スペア用のブレーキキャリパーのオーバーホール
Spare brake caliper overhaul
备用制动钳大修
最新とはかなり違います
It's quite different from the latest
与最新的有很大的不同

ブリッジ追加 顎剛性アップ
Bridge added to increase jaw rigidity
增添了牙桥以增加钳口的刚度

左右鋳造型共用化
Sharing of left and right shapes
左右鋳造型共用化

ピストンはクロームメッキされていますが内部は素地のまま
The piston is chrome plated, but the inside remains the base material
活塞镀铬,但内部仍然是基础材料

右の四角断面のシールが捻れてロールバックを生み出します。ブレーキ圧が無くなった際にピストンを僅かに戻す作用を担っています。
そのためドラムブレーキのピストンシールの様なVパッキンでは有りません
The seal on the right square cross section twists to create a rollback. It is responsible for slightly returning the piston when the brake pressure is lost. Therefore, it is not a V-packing like the piston seal of a drum brake.
右方形截面上的密封会扭曲以产生回滚。 当制动压力降低时,它负责使活塞稍微返回。 因此,它不是像鼓式制动器的活塞密封件那样的V型密封件。

パッドを交換する際に曲げやすいので注意 硬すぎると引きずりになります
Be careful when replacing the pad as it is easy to bend. If it is too hard, it will drag.
更换护垫时要小心,因为它容易弯曲,如果太硬,则会拖动。

流石に鉄部分まで腐食していますので使えません
It cannot be used because the iron part is corroded by the stone.
由于铁部分被石头腐蚀,因此无法使用。


ネジ関係はさらえ直し
Re-screw relations
重新拧紧关系

ダストシールは溝に嵌まったか確認
Check if the dust seal fits in the groove
检查防尘密封圈是否适合凹槽


エアガンで圧をかけるとピストン入れやすいです。
It is easy to insert the piston by applying pressure with an air gun.
用气枪施加压力很容易插入活塞。

スライドピンのエア抜きを忘れずに
左がエア残り 残圧でパッドが擦られます。
Don't forget to bleed the slide pin The left is the remaining air. The pad is rubbed by the residual pressure.
别忘了流滑销 左边是剩余的空气,垫子被残余压力摩擦。

このピストン背後のブレーキフルードが高温となり気化することによって踏みごたえが無くなるのがべーパーロック
フルードは新品状態から 含水により沸点が低下してきます。オイルではなく エチレングリコール系なのは 水溶性を持たせて水玉状態にならないよう配慮されています。水玉になると100度で べーパーロックとなるためです。
通常 数年後の含水率を見越して150度レベルで持つようにされていますので 下りの多いハードな使い方をする方は注意が必要です。それ以外ではべーパーロックは生じませんが 含水による上記の錆が発生します。
DOT3 DOT4は混合してもグリコール系なので特に問題ありませんが DOT5はシリコン系ですので 混ぜずに使います。沸点が高くなるほど 含水性が高まるのでメンテナンスも多くなります。
山を下りた後は休憩せず ブレーキのクールダウンをお勧めします。停車後5-10分後 最も温度が上がります。この状態で知らずにスタートすると想像に難くありません。
一方 フェードとは ブレーキ摩擦材中のバインダーであるフェノール樹脂(熱硬化性樹脂)が高温で気化し摩擦面を流体潤滑することで摩擦力が低下します。厄介なのは 制動後半 特に停止間際でμが急速に低下することです。
ローターと摩擦材間の温度が最高状態になり相対速度が低下することでガスが抜けない状態になります。
強い力でパッドが押さえつけれますが それですらコンタクトが正常に出来なくなってきます。
ターンパイク下の料金所で 前車に追突する危険性があります。
パッド側にもガス抜きのスリットがあるのですが数多くのスリットは無理ですので ローター側にスリットを入れるかベンチレーションなら穴あけによりガスをベンチ側へ抜くことができます。
ポルシェなどではローターを左右別品番としてターボファン型のベンチレーションを用いています。これにより 穴あけ加工でも クラックが貫通しない構造になっています。ほとんどの国産のローターはこのようなコストをかけない為 加工時には注意が必要です。
ソリッドローターに穴あけしても意味がないのはこのためです。 スリットの場合はパッド面のリフレッシュ効果がありますので 負荷の小さいビートには効果も期待できます(ブレーキ負荷が小さいため半分ぐらいの摩擦面で十分持ちます) 通常は焼き入れなど事前の熱入れにより 揮発分を飛ばすなどで改善が可能ですが 摩擦材がボロボロになります。一般的には製造時1-2分ほどバーナーで焼くことにより初期の対フェード性を上げる場合もあります。
普段平地を走る方が 降坂する際、特に満席で下る際は エンジンブレーキなどを多用することも必要です。
先日 スキーバス転落事故の裁判がありましたが 大型ディーゼル車はエンジンブレーキが使えないと安全に降坂できません。 放熱の悪いドラムブレーキは 温度が上がってしまうと中々冷えないので フェードしてしまったと考えらえます。 シフトダウンも 早めに落していかないと 回転が上ると合わせられなくなったんだと思います。(古い車ならダブルクラッチという方法もあったかもしれません。知らない人も多いでしょうね)小さなレバーのようなシフトなのでうまく入らずニュートラルで降坂したようです。
デュアルクラッチではないですよ。
Posted at 2021/10/25 17:16:44 | |
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