黒尾峠は岡山県勝田郡奈義町馬桑と鳥取県八頭郡智頭町奥本を結ぶ国道53号線の峠で、標高652mの山頂付近で1971年に開通した黒尾トンネルを通ります。
しかし黒尾トンネルから鳥取県側は急勾配のヘアピンが続いています。
道路拡幅が困難な谷部分に敷設された265mの那岐大橋(地図中の赤部分)があります。
コーナー中にこの橋があり、橋の道路幅はゆとりがありません。
特に冬季の路面凍結時に滑ってしまうと那岐大橋の欄干にぶつかりますし、勢いがついていれば橋から転落して谷底へダイブする最悪なことになります。
写真画像でみてもわかる通り、那岐大橋につながるカーブは危険箇所でもあり、冬季は慎重に減速して曲がりきる必要があるため、常に緊張を強いられます。
岡山県側は360度回るループ橋がありますが、それなりに道路幅も広くなっており、凍結防止のため流水させている分だけましです。
鳥取県側の国道53号線のルートは地元智頭町の山林管理をしやすくする目的でルート設定の要望を出した経緯があるため、標高の高い黒尾トンネルまでヘアピンカーブが続いています。
道路管理をする国土交通省においても、未だに標高の低い場所での新黒尾トンネルの建設計画すらありません。
その意味では新黒尾トンネルは可能性が極めて低くなっています。
では黒尾峠を通過しないで岡山県津山市などへ向かうルートは、鳥取自動車道大原ICから岡山美作道路の終点となっている勝央ICや中国自動車道と結合している勝央JCTとをつなぐことが現実的なものかと思われます。
しかし岡山美作道路がまだ未開通路線があるのでそれが最優先でしょうが、岡山美作道路の勝央ICから鳥取自動車道大原ICまでの北進化は岡山鳥取両県の流通を考えると必須の道路建設ではないかと思います。
鳥取県智頭町の議員が鳥取自動車道智頭南ICから岡山美作道路勝央IC、または中国自動車道美作ICまでの新道路建設の必要性を智頭町議会で主張されていますが、関係市町村としてどれだけ建設費用負担できるのかという大きな問題があります。
新道路建設は国土交通省主導であっても、国道53号線黒峠近隣自治体の岡山市・津山市・美作市・勝田郡奈義町・勝田郡勝央町・鳥取市・八頭郡智頭町などでその必要性をもっと主張して実現に向けた行動を起こして欲しいと願っています。
黒尾(苦労)峠はそのまま放置され、冬季の危険ルートがこれからも続くのでしょうか?
Posted at 2021/10/14 22:34:29 | |
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