
フィリピンの大統領選挙が行なわれ、フェルディナンド・ロムアルデス・マルコス・ジュニア(ボンボン・マルコス)氏(冒頭写真)の当選が伝えられております。
フィリピン大統領選一夜明け “独裁者の息子”フェルディナンド・マルコス氏が当選確実に 反マルコス派の一部によるデモも
https://newsdig.tbs.co.jp/articles/-/41586
ある一定以上の年齢の方々なら、今回当選したマルコス氏の父親フェルディナンド・エドラリン・マルコス氏の政権末期の出来事については記憶されている方も多いのではないでしょうか。

フェルディナンド・エドラリン・マルコスが大統領だった1983年8月、当時国外追放されていた政敵のベニグノ・アキノ氏が台湾から帰国を強行しました。

中華航空機でマニラ空港に到着したアキノ氏は機内に乗り込んできたフィリピン軍兵士に連行されましたが、その際に同行していたマスコミ関係者に
「必ず何かが起こるから、ビデオカメラを回し続けておいてくれ」と言い残し、飛行機のタラップを降りたところで射殺・暗殺されました。
その前夜台湾でアキノ氏のインタビューを行なったTBSのスタッフもその中華航空機に搭乗しており、連行されるアキノ氏の姿を撮影していました。
銃声が聞こえた時のアキノ氏の映像は残っていませんでしたが、次に映し出されたのは倒れたアキノ氏の姿でした。この状況は当時「報道特集」等で詳細に報じられました。

この事件がきっかけになってフィリピンでは市民による反政府運動に火が付き、86年の大統領選挙ではマルコス氏はベニグノ・アキノ氏の未亡人で野党候補のコラソン・アキノ氏に勝利したとされたものの大規模な選挙不正が指摘され、結局退陣に追い込まれハワイに亡命し、コラソン・アキノ氏が大統領に就任しました。

大統領宮殿に残されたイメルダ夫人のおびただしい数の靴のコレクションが、マルコス家による搾取の象徴のように報じられました。

とはいうもののフィリピン国内には一定数のマルコス支持派の人々も存在し、決してフィリピン国内は一枚岩ではなかったようです。
南部ミンダナオ島では共産ゲリラやイスラム過激派ゲリラが跋扈し、ドゥテルテ現大統領を含め歴代政権は治安維持に難渋してきました。

今回当選したボンボン・マルコス氏は、ドゥテルテ政権の強行な政治姿勢を継承すると伝えられております。
また同時に行なわれた副大統領選挙では、ドゥテルテ大統領の娘のサラ氏の当選が伝えられております。
フィリピン副大統領選でサラ氏の当選確実 | 共同通信
https://nordot.app/896422397424025600

アキノ氏暗殺事件の時からの因縁があるTBSですので、今回の選挙結果について好意的に報じないのは仕方ない事だと思いますが、麻薬撲滅等の治安維持で強硬姿勢を貫いてきたドゥテルテ政権の路線が支持されたとも言えます。
我々世代にとっては「へえ…あのマルコス氏の息子が…!?」「ボンボン(笑」という感想ですが、どのような政策をしてくるのでしょうか?
日本にとって地理的に非常に重要なエリアにあるフィリピンです。今後に注目です。
Posted at 2022/05/11 00:53:57 | |
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