
台風10号が九州地方を直撃しています。当初は最大瞬間風速75m等が注目されていましたが、現在は中心気圧も上がり風害よりも雨の被害が懸念されています。
実は我が家は、坂を下ったところにあるため、仮に浸水被害が発生するとしたら、そこそこ早い段階で被害を受けるようにも思います。幸いにも家は盛土しているため1mくらいの冠水なら家への被害は免れそうです。
ただ、駐車場は路面と同じ位置にあるため、道路が冠水した場合は、その被害を受けてしまいます。実は水害による道路冠水は、車を移動させて少しばかり高台で路駐しておけば良いだけなので、対策としては非常に簡単です。
ところで、EVは高圧(800v等)の電気を使っているため、水にはめっぽう弱いのではないか。それこそ、走行中に少しばかり冠水している道路を走行した場合、周辺の歩行者は感電しないのか、疑問に思う人もいますよね。
結論としては、EVは通常の内燃機関に比べて水に強い。通常の内燃機関はガソリンを燃焼しながら走行するため、綺麗な空気を常に吸気する必要があります。そのため、PHEVを含めBEV以外はエンジンの給気口が車両には備わっています。一般的に車両の空気孔の位置を推移が超えた場合、エンジンに水が侵入するため、走行は不可能となります。ちなみに、エンジンが停止している車の場合は排気口(マフラー)から水が侵入するので、もっと早い段階でエンジンに水が浸水してきます。冠水した道路で、エンジンを切った場合、二度とエンジンがかからなくなる可能性があるので注意しましょう。
さて、肝心のEVですが、EVには給気口も排気口もありません。そのため、電気系統さえ守られれば、走行は可能です。公式には日産のリーフが水深80cmでの走行テストを行っています。また、テスラに関しては水に浮き、タイヤの回転が水をかくことで推進力となりボートのように走行可能だと言うことです。
「ホントカイ?」と思う人もいると思います。さすが、ドバイ、考えることもやることもスケールが違う。実災害にてテスラで走行ができるか試した人がいます。その動画があるので、参考動画に記載しておきます。(約30秒のところからテスラの走行が始まっています。)
しかし、すべてのEVが浮くわけではありません。完全に水没してしまうEVも当然あります。内燃機関の場合は、エンジンに水が入ったら基本的には廃車と言われています。EVの場合は、水没したとしても、水が引けば、また走行が可能になります。
皆さんはキーボードにコーヒーをこぼしたことがありますか。僕は2回や3回ではなく、度々コーヒーをこぼしたことがあります。そのたびに、キーボードを水道水でジャブジャブと洗い、最後は純水でさっと流し1周間程度乾かしておきます。すると、完全にキーボードが復活します。(ちなみに、キーボードはワイヤレスを使用しているのでバッテリー等の電源が必要なキーボードを使っています。)コーヒーには不純物が沢山含まれているため、コーヒーが乾いてしまうと電気回路を阻害してしまうので使えなくなってしまいます。もともと半導体工場では、製造過程で純水を使って半導体を洗浄しています。
さすがに製品としてのEVの場合、いくら綺麗な水で洗ったとしても、隅々まで洗浄することは難しいかも知れません。一時的に走行性能が回復しても長期的に見ると腐食が懸念されます。やはり、内燃機関と同様に完全に水没してしまった場合は、EVも復活は無理かと思います。
以上のことから、EVは冠水道路において放電し感電させることはない。むしろ、冠水時、冠水後の双方でEVの強みを発揮します。
ただ。。。 やっぱり自然災害への一番の対策は「避難あるのみ!」ということで、事前に車を少し高いところに避難させ、台風が通り過ぎるまで屋内でやり過ごすのが一番です。
Posted at 2024/08/30 09:08:41 | |
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