メガーヌR.SからゴルフRに乗り換えて3か月が経過しました。細かい粗はありますが、
総じて満足しております。インフォテインメントが頻繁にバグる事や、操作系の使い勝手の悪さを除けば、概ね不満はありません。とりわけ走行性能に関しては、このサイズ感でこれだけのスペックがあるのは
純粋に凄いと思います。次期8.5Rのウワサもちらほら出てきておりますが、正直もう大幅な伸びしろは無いのではないか、と思います。
と言いますのも、かつてVW車と言えば、大衆車とは思えない
オーバークオリティーが奢られていましたが、残念ながら今のVW車は随所にコストダウンの跡が見られます。とりわけ例のディーゼル不正問題があった2015年以降、経営状態も芳しくなく、
コストダウンの方向に舵を切りざるを得ない、という台所事情もあり、益々その傾向は顕著です。昨年敏腕CEOがクビになり、つい最近も、VWは20000人規模のリストラを慣行すると発表されました。世界中のディーラー網も今後は縮小するでしょうし、BMWでも始まっている
CtoCの流れになるのではないか、と思います。あらゆる方法で赤字を減らそうと躍起になっていますが、それでも
大幅な赤字経営が続いており、ここに来てEVのセールスが大幅に伸び悩んでいる状況下では、残念ながらVWが浮上する要素は現状
ほぼ皆無と言えます。
一方、同グループのAudiですが、こちらもメルセデスベンツやBMW、レクサスといった競合ブランドに対して大きなアドバンテージがあるとは言い難い状況です。せっかくEVシフトをしようとしていた矢先にEUも北米も
梯子を外しに掛かっていますので、なかなか厳しいように思います。唯一、グループの稼ぎ頭であるポルシェAGは非常に堅調で、
e-fuelの開発事業も佳境に入りつつあるようですので、この辺をグループ復権への足掛かりにしたいところだと思います。当たり前ですが、ポルシェは非常に
利益率が高いブランドで、値段が右肩上がりであるにも関わらず世界中で高需要が続いています。BYDなどの振興メーカーと競合することもありませんし、言わば
唯我独尊状態、大衆車メーカーであるが故にライバルだらけのVWとは対照的です。
メーカーにとっては命綱とも言えるR&D部門には大変お金が掛かりますが、赤字経営が続くようだとこちらに資金を割く余裕がなくなって来ます。新しい魅力的な商品を生み出せなくなってしまったら、もうその企業は死に体です。VWほどの巨大企業はいわばドイツという国家とほぼ一心同体なので(日本とトヨタも同様)、ドイツが潰れない限りVWは潰れることはないでしょうが、それでも先行きは相当
暗雲が立ち込めていると言わざるを得ません。個人的にはEV部門をある程度縮小して、ポルシェのe-fuel事業に乗っかる方が生き残る可能性は高いのではないか、と思います。まあこの先しばらくは
冬の時代と言いますか、厳しい状況が続きそうです。新たなモデルが出ても、十分にコストを掛けて作られるか相当疑問ですので、しばらくは
静観が吉かと思います。
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2023/11/21 14:16:23