ヨーロッパ車にお乗りの方 ダスト汚れと ローター摩耗を気にされている方 多いと思います。
何故か 説明が無いですよね
摩擦材開発の経験からご説明したいと思います。
ディスクローターは通常 鋳鉄で作られており 量産性 加工性 ノイズ減衰効果などから一般に使われています。
ローターの精度は 相当高く 摺動面の回転方向精度はミクロンレベル 半径方向でも10ミクロンレベルの加工がされています。摺動面両面を同時加工する必要があります。ローター加工機はこの同時加工ができるようになっており通常の旋盤では出せない制度を確保しています。車両に取り付けたまま研磨する スナップオンのオンザカ―研磨機などは取り付け誤差も含めて精度が出せる優れものです。
精度よく作られたローターで取り付け面のわずかな振れにより 200km/hオーバーの速度でローター両面が交互にパッドをこすることになり 結果 ミクロンレベルの厚み不同が生じます。
この状態で200km/h以上からブレーキングすると 少し厚い所は強くパッドに当たり摩擦が大きくなるとともに局部的な温度上昇が生じます。連鎖的にこの状態で減速すると ホットジャダーと呼ばれる強い振動となり 全く使い物にならなくなります。
これを解決するのが 攻撃性の高い 摩擦材で ブレーキングのたびにローターの厚み不同を削り取ります。
この摩擦材はμが高いのも特徴で 制動初期から高μが立ち上がるよう選定されています。
砥石のグリーンカーボランダムがすぐ減ってしまうことと似ています。
常にアブレッシブ材がリフレッシュされることで制動力を確保するため パッドも早くなくなります。
パッド2回にローター1回が基本です。 国内 アメリカだと完全にクレームです。
制動初期 高い減速度を発生することにより制動距離を短くすることに貢献します。この食いつきの良いブレーキは200km/hオーバーの車速域では安心感にも繋がっています。特にFR 、MID、RRなど前後の重量配分の良い車両では より4輪のブレーキをフルに使えることからメリットもあり 高速制動時の車体姿勢の変化も少なく 高Gでも車体全体が沈むような安心感のある制動が好まれます。
当然 ローターと摩擦材の削りかすが 低速時でも出るため ホイルが汚れます。 本国ではベンツタクシー仕様はトリムキャップなので目立ちにくいですが 日本向けは上級仕様のアルミなので気になります。
日本やアメリカではそこまで高速ではないので そこまで攻撃性は必要ありません。
アウトバーンで実用になるためのブレーキなので 日本では必要ないのですが 仕向け地向け仕様変更などの気使いがないので ブレーキ仕様もそのままです。マーベラスなどのパッド再生メーカーもあるようですが バックプレートに摩擦材を乗せる際は 硬化前の粉状 バックアップ材の上に摩擦材をのせ 高温、高圧でプレスしながら焼き固める専用の設備が必要で 日本ブレーキ、曙、日清紡などは このように作られるのが一般的です。
それに対して 再生メーカーは バックプレートを再生し(バックプレートの精度はメーカにしか判りません) 摩擦材を接着します。アメリカなどは よくこのような加工ブレーキ会社が存在します。製造法の違いから 大手ほどの信頼性はありません。
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