
クルマは運転した際の満足感、言い換えれば動力性能が魅力です。
人によっては使い勝手が一番大切、という事もあるでしょう。
それと並んでクルマのカタチ、これもまた愛すべき要素と思っています。
私はデザイン業界に足を突っ込んでいるんで
その辺りで思うところを書き留めておこうと思います。
くだらない内容ですが(笑
昔から、経済的な事を除けば
軽自動車のカタチが理解できないと思っていました、一部を除いて。
完全にエゴだったと反省しています。。。
何でココのアンバランスな感じを残しているのか・・・
ちょっと無理してない???
カタチづくりに誇りはないのか⁉ などなど。
たぶん無理矢理感が若気の至りで許せなかっただけで
歳をくった今、あらためて見つめると
限られた予算・規格・制約の中で、精いっぱい頑張ってデザインされていたんだなと、愛おしく思える事が多くなってきたように思います。
そんな中で、明らかに元ネタが透けて見える
いわゆるパク・・・・もとい、オマージュ・カーも数多かった気がします。
同じ道をたどるというか、ちょっと前の韓・中のような流れです。
いわばクルマにおけるカタチの輪廻転生。
きっと崇高なイメージを持って作られたんだろうな、というクルマを振り返ってみたいと思います。
スバルのプレオ・ネスタ です。
どっかで見たようなこのイメージ。
何となくハイソ(死語:笑)風に取って付けたグリル。
そーです、W210系ベンツですね。
当時はEクラスの顔が変わった、と大騒ぎされてアイコンになったクルマです。
きっとひとクラス上の高級感を出すために、意匠部の方々があれやこれやと苦労されたんだろうなと思います。
スバルは360をはじめ、R1やR2など名車もありますが
何故か小手先で誤魔化した珍車も多いイメージです。
ビストロも取り上げたかったけど、もっと闇、いや奥が深いので(笑
こちらもスバルのヴィヴィオのGX-T。
ご存知自社製のインプレッサWR-Xオマージュです。
比べて観ると、いかに工夫してイメージを寄せているかが判ります。
レオーネからレガシーへと移り、会社も上昇気流に乗り始めた頃でしょう。
ラリーで耳目を集めたスバルらしい"ヴィヴィオ版WR-X"ですね。
続いて系列の縛り、というべきオマージュです。
ダイハツはトヨタの資本が入っていい意味で変わりました。
そんなトヨタへの憧れが出た作品ともいえるのがコチラ。
忘れてませんか? ダイハツ・リーザです。
見事に「流面形現る」セリカ風味を軽規格にスペシャリティー化しています。
おまけにセリカがコンバチを出せば、リーザ・スパイダーで追従するというオマージュっぷり、感動です!
ダイハツの好敵手といえばスズキですね。
案外フロンテを始祖とするデザインが多いスズキにあって
ここではコイツでしょう。
マー坊と呼んでくれ、のマイティボーイです。
スズキの上手い所は、明確なオマージュは
自社(例えばフロンテクーペ→セルボ)で揃えて
通常は雰囲気だけとか、アクセントだけ取り入れている事だと思います。
例えばBMW・MINIOne2トーンが流行った後の2トーンスイフトとか。
日産ラングレー(パルサー)やハイラックス、サニトラ(写真はシボレー・エルカミーノ)の雰囲気を感じさせます。
ま、ラングレーも鉄仮面スカイラインのオマージュなんですが(笑
もっともコレは2代目セルボの廉価版も担っていたので、仕方なかったというか商売上手というか、合理的なスズキカラーが出た結果なのでしょう。
こうやって振り返ると
当時の開発現場での繰り返されるボヤキや怒号が聞こえてきそうで
想像力をかき立てられます、ちょっとだけ涙も。
良いとか悪いとかじゃねぇんだよ! ヤルんだよ!
そんな声が聞こえてきそうです(笑
※画像は適当にWEB上で拾ったものです。
迷惑を感じる著作権者様はご連絡くだされば対処いたします
Posted at 2021/12/02 23:40:20 | |
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クルマの輪廻転生 | 日記