
ロシアがウクライナに侵攻を始めた2月24日の前日、自分はこんな記事をこのブログに上げました。
「ウクライナ危機と地球環境問題〜それでドイツはどうするんだ?」TKG4410のブログ | TKG4410のページ - みんカラ https://minkara.carview.co.jp/userid/3311343/blog/45894388/
石油や天然ガスといったエネルギー資源を潤沢に持っているロシアのプーチン大統領のご乱心は、世界中のエネルギー危機を招きました。
1973年の第四次中東戦争の際、アラブ側が先制攻撃を仕掛けた後イスラエルが反転攻勢に出てきたところでアラブ側がいわゆる「石油戦略」を発動しました。イスラエルに味方する国家には石油を売らないとするこの戦略は見事に嵌まり、世界はいわゆる「石油ショック」に見舞われました。
この教訓から日本は石油の調達先を多角化し、備蓄基地を整備するとともに、原発や核燃料サイクル等の原子力エネルギー開発を押し進め、多角化したエネルギー政策を続けてきました。
この政策が東日本大震災の福島原発事故で頓挫してしまったのは皆様ご存知の通りです。当時の菅直人政権の迷走っぷりも問題でしたが、東電を含む電力会社各社の居直りっぷりが国民の不興を買い、今に至るまで電力会社各社は国民からの信頼を回復したとはとても言えません。
一部で原発再稼働の話題もありますが、政治家達は参議院選を前に意図的にこの議論を避けてるように思います。日本でも将来のエネルギー政策に関する議論がもっと必要です。
地球環境問題がクローズアップされ、世の中が「脱炭素」という方向に暴走を始めた矢先のロシアによるウクライナ侵攻でした。
国際社会…特に欧米白人社会の決意と覚悟が試される状況になりました。
既にCO₂濃度の増加と温暖化は始まっているというのが彼らの主張です。本気で地球温暖化を懸念して脱炭素していくなら、今すぐにでもやれることから始めなくてはならないはずです。
近未来の夢物語を語るのではなく、現時点でも「乾いた雑巾を絞る」ような省エネを実行していなけれはならないはずです。
それが出来ているならロシア産原油や天然ガスの供給が途絶えたとしても特に困る事はないはずです。
近い将来
化石燃料の使用を止め
2050年迄に
カーボンニュートラル
を達成する
というのが彼らの主張です。特に脱原発を決めてしまったドイツの本気度が試されています。
先日、こんなニュースが流れました。
脱ロシア原油、慎重だったドイツも実現へ…イタリアはエネルギー高騰対策に1・9兆円 : 読売新聞オンライン https://www.yomiuri.co.jp/economy/20220505-OYT1T50015/
ドイツ カタールとLNG輸入の協力強化で合意 ロシア依存脱却へ | NHK | ウクライナ情勢
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20220521/k10013636281000.html
カタールだって供給能力に限界があります。
昨年10月の時点でこんなニュースが流れてます。
カタール、LNG供給で「限界到達」 価格沈静化になすすべなし | Reuters
https://jp.reuters.com/article/power-prices-idJPKBN2H11NR
ロシアからのパイプラインではなく、今からLNGを荷揚げ出来る港湾設備を作ってカタールから輸入しようなんて随分とおめでたい話です。
そもそも高効率石炭火力発電を否定しながら天然ガスを「グリーンエネルギー」とする欧州のご都合主義は自分の理解を超えています。2050年までにカーボンニュートラルを実現しようと本気で考えているのか疑問です。
それでもロシア産原油や天然ガス依存から脱却しようと努力している姿勢は、一部の人々には評価されているのでしょう(笑)。
しかし供給制約を来している市場に乱入して資源を横取りし、さらなる価格高騰に加担するなど論外です。
その結果として欧米諸国の経済が減速するだけなら良いですが、決して豊かとは言えない途上国経済を苦境に追い込めば各地で紛争が始まりかねません。
先日お伝えしたスリランカのデフォルトも、トドメは燃料油価格の高騰でした。
現在のエネルギー資源価格の高騰の原因は、プーチン以上に環境活動家連中にあります。
設計主義そのもののSDGsと呼ばれる夢物語に酔いしれた先に何が待っているのか…?
ハイエクが言っていた
「認識しえない構造を基礎としている文明そのものを破壊する」状況が既に始まっているように思えて心配でなりません。
Posted at 2022/05/29 03:10:34 | |
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