神戸のショップまでROMチューンに行って,速度リミッター解除,レブリミッター作動回転数引き上げ,マップの最適化などのバージョンアップを果たしたデミ助。さあいよいよ2回目の鈴鹿本コースへのチャレンジです。
ストレートエンドで速度リミッターが当って速度が頭打ちになってしまっていたのがなくなることでどのくらいタイムが上がるか...前回のベストが2分52秒でしたから,おそらく2分50秒は切れるだろうと思って1枠目のトライに入ります。
気温は2度。路面も冷たく固まってます。ウォーミングラップをゆっくり目に回り,シケインから本気モードで立ち上がります。レブリミッターは7200で作動する設定ですが,お買物クルマの悲しさ,7000回転を超えるとバルブがサージングを起こしてくるので,シフトランプを設定し直して7000rpmシフトにしておきます。ただそれでもシフトのポイントが以前とだいぶ違います。
ホームストレートを駆け抜け,さあ,気になっていた最高速ですが,無事に170km/hを超え,174km/hまで伸びました。しかし,速度が上がったことで1コーナーへのブレーキポイントが変わってきます。まだポイントをつかめてないので,あんまり無理はせず早めにブレーキングして1コーナーに飛び込みます。それでもまだタイヤが温まりきっておらず,進入速度が上がってることもあって,多少姿勢が乱れます。1コーナーの先のグラベルに横向きで突っ込んだらクルマは簡単に転がってしまいます。ちょっと怖い。
3速で2コーナーを立ち上がり,そのまま3速でS字に入ります。前回はここで4速に入れてましたが後でロガーで見ると車速的に十分3速でカバーできる領域でした。今回はレブリミッターも上がってるので3速で全く問題なし。
その後はだいたい前回と同じ攻め方で。速いクルマに道を譲りながらもほぼクリアラップをとれました。
2分49秒5。
お,いけるじゃん!
いきなり目標にしてた50秒を切ることができ,気分良く次のラップに入りますが,S字あたりでもう油温のワーニングがピーピーいい出します。前回はもう1周ぐらいもったんですが,油温上がるの早過ぎ。気温は前回とほとんど変わらないので,これはエンジンの発熱量自体が上がったということなんでしょうね。
結局,クーリングラップを1本とって次にアタックに入るもすぐに途中でピーピー言い出すので油温が120℃を超えるのには目をつぶってアタックを続行せざるを得ません。気持ちは良くないですが,speedHeartの良いオイルを入れてるので油膜は何とかもってくれるでしょう。
結局,油温のワーニングを無視してアタックを続行し,ラップタイムは2分47秒8まで上がります。ただその後は油温だけでなくタイヤまでたれてしまって48秒台止まり。でも条件がよければ47秒台が出ることが分かって,大いに気を良くしてピットに引き上げます。
・・・・・・
さあ,15分のインターバルで2枠目の走行が始まります。この2枠目はサーキットの計測サービス付きとのことで,サーキットトライアル形式のリザルトも出ます。
ワクワクしながら計測器をドアポケットに詰め込んで走り出します。
走行車数は16台とのことで比較的余裕があります。しかもあえて最後の方で走り出したので前後にクルマはいません。ついさっきまで走ってたのでタイヤも芯は温まってます。そんなに慎重になる必要もない。むしろ油温と前後の車間に気をつけて2ラップ目から全力でアタックをかけます。
2ラップ目は2分47秒5。よし! まだまだ1-2コーナーのつなぎやスプーンが甘いので0.5秒はすぐに詰めれられるはず。46秒台も見えてきたぞ。
1周クーリングしてアタックに入りますが,ギリギリまでブレーキングを詰めて1コーナーに飛び込んだ目の前で,今さっきホームストレートでデミ助をちぎって行ったM3さんがぐりーんと回ってます。
!!!
そういえば昔,峠でよくこういう場面に出くわしたことを思い出します。ジムカーナでは目の前で先行車がスピンすることはありませんからこういうのは久しぶり。
何とか落ち着いてM3さんをかわし,2コーナーを立ち上がりますが,いったん回転を落としてしまったのでこのまま攻めてもタイムはもう出ません。もう1周クーリングして油温をしっかり下げることにします。
スプーンまでのんびり走って油温を下げ,バックストレートからぼちぼち加速します。と思ったらさっきのM3さんがものすごい勢いで追いついて来られました。130Rでインを譲って,おいおいまた目の前で回らんとってや(笑),とつぶやきながら見送ります。
さあ,シケインをがっつりトラクションかけながら立ち上がります。ホームストレートを3速,4速と上げながら駆け抜け,ブレーキングを気持ち浅めにして1コーナーに飛び込み,ぐりぐり2コーナーを旋回します。3速ホールドで車体を右に左に振ってS字を抜け,ダンロップ~デグナーまでスロットルはベタ踏みです。
デグナーを過ぎたところで,あれ? さっきのM3さんがいる。クーリングに入ったのかな?
...と思ったらヘアピンの前で左に指示器を出して道を譲って下さいました。さっきのお返しかな?「ありがとう!」とちょっと手を上げてあいさつして(見えないって)気持ち良く先に行かせてもらいます。
大きいサーキットでデミ助のような安くて小さくて遅いクルマがふらふら走ってると「ジャマだよ!」って思う人もいるかもしれません。でもこのM3さんみたいにきちんと1台のクルマとして対等に扱ってくれると,とってもうれしいですね。ドライバーとは別にデミ助本体もM3さんに「ありがと!」と言ってるような気がしました。
同じ車種ばっかり集まって同じコースを1台ずつ走るジムカーナも,まあそれはそれで面白いのですが,こうやってデミオやヴィッツからGT-R,M3,フェラーリまで一緒に走るサーキットは,クルマ同士がいろんな会話をしてるみたいで本当に面白いですね。
このラップはこの後もクリアに走ることができて2分47秒フラットが出ました。結果的にこれがこの日のベストになりました。
その後,チリチリの油温と戦いながらもう2アタックほどがんばりますが,今度はタイヤがたれてしまって1コーナーやスプーンで大きく姿勢が乱れます。もう今日はぼちぼち店じまいかな。それでも何とか2本とも48秒台が出てますので,ちゃんと走れば47秒台は普通に出ることが判りました。次回には46秒台を狙えそうです。
・・・・・・
そしてこの日,午前中の2枠の走行を終えて,午後からはお隣の南コースのジムカーナ走行に乱入します。おいおいハシゴかよ(笑)。
全日本前のため結構たくさんの車が走ってます。白デミさんを初め,懐かしいデミオ仲間とも再会。おしゃべりも楽しみながら30分枠×2だけ走ることに。
これまで1分3秒9というのがデミ助@S1500車両のベストタイムでした。サーキット仕様になったデミ助でどのくらいのタイムが出るのか,自己ベストを更新できるのか,これがこの日の焦点。
実はショックの段数などは本コースでも全く同じセッティングで走っているので,午前中のセッティングからタイヤのエア圧のみ変えて出陣します。
さすがに半年ぶりのコースなので最初は「何じゃそりゃ!」というタイムでしたが,次第にタイムは上がって3本目に1分3秒7が出ました。やった! 2年ぶり,いや3年ぶりのベスト更新です。まあクルマの仕様が全然違うのでタイムが上がって当たり前ですが,それでもうれしい~!
ROMチューンの効果か,中速トルクが厚くなっているのでコーナーからの立ち上がりが良くなって,これがタイムを稼いでいると思われます。ただ,フロントが軽くなったせいか,無造作に縁石に乗ると以前より大きく跳ねてしまってトラクションが抜けるので,縁石への乗り方を変えてフロントが跳ねないように走ります。これで1分3秒417というベストが出ました。
この後も縁石の乗り方をいろいろ変えてみましたが,だいたい1分3秒5~8が出ていたので,S1500車両→サーキット車両(B車両)によって約0.5秒アップというデータになりますね。
午後2時半で走行を終え,早い目にコースを後にします。1日中鈴鹿を走り回って本当にお腹いっぱいになった1日でした。しかも本コース,南コースともに自己ベストを更新でき言うことなしです。
ただ,油温がチリチリに上がってしまう問題はどうしても対策が必要になってしまいました。今の季節でこれでは春以降は油温が1ラップもちません。でもオイルクーラー高いなあ...エンジンブローさせるよりは安いけど...
新たな悩みを抱えながらも,自然と顔がニヤニヤしてくる帰り道でした(笑)。