ガーズレッド(guards red)はかなり昔からある色だ。
百恵ちゃんのヒット曲に「緑の中~中略~真っ赤なポ」という件があった。これは、当時「ヤング」にかなりのインパクトを与えたたようで、現在もこの歌詞に拘ってガーズレッドの911に乗り続けている同級生もいる。ソリッドカラー好きの私は、この色も結構素敵だと思っている。
さて、guardsというと近衛隊や親衛隊のコトである。確かに欧州の王室の近衛兵は、赤い軍服を着ている事が多いようで、バックハウスの近衛兵の赤い制服などはつとに有名だ。恐らく、赤はこの辺りから連想されるのであろう。しかし、語順を間違ってred guardsにすると、あの悪名高い中共の紅衛兵になってしまうので、注意が必要だ。
因みに、ドイツではどう表記されているのだろうか。調べてみると、意外にもIndischrot(Indian red)、即ち印度赤となっていた。印度赤はベンガル地方産の赤い顔料である。弁柄(べんがら)と呼ばれる酸化第2鉄で、鮮やかな赤というより少しくすんだ赤錆に近い色であって、絵の具としては赤より赤茶のニュアンスが強い。ガーズレッドとは少し色調が違うようにも思えなくもない。なにか無理やり付けたような不自然さを感じてしまったのはナゼだろうか。
かなり穿った見方をしてみよう。ドイツ語で近衛兵や護衛(親衛)兵はdie Gardeであるが、Gardeは語源的にはフランス語であり、ゲルマン的に護衛を表するとSchutzとなる。NSDAP(ナチ党)の親衛隊はdie Schutzstaffel(SS)と表記されるので、それを連想させることは政治的にも営業的にもマズイのかもしれない。尤も親衛隊なら、イメージカラーはアルゲマイネの黒やヴァッフェンの迷彩柄だと言ってしまうと、善良な市民の方々にはドン引き確実となるので、このお話はここまでに。
Posted at 2007/12/29 18:01:59 | |
トラックバック(0) |
911 | 日記