
とあるエキマニのプライマリーパイプを曲げるため
パイプベンダーに金型セットして試し曲げしていたら写真のような事に(泣
条件は
材質STKM11A(鉄です。) φ42.7 t=1.2中心曲げR60 2個玉芯金
でっ!
2個玉芯金では限界なので3個玉芯金にするための
部品製作しました。
この部品は玉と玉をつなげるための物です。
3個玉芯金で曲げたのが
これ
やっと曲げられました。
ここまでで3日ほど費やしてしまいました(滝汗
嵌った時は気分転換のため違う作業してたので実質2日位かな。
この様な作業は、パイプの曲げを金型のセットからした事の無い方にはなかなか理解してもらえないようです。
パイプベンダーの金型は常に修正しながら使用します。
異物を挟んで金型が変形したり、減ったりします。
金型が減らないように焼入れすると、材質によってセット条件が出なくなります。
何回か試し曲げしてダメなら、またばらして金型修正してセット。
納得行く曲がりになるまで何度も繰り返します。
時には、芯金の材質変更して製作したりもします。
また専用の潤滑油にいろいろなオイルをブレンドしてみたりもします。
いろいろなオイルと言っても余ってるミッションオイルだったり、
エンジンオイルや作動油、ATFだったりしてますが(笑
またパイプも製造メーカーの違いでも同じセットで内側に「しわ」が出たり、
メーカーが同じでもロット違いで、「しわ」が出来たり、曲げ角度が違ったりします。
ひどい時は、写真のように「破断」します。
最悪なのは、違うロットが混ざってる時です。
パイプ内側のシームの状態で判断できる事も有りますが、
肉厚が1.2mmきっちり有る物と1.12mmしか無いなんて事も有りました。
さすがに困るので、使用する分を同じロットのもので注文する事になります。
50本とか100本とか曲げる時は、途中でセッテング変えます。
作動油の温度変化やセットしてあるネジの緩み、キー溝やボルトホールのガタ分の移動、
内側のしわをなくすワイパーと呼ばれる金型の磨耗が原因です。
難易度的には、条件が同じで
ステンレスが100%としたら
スチール(STKM11A)は75%ぐらいかな?
インコネルだと200%ぐらい (うちの機械じゃ3Dぐらいまでしか曲がりません)
アルミだと120%
チタンだと130%
中心 Rが緩くなったり肉厚が厚くなると曲げやすくなります。
うちに有るパイプベンダーは旧式なので、最新のちょっと高価なベンダーはもっと楽に曲げられるようです。
厚木の温水に有る先輩が持っているパイプベンダーは、ステンレスのt=1.2で中心Rが 1.2Dで曲げられます。
φ42.7だと42.7×1.2=R51.24です。
凄く欲しいです。
NC付きなんて贅沢言いません。
誰か買ってください(素
まだ曲がりの部分の真円率が納得行かないのでもう少し
金型のセッテング変えてみます。
Posted at 2009/11/15 03:51:42 | |
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