
2008年7月~2009年4月までの約10ヶ月間所有しましたAMG C63のインプレです。購入後の変更点は、Xチューブセンターマフラー、タイヤ交換ポテンザRE11、室内全電球LED球に変更、ポジションランプLED球、フォグランプLED球でした。
【売却の経緯】
わずか10ヶ月間でC63を手放すことになりましたがC63は、とてもアグレッシブで楽しい車だと思います。実際C63を所有してる間、毎月ツーリングに行き峠を走行したり鈴鹿サーキット本コース、南コースや岡山国際サーキットなどの走行会にも参加しました。ただ、ベースがCクラスボディに6208ccのエンジンを搭載している事が原因だと思われますが気温が約20度以上でマニアルモードで激しく走行すると20分もたたないうちに油温計が135度を超えギアがホールドされます。この件については、度々ヤナセにクレームを出しましたが対応出来かねないとの事でした。家族用の車として使用も検討しましたが、平均燃費3.8ℓはファミリーカーには不向きと判断し手放すことにしました。(後日ポルシェ997PDKの下取りとなりました。)
【感想】
自動車雑誌などでC63は非常に扱いやすく安定した走りで万人向けな車と言われる方もいますが、私は決してそうでは無いと思います。取材者が、どれくらいアクセルを踏み込んでいるのか、まさかESPはONのまま?と聞きたくなります。C63はESPがONのままだと性能の3割ぐらいしか出せません。(ブレーキ制御とエンジン出力制御が同時に発動)ESPをスポーツモードか全切りにすると交差点では2000回転も行かないうちにテールがスライドします。それは2000回転ですでに50k以上のトルクが発生するからです。現在車重が1800kg以下NAのFR車で457PS 600N・m以上のトルクを発生する車はシボレーコルベットZ06ぐらいではないでしょうか?また6208ccの排気量でボア×ストローク102.2mm×94.6mm 1気筒当り約776ccのエンジンが7200回転まで一気に吹け上るパワーは驚愕です。走行時には、いつもESPをスポーツモードか全切りにして走行してましたがアクセルをベタ踏みにすると凄まじい加速が発生します。今年の2月に2009年モデルのガヤルドLP560-4をデーラーで試乗しましたがC63はガヤルドに比べ車体の軽さやコーナリング性能こそ比較になりませんでしたが加速時の迫力は近いものが感じられました。また、友人の997型GT3とも幾度と無く競争しましたがいつも引き分けになります。その一方ハンドリングはコーナー時の切り込みでは素直ですがコーナー進入時のブレーキの効きとコーナー立ち上がり時のアクセルONが十分ではないと思われます。原因は車重の重さとリヤタイヤ(255)の細さではないでしょうか。4000km位でリヤタイヤが消耗したので標準のピレリーPゼロからポテンザRE11に変更しましたが、RE11でも255のタイヤサイズでは600 N・m以上のトルクをささえるには不十分でした。やはりリヤタイヤは最低でも295以上は必要だと思います。ミッションに関してはAMGチューニングの電子制御 7速 ATブリッピング機能付となりますがマニュアルモードでブリッピングを行ったときのサウンドは十分な迫力がありATとしてのシフト速度は速い部類ではないかとおもいますが、近い将来に必ず装備されるであろうAMGスピードシフトMCTに期待したいと思います。AMGスポーツサスペンションに関しては、走行距離2000km位までは路面からの突き上げがかなり強いですが走行距離2000kmを境に徐々にマイルドになり走行距離5000km超えからは低速度の町乗りでも気にならない程度です。逆に超高速域では全く不安なく路面に吸い付くように走行し高速コーナも同様サスペンションがしなやかに動きます。
【PS】
①Xチューブセンターマフラーは6000km位で取り付けましたが、アイドリング時の音量は変化が無く3000回転からの音量・音質には満足でした。
②鈴鹿サ南コースは、ストレートも短くタイトなコーナーが連続するのでAMG C63には全く不向き。
※参考タイム ■カレラ997前期TIP 1分1秒 ■AMG C63 1分7秒
【今後の期待】
私個人の意見として今後C63に期待することは、F1のセーフティカーと同じフロントスポイラーを装備しエンジンの冷却効率を高め、リヤタイヤ幅を295以上でAMGスピードシフトMCTを装備し、これも近い将来に必ず装備されるであろうダイナミックハンドリングパッケージが加われば今以上に素晴らしい車になると思います。その時には、また購入を考えたいと思います。
Posted at 2009/05/11 22:25:49 | |
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