
今日は理屈っぽい長文を書いてみます~^^;
プリウスの高速走行の空力や安定性について思うことです。
空力設計とは何ぞやって話で「百式プリ」さんのお話を引用して、いろいろなデータを考えてみた。
空気抵抗係数(Cd値)は、20型でいろいろ取り組みがなされ、
0.26 という値。30型では0.25という値です。(ちなみに初代は0.30)
量産車ではトップクラスらしいです。
CD値は全面投影面積や整流方法によるのでここを小さくしたいところ。一般に、速度およそ70km/hで全走行抵抗の1/4~1/3ぐらいを空気抵抗が占めると言われています。そして速度の2乗に比例して増えていくのでその抵抗を冷静に考えちゃうと高速で法定外速度自慢してる場合ではないなと思ったり・・・^^;
( 山海堂「自動車の高性能化」参照)
私も若いときは爆走しましたよ~。経験上ですが車の限界を知らないで調子に乗ってると必ずしっぺ返しが来ます。私も学生時代・・・岡崎の山の中で大破、廃車いたしました・・・。ガキだったんですよね。自分で買った車じゃないので大切に出来なかったのかも知れません。今思えば反省が足りなかったと思う^^;
正直、法定外高速走行で危険回避できるほどプリウスは走行性能が良いとは思えません。ヨーロッパで売れ行きが悪いのはその辺かなぁ。
さてさて、CL値です。車ってどうしても翼断面形状になるので
どうしても揚力が発生してしまいます。
たとえば揚力0.2って数値で考えると、ざっくりで
およそ100km/h走行時の揚力は 21kgfぐらいになるそうです。
速度の二乗に比例するので、150km/h時は 47kgfぐらいになります。
ですから、空力にかなり配慮された車では、
ゼロリフト、(CL値、揚力係数がほぼゼロ)、時にはマイナスリフトを達成 と
カタログ等でアピールされることがあります。
F1などは強力なダウンフォースを生み出すよう、CL値はマイナスの値となっていますが、一方、その背反としてCd値は結構大きな値になっていますね。
CD値とCL値って密接な関係のようです。
では20型プリウスのCL値はいったいどれくらいでしょう。
モーターファン別冊 「プリウスのすべて」の開発者インタビューの中に記載があります。
Cd値の0.26という低さもさることながら、と書かれたうえで、
フロント:0.004
リア :0.0074
という値も誇っていいものだと書かれています。
(ただ、別のページではフロント -0.004、 リア 0.074 と記載が違っている部分があります。とはいえ、さすがにマイナスはないだろうと…)
いずれにしても、これらの値は十分に小さいもので、一般には
ゼロリフトと謳われるような数値です。
(0.004 では100km/h走行時も 揚力が0.5kgf ないくらい)
数値以外のデータはないのですが、近年さまざまな車両で増えてきている
ボディ下面のフラット化、整流のパーツ追加も、
Cd値、CL値を両立を図る目的であることが大きいようです。
現状、プリウスのノーマル形状は非常に計算しつくされていると思えます。
大幅に空力改善すると考えると、例えばBMW並にフロア下部をフラットにデザインしなくてはいけないでしょう。(M3とかすごいよ!)
まあ風洞を通さない状態であれこれ空力を語るのはあくまで想像の範囲でしかないのですが・・・。
自分であれこれ考えただけでも楽しいし悩むんだから、車の開発者の人達の苦労たるやそれこそすごいものだと尊敬するのでした・・・。
と、いうわけで、フロントリップはやっぱり外す方向で行こうかね(爆
Posted at 2009/03/27 10:06:58 | |
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