
今、家にある家電製品の中で、「自動」の恩恵を一番受けているのは「洗濯機」だろう思います。
私の記憶の中で最も古い洗濯機は、洗濯物を洗い終えた後、いったん手動で水を外へ流し、その後あらためて注水してすすぐ。すすぎ終えた洗濯物は洗濯機の脇に付いた2本のゴムローラーの間に通し、ハンドルをグルグル回しながら脱水をするというものでした。私はそのハンドルグルグルが楽しくて、脱水だけを良く手伝ったものでした。
その手間と比べたら、今の洗濯機の便利なこと。洗濯物を放り込んで洗剤を入れ、スイッチを押しさえすれば(乾燥までできるものあるようですが我が家のものは)脱水まで全自動で終えてくれるのですから。それでも、私の母親なぞは「泡立ちが悪い。」と言っては必要以上に洗剤を入れたり、「すすぎ時間が長い。」と洗濯機の前に陣取り、じっと中を見張っていたこともしばしばでした。昔の人は自動に頼らず、なるべく自分の力で成し遂げたいという思いが強かったのだろうと思います。
かくいう私は「全自動麻雀卓」を初めて使った時、牌を混ぜる~牌をかき集めて積むまでの行為を、自分の手を使わず機械が全部してくれることに痛く感動しましたが、少しでも配牌やツモが悪くなると「卓の下に誰が人がいるんじゃないか?」とか「牌に磁石が埋め込まれているか何かの細工がしてあるんじゃないか?」などと文句を言いながら牌を卓に叩きつけていました。(「全自動」でも全くやる気が起こらなくなり、もう何十年も前に止めました。)母の自動に対する小言を遥かに下回るレベルで恥ずかしい話ですが...。
さて、カロツーはどうでしょうか。
まず初めに気がついた自動は「インテリジェントクリアランスソナー[パーキングサポートブレーキ])。スーパーマーケットの駐車場へ車を停めるためバックをしていたとき、私自身はブレーキを踏んでないにもかかわらず急停車したので吃驚しました。何が起きたのかと車から降りて確認したところ、1m ほど先に置いてあった「セーフティーコーン」にシステムが反応したようでした。それに当たるまではまだずいぶん距離がありましたが、これで反応するのなら安心だと思いました。

次の自動は DA の「ASL(オーディオ・サウンド・レベライザー:自動車が走るスピードに応じてカーオーディオの音量を自動的に変化・調整をしてくれるシステム)」。高速道路走行中、聴いている曲の音量が上下することに気がつきましたが、これは私には不自然に感じました。自分に心地良い音量は機械任せではなく自分で調整したいと思い、設定を「OFF」にしました。
つい最近は「オートマチックハイビーム[AHB](タイトル画像の真ん中のスイッチ)」を試してみました。車の往来が激しい市街地や、急カーブが続く山道などでは、ハイとローの自動切替がうまくいかず対向車へ迷惑をかける恐れがあると思い、まずはほぼ直線の有料道路でセットしてみました。すると、前を行く車に近づいたり、対向車が向かって来ると自動でロービームへ切り替わり「これはなかなか使えるかな?」と。状況を見極めながら設定すれば、夜の運転を安全に行うことができそうです。今後、使う機会を増やしてみようと考えています。
「レーダークルーズコントロール」「レーントレーシングアシスト[LTA]」は微妙なところです。自分のペースですいすい走れる状態でこれ使うと、ラクではなく逆にストレスを感じます。アクセルとブレーキを自分の意思で踏み分けながら車の運転を楽しみたい気持ちが今でも強いのです。また「LTA」は自分が思っている以上にステアリング操作を修正され「俺ってそんなレーンを外れそうになって運転している?」と、私の運転レベルをシステムに否定されているようで嫌になりました。ただ、ノロノロ運転時はかなりサポートしてくれそうです。そういうときだけと、割り切って使うことにしました。
自分の感覚と機械の自動処理がマッチしたときは、その人にとって便利この上ないものになるのでしょうが、そこにズレが生じると不便で使い道のない仕組みになってしまいます。その感覚は人それぞれですから、各人ごとのズレを埋めることができるコントローラーが進化すれば「自動」を「便利」と感じる人がもっともっと多くなるのだろうと思います。また、人間が苦手と思っている動作をシステムがサポートしてくれると「安心」に繋がるのでしょうね。
昨今、この分野の進歩は著しいものがあるので、今後ますます期待ができそうです。その進化を見続け、新機能を使うことができる日を楽しみにしています。
Posted at 2020/07/01 23:51:23 | |
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