クルマも古くなると、シャフトブーツって時々裂けてしまいますよね。年輪を感じる瞬間であり、真っ黒なモリブデングリスが排泄ブツ感があったりしてあまり出会いたくない場面です。
ブーツ自体は分割式の普及が進み、本体を外すことなく交換できるようになり、分割方法も接着から溶着式へ、素材もゴムからシリコンへと変化しているらしい。
先日グリス漏れを見つけ慌てて代替分割ブーツを注文。到着間もなく修理したのですが、拭き取ってみるとわずかなキズから漏れているだけで溶着テープで補修できました。しかし後の祭りでブーツバンドはペンチで千切ってしまっていたので代替品付属のブーツバンドを使うしかないなと思い取り出すと、構造がまったく違っていました。
コチラが取り外したブーツバンド。
AUDIもBMWもこのタイプ。最悪ホースバンドプライヤーがない場合でも、工夫すれば車載プライヤーでなんとかなる。
コレが代替品のステンレスブーツバンド
まったく締めこめる気がしない(涙
厚みや素材はもちろん、カシメ方法が全然違います。とても同じような機能を持っていると見えないし、そもそも存在感が違います。
というか国産車も昔は上の感じのカシメじゃなかったっけ?
踏ん張って締めてみましたが、やはりユルイ。アレコレやってるうちにまた千切れてしまいました。。。
ここで整備士のいとこに電話すると、オレは今は持ってないけどアストロプロダクツに安くて良いのが売ってるハズ、とのこと。
こんな感じの締込みSSTと汎用バンドを購入し処置完了、事なきを得ました。
丈夫さや汎用性なら旧タイプ、軽さや締め面の均一性ならステンレス
何事も合理的で軽いのが好きな日本はペラペラなステンが主流になるわけだ。
AUDI、BMWもディーラーでは分割ブーツは使わないし、旧来のバンド(だと思いますが最新式では変わったのか?)を使っています。こんな所は滅多に壊れないから頑丈で安心感があるほうがイイっしょ、みたいな。
いい意味でとらえれば「誤魔化しや急しのぎは認めない」かな。
設計思想の違いを考えさせられた違いでした。
Posted at 2020/05/10 22:44:21 | |
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文化の違い | 日記