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2023年10月15日

三陸縦断

三陸縦断  遅い夏季休暇として、山形から2台目デミオに乗り、高速道を乗り継いで三陸へ向かいました。この地域は今回が初めてで、宿泊先だけ決めた無計画ツアーです。私が運転しながら、助手席の息子が次の目的地を決めていきました。

震災の遺構や伝承施設
 震災後の報道でこの地域の地名をいくつも覚えました。震災の遺構や伝承施設は各地に設けられており、その情報は3.11伝承ロードサイトにまとめられています。今回は行程の前半に4箇所ほど立ち寄りました。いずれも大きな被害の現実を示しており、またさまざまな教訓を与えてくれるものでした。

 石巻では、かつて建物が密集していたであろう海岸沿いの平地が、巨大な祈念公園になっていて、そのスケールに圧倒されました。この広い土地が全て公園なのは、人家を建てるわけにはいかないためなのでしょう。門脇小学校の遺構は、水没しなかった2、3階は漂着物のもらい火で燃えたことを示していて、頑丈な建物に逃げ込むだけでは不十分と思い知らされました。陸前高田の奇跡の一本松は人工的な保存ですが、既に震災のシンボルです。古い建物が一切見られない釜石の鵜住居駅近くでは、あたかも津波リスクを覚悟したかのように、新しい住居が建ち始めていました。あちこちで見かけた巨大な堤防や防波堤が、同規模の津波を防げるのかどうかはわかりません。

三陸道
 道路標識は単純に「三陸道」でした。仙台から八戸まで縦断する高速道路の総称は「三陸沿岸道路」で、区間によって三陸縦貫自動車道、三陸北縦貫道路、八戸・久慈自動車道と分かれるようです。復興道路としての整備ゆえ大半が無料であり、それでも交通量は決して多くないので、どこも快適です。多くの高速道と同様に、海岸ぎりぎりではなく内陸側を通るので、海が眺められる区間は限られており、景色を楽しめる部類ではありません。ごくたまにあるパーキングエリアにトイレはないようで、それでも駐車していた車両は仮眠目的なのでしょうか。その代わり、インターチェンジの標識に道の駅の案内が併設されているのは、無料区間ならではです。

 最北は種差海岸階上岳ICまで行き、鮫角灯台(冒頭の写真)に寄りました。この道路がなければ、限られた時間での三陸縦断は難しかったと思います。デミオのカーナビには三陸道は載っていないので、Google Map頼りでした。

大船渡線BRT

 大船渡の手前を運転中に「バスに似たのが線路を走っている?」と思いましたが、よく見たらバスでした。踏切(?)を見ると、そこは線路でなくバス専用道路で、そちら側に遮断機がありました。気仙沼線と大船渡線は、震災を受け、バス高速輸送システム(BRT)に転換していました。専用道を走るバスはスムーズそうですが、元の線路と同じく「単線」区間が多いようなので、すれ違いに苦労しそうです。大船渡駅に寄ってみると、専用道の緊急点検のために一般道に迂回していました。これでは普通の路線バスと同じですが、単線の専用道ではメリットがどの程度あるのか疑問に思いました。

鍾乳洞の地底湖

 岩泉町の龍泉洞に寄りました。日本「三大鍾乳洞」の一つとのことですが、圧巻はいくつもある地底湖で、鍾乳洞の地下さらに数十mの深さで透明な水をたたえていました。その透明感を写真で捉えるのは、なかなか難しいです。

久慈から宮古へ

 朝ドラ「あまちゃん」の舞台だった久慈では、道の駅で琥珀を眺め、まめぶ汁を賞味しました。久慈駅周辺には古くからの町並みが残っていて、なぜかほっとします。JRと三陸鉄道の駅舎が並んでいますが、列車本数が少ないJR駅の方がずっと立派でした。
 息子は急遽、宮古まで三陸鉄道に乗ることになりました。私は宮古まで一般道ドライブです。無料の三陸道が並行するので、国道45号線はとてもすいていて、快走できました。途中の野田玉川駅で列車を待ち伏せ撮影したあと、さらに国道を南下し、宮古駅には列車より10分遅れて到着しました。

 息子によれば、鶴岡・村上間の羽越本線と同様に、大半の乗客は久慈から宮古まで通して乗っていて、途中駅の乗車・下車はほとんどなかったとのことでした。

三陸の印象
 限られた海沿いの平地でそれぞれ営まれていたはずの生活の基盤の多くが津波で一掃され、昔からの町並みや施設などは見る影もありません。そのいずれでも新たな建物や施設が建ち始めていましたが、現在の姿は確認できても、それぞれの将来像はイメージできませんでした。
 三陸道がこの地域の復興にとって大きな役割を果たしたのは、間違いなさそうです。一方、信号が少ない一般国道は交通量も少なく、寂しげな印象でした。通過交通は三陸道にバイパスさせるのがいいと思う反面、それに伴い人の気配がさらに減っているようにも思われました。
 遅い夏季休暇に相応しく、9月中旬でもまだ暑かったので、行程の前半はエアコンをフル稼働しました。DE型デミオのギヤ比の低い5MTは高速道でもったいないと感じる一方、変化に富む一般道では快適に楽しめました。長い行程ゆえに人並みの速度を維持した結果、本行程の燃費は19.8km/Lあたりでした。
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Posted at 2023/10/15 18:18:04

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