご存じでしたか?
私は過去に初めてその当時最高と言われていた純ガラス硬化系コーティングを施工していました。
もちろん花粉に対しても有効との事でしたので、もうこれで花粉で悩まされる事はないだろうと安心して花粉飛来の時期に洗車をあまりしませんでした。
ガラスコーティングで防いでくれるものと信じていました。
花粉が飛散してきた時期から数か月たった頃に洗車をしました。
軽く洗車して綺麗にしようと意気揚々と。
しかし花粉が取れないのです。
何度洗車してもダメ、花粉を擦ってみてもダメ。
コーティング業者に騙されたと思いました。
しかたなく爪でコリコリしたりシール剝がしのスクレイパーで地道に落としました。
結果は無残です。
コーティング層が傷だらけ。
塗装面に花粉が付着しその後水分に触れると花粉は牙を出します。
塗装に浸食し塗膜を変形させてしまいます。
車の塗装に付いた花粉に対する知識がなかったからの結果でした。
下の画像は花粉に侵食された塗膜の顕微鏡写真です。

出典 洗車とコーティングの素材を研究する。カープロテクトマテリアルズ
乾燥した状態では花粉は牙をむきませんが、水分が加わると花粉の中のたんぱく質がまるで強力ボンドのように塗膜に密着し浸透します。
それが乾燥すると強力ボンドは収縮を始め、一緒に塗膜を変形させるのです。
これは塗膜に傷を付けるのと同じ状態なんです。
よく、虫取りクリーナーで花粉シミが落ちたとか
熱湯をかけたら落ちたとか
夏になったら自然に落ちたとか聞きますが、これは塗膜変形後に花粉のたんぱく質が落ちただけの事で物理的に出来た傷が治ったわけではありません。
塗膜変形が軽度の場合には強力ボンドを除去する為に熱をかければ強力ボンドが除去され復元力がまだ残っている塗膜ならある程度戻る事ができるでしょう。
付着する花粉量が多く、放置期間が長い。
そうなると復元は難しくなると思います。
「花粉が塗膜に付着→雨や夜露により塗れる→晴天による乾燥」
このパターンが一番よくありません。
花粉の時期にはこまめな洗車が一番ではないでしょうか?
予防策として純ガラス硬化系渇水タイプのコーティング剤を施工しオーバーコート剤で防御膜を形成。
オーバーコート剤を「花粉が大量飛散→水分に触れる→乾燥」後に再施工で。

出典 メイカーズプラス
純ガラス硬化系渇水タイプのコーティングを施工した方は私が失敗した擦って落とす事はしないで下さい。
コンパウンドも厳禁ですよ。
純ガラス硬化系渇水タイプのコーティングをしていない方はまめな洗車と簡易系ガラスコーティングの数回施工で防ぎましょう。

出典 シーシーアイ株式会社
花粉を甘く見ないほうがいいですよ。
辛い花粉飛来に備えて愛車を守りませんか?
Posted at 2021/02/24 23:14:47 | |
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