岡山県真庭市勝山にある御前酒蔵元辻本店には私は何度も御前酒を買いに行っていますが、一昨日の津山市や真庭市での記録的な積雪もあったばかりですし、今日も鳥取県側は吹雪いていたため、行くのを断念しました。
しかし妻が美味しい熱燗が飲みたいと言っていたので、津山市で御前酒を購入しようと思いました。
私は購入するものを決めていたので、買物も短時間で済むと思い、イオン津山店の酒売場に立ち寄り、御前酒上撰をつかんでそのままレジに並びました。
私の後ろに並んでいた仲の良さそうなご夫婦がいて、レジに置いた御前酒を見て、ご主人が「御前酒ってね、日本酒の名前に酒というのがついているでしょ?そういうのは全国的にも珍しいんだよ」と優しい声で話されていました。
ほのぼのとした夫婦の会話が聞こえてきて、素敵な夫婦だなと私は思いました。
買物は5分もかからず終わりエレベーターで屋上駐車場に戻り、私は車を出しました。
イオン津山店を出て車を走らせているときに、私は御前酒っていう酒名について、藩御用達の献上酒だったからなんだよなと頭に浮かべていました。
文化元年(1804年)に御前酒酒蔵を創業し、美作勝山藩主御用達の献上酒として、献上酒の意味そのままの「御膳酒」という銘柄となりました。
後に現在の「御前酒」へと銘柄変更されたようです。
他の酒蔵においても幕府や藩主への特別な献上酒のことを「御膳酒」と一般的に言っており、それを当時の御前酒酒蔵は日本酒銘柄名にしてしまったこと自体が突飛なことで、私は面白いと思っています。
1859年(安政6年)、備前国上道郡高島村字雄町(現岡山市中区雄町)で酒造好適米である「雄町(おまち)米」の栽培が行われていました。
現在でも「雄町米」生産量の約95%を岡山県産が占めています。
現在の御前酒酒蔵では、岡山県産の酒米である「雄町米」にこだわった日本酒造りをされています。
私は酒蔵こだわりの「雄町米」が備前国原産であることから、備前の「前」の文字をあてはめて「御前酒」銘柄にしたのではないかと勝手に想像しています。
私の妻は以前テレビのドキュメンタリー番組を見て、御前酒蔵元辻本店で岡山県初の女性杜氏となった辻 麻衣子さんの探究心を持って酒造りに取り組む姿勢に感銘を受けたらしく、それ以降は辻 麻衣子さんファンとなり、御前酒ファンになっています。
私たちは今まで御前酒の純米大吟醸や純米酒、季節限定酒などを買い続けてきましたが、実は上撰酒を購入して飲むのは初めてです。
熱燗で飲むならば、今までならば剣菱一択だったのを、あえて御前酒上撰にしたのは妻が一番喜ぶと思ったからです。
寒い日が続くので、今日は妻の希望通り、御前酒上撰を熱燗にして飲みたいと思っています。
Posted at 2023/01/30 18:02:52 | |
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