新見市法曽の「猪風来美術館・新見市法曽陶芸館」へ行ってきました。
国道180号線から脇道の山道というか林道のような道をどんどん遡っていくところに美術館があります。
ここでは日本唯一の現代縄文美術館であり、縄文造形家の猪風来(いふうらい 本名村上信義、縄文土器作家)と村上原野の縄文野焼き作品など代表作を300点常設展示しています。
猪風来の作品は、母の胎内の海で芽生えた生命は大地の住人となり名前を原野と名付けられ、命満ちる広い原野で育ったとされています。
たくさんの縄文作品を創り、3年前のお前は逝き、お前は帰り、お前は巣くう。
私の中に、人々の中に、自然の中に、世界中に。
お前の縄文の渦は、魂と生命をのせて広い大地に、生命の喜びを贈る。
大地では全ての生命が循環し渦巻いている。
人新世~人による破壊と荒廃に突き進む現代社会は、大地のあらゆる生命たちを絶滅へと加速させる。大地の女神が疲弊していく。森の精霊が破壊されていく。
自然とともにあらゆる生命のネットワークをつなぎ直して復活させるために、生命の歌は歌われる。
精霊の歌に耳を傾け、大地の生命の歌を歌おう。
全ての生命たちの中でお前は在り、私はお前とともに命の歌を世界に届けたい。
現代芸術シーンにスパークする、豊饒なる魂のデザイン。
新見市法曽の山野にて美術館の作品に出会うとき、事前や宇宙に感応する力強い生命のエネルギーを感じることでしょう。
猪風来美術館は2005年の開館以来、現代縄文芸術の作品300点を常設展示する美術館として全国から注目を集めています。
美術館では“縄文の美”の復活者であり、縄文造形の第一人者である猪風来の作品や染色作家むらかみよしこのタペストリー作品、縄文造形家村上原野の作品などを展示しています。
大自然に依拠した縄文の心、豊饒なる精神をおりなして生まれた猪風来縄文様式の美。
この“縄文スパイラルの美”は「多視点・多時間・多次元の造形法」によって表現される、21世紀芸術の新たな美です。
日本で最も古く、また最も新しい縄文芸術を展覧し体感できるところ、それが猪風来美術館です。
現代縄文土器の作品や新見市法曽に住む人々を描いたほのぼのとした作品は見事です。
猪風来の新たな挑戦が生命の誕生、出産を縄文に合わせた作品は芸術なのですが、一部でエロチシズムととらえられ敬遠されることもあろうかと思いますが、私は彼の一貫した縄文の考え方にはブレがなく、特異な芸術作品であると信じています。
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2024/02/09 00:15:35