出品中
ヤフオク! - オーストリーEMCO製 コンパクト5 新品同様 替え... (yahoo.co.jp)
かわいそうな錆びた個体ですが 順を追って手を入れていきます
標準で自動送り ねじ切りトレインが付いています
おそらく サカイマシナリー ML-360の原型になっていると思われます
こちらにユニマット3と共にアップされています ユニマット3はML-210の原型
Emco Compact 5 Lathe (archive.org)
自動送りユニット
ノブはOリングにより節度感を出しています。
送りギヤ出力軸のアルミシャーピンが折れています。
防錆剤が固まった状態で 無理に送りを掛けたために 折れたものです。
EMCO社は多くの機械に この様な安全機能を付加していますが これを知らないと壊れたと勘違いします。シャーピンがせん断されたおかげで 樹脂ギヤは無事です。
コンパクト5も8もねじ切り可能な設計ですので チェンジギヤがないと真価を発揮できず
多くの中古旋盤を買った人の 悩みの種となります。
今回は 出品前に全交換ギヤを アルミ合金と樹脂で そろえるため ブランクから切り出していきます。インボリュートカッターで 20-80枚をアルミ合金と 樹脂から削り出します。
津田駒割出台 250IH 100k近くあります。使われているベアリングも 中華製旋盤の3倍ほどあり
剛性に問題なしです。
アーバーのブレを確認 心出し顕微鏡で カッター合わせ
割出の使い方
分子にウオーム数 分母に割り出したい数をおいて 素数になるまで整理します。
この機械ではウオーム40 割出72とすると 分子が5 分母が9
分母9の倍数の割出穴54(例えば9*6=54穴)を選択し 分子5*6=30
30穴ごとにセクターをセットして回していきます。最初の穴位置から30個目に移動させます。
倍数になる割出穴が無いと 割り出せません。通常は2枚ほど付いています
判りにくいときはコメントください。
足りない素数13は別途加工しています。
すでに求める歯数のギヤがある場合は それをマスターとして切る方法もあります。失敗も有りません。
ブローチを刃物台に固定して押し込んでいきます コンパクト5の基本送りセットに
0.4-2.5mm、10-48TPIのミリネジ インチネジが切れるギヤセットを樹脂で準備
ナイロンほど硬くないですが ハードなねじ切りでは無いので使えると思います。
これで このクラスの旋盤の機能が揃ったことになります。
コンパクト8の出品が済んだので こちらに着手
ヘッドストックは3本の M8でガッチリ固定されています。
親ねじ破壊防止のアルミ段付きシャーピンを準備
親ねじとギヤトレインとのクラッチ オイル穴も用意されています
主軸ベアリングは 100%化学合成グリスを充填 数十年の寿命が有ります。
主軸は プリロードを使うタイプなので 後方の プーリー部の Cリングが溝に完全に入っているかを確認する必要が有ります。写真が嵌った状態
組付け後モーター、コンデンサーはボッシュ
純正モーター 自動送りトレイン 角度の固定はコンパクト8やエムコマット7より やり易くなってます。
芯押し台の目盛りが無かったので アルミで準備、1回転ピッチ 1mm
このサイズの刻印が無いので プリントアウトした目盛りを貼っています。
バーチカルヘッドを付けた状態 回転数は3段ですが 機械の剛性を考えると 更なる低速はいらないようです。 コレットはスイス製 シャブリン ヘッドは傾けることもできます。
コレットが無いのと 微動送りが無いので 準備次第 出品予定
コンパクト8にも取り付けられます。
純正にはない 4角刃物台を用意 通常はこれで事足ります。 大きなサイズのバイトを使うときは 純正の押さえが役に立ちます。 アキュータッパー 内部にトルクリミッターと 遊星ギヤの逆転機工をコンパクトに収めています。ドリルチャックに掴めるよう MT2シャンクを 12ストレートに加工しています。
4角刃物台を 追加で2個用意しました。 バイト4本付き 8本のバイトを事前にセットしておけるので クィックチェンジと変わりません。6mm、8mm用
ヤフオク! - オーストリーEMCO製 コンパクト8 新品同様 替え... (yahoo.co.jp)
テストラン準備
ベアリングを締めながら温度を見ていきます。 精密級ベアリングと 100%化学合成グリスの組み合わせで
かなり絞めていますが 温度上昇は少ないです。
高速時にアイドラーのリブ部分と ベルトが干渉している様子
リブを落として ベアリングに換装
テストバーを削りながら ヘッドストック調整 0.01以下で 且つ先細り 先太りはNGです。
テールストック調整
センター同士で大まかに合わせて 削りながらテールストックを動かします。
送りねじのシャーピンを挿入
過度な力がかかった際に せん断して 本体を守ります
後々 バーチカルを出品しますので その際 ミーリング送りが可能なように事前に長手方向のハンドルも用意しています。
チャックは正爪 逆爪用に 専用の純正チャックを用意しましたので それぞれ チャッキングしたまま 加工ができ 外さずに済むため高精度なハンドリングが可能
穴開きローターで フェードを減少しようとして方はリスクを認識する必要が有ります。
国産車で穴開きが少ないのは それなりの理由があります。ポルシェが 穴開きを多用するのも根拠があります。
国産車のベンチレーションディスクは 左右共通化のため ラジアルファンタイプのベンチレーションを使います。そのため 穴を貫通させてしまうと 高温時の熱応力により穴にクラックが入り半径方向の穴列につながります。ディスクローター破壊となり 即事故になります。もし穴あけされている方はこのクラックの進行状況を表裏とも確認が必要です。そのため ラジアルファンタイプは ラジアル方向に並べず 1ベンチレーション1個にとどめることが多いようです。
この様な方もいらっしゃいます。
brembo ドリルドローター のパーツレビュー | デルタ(かいまん) | みんカラ (carview.co.jp)
ではポルシェが使えるのは何故でしょうか?
空冷911時代から 左右を別部品として ターボファンタイプのベンチレーションを採用しています。これによりラジアル方向に進行するクラックが ベンチレーションの隔壁に阻止され それ以上 進行することが無い為です。これによりラジアル方向に穴を並べることが可能です。ポルシェオーナーでも ローターのフィンまで見ることも少ないので ほどんどが知られていませんし ポルシェとしても当たり前なのでカタログにも記載されていません。
300kからの全開ブレーキを繰り返しても破棄することは無いよう作られています。このメーカーならではの拘り。
また熱応力を低減させるため いわゆるハット高さを稼いでいるのも重要です。現在では2ピースのため熱変形が小さく抑えられています。
バイクの場合は鋳鉄系ではなくステンレス系ソリッドであり ガス抜きより 共振防止のため不等ピッチに使われることが多いようです。バイクの場合 テフロンメッシュホース等と同じく常に目視できる位置にある為 チェックもしやすいことも利点です。
朝ドラ ご覧になってますか?
実は 浪速大学は 実在していた 大阪の公立大学です。
大阪府内に散らばっていた 高専を集約し1949年に発足し 数年後 大阪府立大学 2022年 大阪市立大学と合わせて 大阪公立大学と名称変更されました。
沿革|理念・沿革・方針・体制|大阪公立大学について|大阪公立大学 (omu.ac.jp)
風車の会には 出身の 流体第二講座(フローティング研究室)も一部協力しているようです。
大阪公立大学 堺・風車の会 (sakai-fusha.com)
1970年台に当時の 故.宮井教授設計により作られ ムービング付き模型風洞は 東大、鉄道研究所の3か所しかなく 非常に珍しい設備でしたが 老朽化により数年後には無くなるようです。
ムーンクラフト1986年 童夢蛍池1987年ですから 時代の先駆けともいえます。
このアクリル製のダンパー付き開閉扉は それまでは鋼製の更に大きな躯体を クレーンで上げていたのが危険なので 在学に作ったものです。長く使ってもらえました。
地面の空間部分に ムービングベルトがスライドして挿入されます。
これらの基礎的な知識、経験が その後の自動車開発に大きく役立ったことは言うまでも有りません。
ご満足していただけ良かったです
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ありがとうございました。とても良い取引ができました。また機会がありましたら、よろしくお願いいたします。最高にいいオーバーホールです。新品と何ら変わりません。それ以上かもしれませんね。本当にありがとうございました。
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本日届きましたので 初期チェック
キャツプを開けると 嫌な予感
ベアリングのグリスはお決まりの乾燥 ベアリング自体は まだ使用可能
今回の最大の難関
上ローターが緩んで シャフトが削られ ローター側も それと共にガタが出ています。
この摩耗粉でローターやコイルに錆が付きます。ベアリングの摩耗粉では有りません。
ベアリングでは完全にロック状態になっています。
キャップを開けて錆が見られたら 上ローターのガタが考えられますので すぐご連絡ください
早めなら シャフト、ローターが使える可能性もあります。
シール接点 かなり削れているので シール交換なら位置もずらすのがお勧め
オイレスメタル接点 かなりの摺動跡 稀に見る悪い状況
上ローターが下に1mmほどズレたのでコイル台座に干渉
この状態では ローターがシャフトに固定されておらず 加減速で位置が前後しますので エンジン不調だったと思います。
オーナーさんとご相談後 シャフトのワンオフ作成となりました。
粗加工の終わったシャフト この後 ベアリング勘合部分の最終仕上げとなります。
材質は 純正と同じ S45C ベアリングは 100%化学合成グリスを充填
下ローターを抜いていきますが ここが最も嵌め合いが強く 手持ちの最大のプーラーで抜いていきます。ローターにスペーサーを噛まし 19のメガネで キンキン鳴りながら抜いていきます。スペーサー無しだと焼結合金のローターが破壊します。
摩耗した元のシャフトと スペシャルな新シャフト ベアリング勘合は 12.500-12.495の5μに入れていきます。ここはベアリングのクリアランスを決めているので 固いのは禁物です。
下ローターの位置決め冶具で 圧入
エンジン側と擦れた跡があります。
エンジンとの接合部をリフレッシュ
オイルシールも冶具にてドリルプレスで挿入 液体パッキン併用
各ネジ部のリフレッシュ
今回のシャフトはギヤの位置決めを向上させるため 純正より長くして ヘリカルギヤとの挿入長さを増やしています。時々純正でもネジの傾きがあります。
シャフトが新規のため 最終的にカーボンコンタクトの位置を確認
スプリング代は1mm有りますので 問題ありません。 組み上げ 発送
通常のリビルト部品と違い 作業は 個々の状態、オーナー様の要望により異なりますので
すべての作業を公開しています。
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