
ブログってなかなかコンスタントに書けません.別に義務があるわけではありませんが.
弄りネタばかりも本人,飽きてきますので,何か長続きしそうな題材がないか考えてみました.
そこで,無謀にもクラシックCDの紹介なんぞ企ててみました.車で聞くには乗りが悪い曲満載です.安全運転に貢献します!
クラシックを聴く人は人口比率約1%と聞きます.1%の人,しかも素人の素人による素人のための,クラシック音楽CD紹介です.難しい突っ込みは勘弁してくださいね.素人の単純な感想です.これからチョット聞いてみようとお考えの方のお役に立てればと思います.
まず一発目,やっぱりバッハでしょう!写真は 平均律クラヴィーア曲集です.よく無人島にたった1つ音楽を持って行くとしたら? と訊かれて,この曲を掲げる人がいます.ピアニストのグールドもそうだったと記憶しています.確かに優れものです.何時聴いても,何度聴いても新鮮で新たな発見があり飽きません.
グノーの“アヴェ・マリア”は平均律第1巻,第1曲のプレリュードにメロディーを乗っけている事は有名ですね.
また,大作曲家のマーラーの作曲小屋にはピアノと平均律の楽譜だけがあったとも言われています.
この“平均律”って説明すると数学か物理の授業になり,私も説明しきれませんが簡単には “オクターブを12の半音に均等に分割する” 事です.なんだ,簡単!?
しかし平均律に対して純正音階というのが存在します.こちらは和音の理論によって単純な振動比の計算で決めた音程による調律です.
実際に平均律の調律と純正律のピアノの音を聴くと純正律の方がスッキリ濁りのない響きです.
それでは,何故平均律なのか?
それは,転調の自由を獲得するためです.
ヴァイオリンだと演奏の途中でも少しの調整で調性を替えることは出来るのだそうですが.鍵盤楽器では事実上不可能です.舞台上に各調性に調律したピアノを並べて,転調するたびにピアノを替える...無理です.
平均律は一台のピアノでこれを可能にした画期的な方法です.
偉い音楽家が言っていましたが,平均律は民主主義に似ているそうです.対立しあう要素が共存できるようにする一種の妥協案です.平均律の1つ1つの音階は純正律から比べれば少しずれています.しかし少し譲り合うことで“転調の自由”という最大の産物を得ることが出来,音楽の表現が格段に拡がった,と言うことになります.
バッハこれを確立した人と言うことになります.
それでもって実際の演奏ですが,写真のように4組のCDを所有しています.
イチオシはスヴャトスラフ・リヒテルの演奏です.ピアノの録音と言えば殆どがスタインウェイと相場は決まっていますが.この録音ではベーゼンドルファーを使っています.霞の掛かった様な瞑想的な雰囲気はピアノのせいもあるのでしょうか.
スタンダードとして安心して聴いていられます.
グールド盤は相変わらず(?)の弾き語り(うなり声)と粒立ちの良い音は爽快でスリリングです.
期待した割には意外に普通だったのがアファナシエフ盤です.いつも遅めのテンポで何かやってくるアファナシエフですが,チョット期待はずれでした.バッハの偉大さがそうさせたのかな?
最後はレオンハルト盤です.チェンバロの大家です.基本的にはピアノ演奏の方が好きですが,これも聴いておく価値ありです.
全2巻,48曲になり,最初から一気に聴くと嫌になるかもしれませんが“摘み聴き”とかして少しずつ聴いて行くと良いと思います.自分の好みの曲を見つけるのも楽しいものです.因みに私は第2巻の第9曲なんかが好きです.
またBGM代わりに流しておくことも可能です.あまりお邪魔にならないのもこの曲の特徴です.まるで空気や水のようですが,ないと非常に困ります.この曲はそんな曲だと思います.
如何ですか?
Posted at 2009/07/08 01:15:10 | |
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